Power Appsを使用したアプリケーションの作成

【概要】Power AppsはMicrosoft社が提供するローコード開発プラットフォーム(コードをほとんど、または全く書かずにアプリケーションを開発できる環境)である。Power Appsを使用すると、プログラミングの知識がなくても業務用アプリケーションを作成できる。本記事では、SharePointリストをデータソースとしたアプリケーションの作成手順を解説する。

【前提条件】本記事の手順を実行するには、Microsoft 365のライセンスが必要である。SharePointコネクタは標準コネクタ(Microsoft 365に含まれ、追加料金なしで使えるコネクタ)に分類されるため、Microsoft 365ライセンスに含まれるPower Appsの使用権で利用できる。あわせて、対象のSharePointサイトへのアクセス権限が必要である。

【目次】

  1. SharePointリストの作成
  2. Power Appsの起動
  3. 新規アプリケーションの作成
  4. データソースの設定
  5. アプリケーションの確認
  6. アプリケーションの保存と共有

SharePointリストの作成

SharePointリストとは、データを行と列で管理する機能であり、Excelの表に似た構造を持つ。タスク管理、連絡先一覧、在庫管理などに使用できる。

SharePointを開き、使用するサイトを選択する。画面右上の歯車アイコン(設定)をクリックし、表示されるメニューから「サイトコンテンツ」を選択する。

サイトコンテンツ画面が表示されたら、「新規」ボタンをクリックし、「リスト」を選択する。リストの名前と説明を入力し、作成を完了する。なお、SharePointでリストを作成・表示すると自動的にMicrosoft Listsの画面に移動するが、同じリストはSharePointとMicrosoft Listsのどちらからも利用できる。ここで作成したリストは、後の手順でPower Appsのデータソースとして使用する。

Power Appsの起動

Microsoft 365にサインインした状態で、画面左上のアプリランチャー(9つの点が並んだアイコン)をクリックする。表示されるアプリ一覧からPower Appsを選択して起動する。一覧にPower Appsが表示されない場合は、「すべてのアプリ」から探す。

新規アプリケーションの作成

Power Appsのホーム画面が表示される。ホーム画面で「データから始める」(Start with data)を選択する。これは、既存のデータソースをもとにアプリケーションを自動生成する作成方法である。

データソースの設定

続いて、アプリケーションのデータソースを選択する。Power Appsで利用できるデータソースには、Dataverse(Microsoftが提供するクラウドデータベース)、SharePointリスト、Excel、SQLなどがある。本記事では「アプリの作成」画面でSharePointを選択する。

SharePointを選択すると、接続先の指定画面が表示される。SharePointサイトのURLを入力して「接続」をクリックするか、最近使用したサイトを選択する。サイト内のリストが一覧表示されるので、手順1で作成したリストを選択し、「アプリの作成」をクリックする。

アプリケーションの確認

接続が完了すると、Power Appsがデータソースに基づいてアプリケーションを自動生成し、Power Apps Studio(アプリを設計・編集する画面)が開く。自動生成されるアプリケーションには、次の3つの画面が含まれる。一覧画面(リストの全項目をスクロールして表示する画面)、詳細画面(1つの項目の全情報を表示する画面)、編集画面(項目を新規作成または更新する画面)である。

アプリのプレビュー」アイコンをクリックすると、プレビュー画面が表示され、自動生成された一覧画面、詳細画面、編集画面の動作を確認できる。

アプリケーションの保存と共有

プレビューでの確認が完了したら、アプリケーションを保存・公開する。画面右上の「保存」ボタンをクリックする。アプリで項目を追加・編集すると、その内容はSharePointリストにも反映される。

他のユーザーとアプリケーションを共有するには、「共有」ボタンをクリックする。共有画面では、共有先のユーザーまたはグループを指定する。共有されたユーザーは、Power AppsアプリまたはWebブラウザからアプリケーションにアクセスできる。

【注意】アプリケーションを共有する際は、共有先のユーザーがSharePointリストへのアクセス権限を持っていることを確認する。SharePointリストへの権限がない場合、アプリケーションを開いてもデータを表示できない。データの編集を行わせる場合は、共有先のユーザーにSharePointリストの編集権限を付与する必要がある。