マークダウンのガイド

【概要】マークダウンは、シンプルな記号による文書構造の記述と、Pandocによる多様な形式(Word、PDF、PowerPoint等)への変換を実現するマークアップ言語である。見出し、装飾、リスト、引用、コードブロック等の機能を備える。日本語文書では文字エンコーディングやフォント指定に注意が必要である。

【目次】

  1. 特徴
  2. 主な機能
  3. pandocを用いた文書変換

特徴

マークダウン(Markdown)は、テキスト形式で文書構造を記述できるマークアップ言語である。2004年にジョン・グルーバーによって開発され、シンプルな記号を使用して効率的に文書を作成できる。

主な機能

pandocを用いた文書変換

Pandocは、多様な文書フォーマット間の相互変換を実現する統合ツールである。Markdown、Microsoft Word、HTMLなど、幅広いフォーマットに対応し、Microsoft PowerPoint(.pptx)形式への出力も可能である。これにより、異なるフォーマットの文書を効率的に変換・管理できる環境を提供する。

入力フォーマット

Pandocは以下の入力フォーマットに対応している。

出力フォーマット

Pandocは以下の出力フォーマットをサポートしている。

主要な特徴

Pandocは、WordからMarkdown、LaTeXからMarkdown、MarkdownからWordやPowerPointなど、多様な形式間の変換を実現する。この高い互換性により、文書管理の効率化と標準化を実現できる。

Markdownからの変換における注意点

Pandocは、文書の初期設定や日本語対応の設定を包括的にサポートし、フォント指定の柔軟性を提供する。数式、コードブロック、画像配置などの特殊要素も適切に処理できる。

セキュリティと運用

機密性の高い文書処理は、セキュリティ確保のためローカル環境での実行を推奨する。オンラインツールの使用は避け、文書の機密性を確実に保護する必要がある。

変換後の確認事項

文書変換後は、文字エンコーディング、画像表示、リンク機能、目次構成、ページ番号、フォーマットの一貫性など、文書の品質を総合的に検証する必要がある。

制限事項と対処法

Pandocには、複雑なレイアウト保持の制限、PDF出力時のLaTeX環境要件、特殊フォント処理の制約などがある。これらの特性を理解し、公式ドキュメントを参照しながら適切な設定を実施する必要がある。

日本語を扱うときの注意点

pandoc input.md -o output.pdf --pdf-engine=xelatex -V mainfont="Noto Sans CJK JP"

特殊要素の取り扱い

```python
def example():
    return "Hello"
```