Rust が未来を変える! プログラミングの新常識とは?

Rustは、メモリ管理の誤りを実行前に検出するプログラミング言語である。「所有権」という仕組みにより、データの管理責任が常に明確になる。実行速度はC/C++と同等である。DiscordやLinuxなど、大規模システムでの採用が進んでいる。

スライド資料: [PDF], [パワーポイント]

YouTube動画:https://youtu.be/M9GsYdYJ1pU

プログラミング言語 Rust

スマートフォンのアプリ、ウェブサイト、ゲーム、電子マネーはプログラムで動いている。プログラムとは、コンピュータへの指示を順番に書いたものである。この指示を書くための言葉がプログラミング言語であり、Rustはその一つである。

Rustの特徴

プログラミング言語には多くの種類があり、それぞれに得意な分野がある。Rustの特徴は、安全性、速度、信頼性である。特に、メモリ管理に関するプログラムの誤りを、動かす前に検出することが大きな特徴である。

プログラムの誤りが引き起こす問題

プログラムに誤りがあると、途中で止まる、予期しない動作をする、悪意のある攻撃に利用される、といった問題が発生する。Microsoftは2019年、同社製品のセキュリティ上の欠陥の約70%がメモリ管理の誤りに起因していたと発表した。

従来のプログラミング

  1. コード作成
  2. 実行中に誤りが発覚
  3. 修正

Rust

  1. コード作成
  2. 実行前に誤りを検出
  3. 安全に実行
Rustの利点

Rustは、メモリ管理に関する誤りを、プログラムを動かす前に検出する。誤りが検出されたプログラムは実行できない。Rustで書かれたプログラムの実行速度は、CやC++と同等である。

コンピュータのメモリ管理

メモリとは?

メモリとは、コンピュータの一時的な「作業机」である。プログラムが動くとき、データはメモリに保管される。

課題:「片付け」の管理

メモリ上のデータを「いつ、誰が片付けるか」を正しく管理する必要がある。

所有権

Rustがメモリ管理の誤りを事前に検出できる理由の一つは「所有権」という仕組みにある。

Rustの解決策:「所有権」

Rustでは、すべてのデータに「所有者」が一人だけ存在する。「誰がデータを持つか」を明確にするルールである。所有者がいなくなると、データは自動的に片付けられる。この仕組みで、誤りを事前に防ぐ。

プログラム例

let s1 = String::from("こんにちは");  // s1が所有者になる
let s2 = s1;                          // 所有権がs2に移る
// s1はもう使えない

s1が「こんにちは」の所有者になる。s2 = s1と書くと、所有権がs2に移り、s1は使えなくなる。移動後にs1を使おうとすると、Rustは誤りとして検出し、プログラムを実行しない。

この規則により、「誰が片付けるか」が常に明確になる。通常のRustコードでは、メモリ管理の誤りは発生しない。

社会での採用

Rustは大手企業での採用が進み、多くのアプリやシステムで活躍している。

Discordでの採用事例

Discordは、通話機能付きコミュニケーションサービスである。Discordの技術チームは2020年、あるサービスをGo言語からRustに書き換えたことを公表した。書き換えにより、性能が向上し、遅延の問題が解消されたと報告している。

Linuxでの採用

Linuxは、サーバーやスマートフォンの土台となるシステムである。2025年12月、Linux開発者はRustを正式な開発言語として認めることを決定した。

まとめ

Rustの所有権システムは、他の言語にはない考え方であり、習得には時間がかかる。

Rustをインストールする場合: https://rustup.rs