Blenderのボーンとアーマチャを用いたアニメーション

Blenderとは,3次元モデラーのフリーソフトウェアである.3次元モデル,レンダリング(3D空間から2D画像を生成する処理),アニメーション作成の機能がある.対応ファイル形式は,Stanford Triangle Format (ply),Wavefront OBJ (obj),3D Studio Max (3ds),Stereo-Lithography (stl) 等である.

基本的な作業の流れ

  1. キャラクターモデル(メッシュ)を用意する.既存モデルをインポートするか,Blenderで作成する.
  2. アーマチャー(骨格)を追加する.「追加」メニューから「アーマチャー」→「単一ボーン」を選択する.
  3. アーマチャーを編集モードで開き,必要なボーンを追加する.ボーンの端点を選択して「E」キーを押すと,そこから新しいボーンを押し出せる.
  4. 親子関係を設定する.子ボーンを選択し,次に親ボーンを選択し(Shiftキーを押しながら),Ctrl+Pを押して「ボーンで保持」を選択する.
  5. アーマチャーとメッシュを関連付ける.メッシュを選択し,次にアーマチャーを選択し(Shiftキーを押しながら),Ctrl+Pを押して「自動ウェイトで保持」を選択する.
  6. PoseモードでIKコンストレイント(逆運動学)を設定する.ボーンを選択し,プロパティパネルの「ボーン制約」タブでIKを追加できる.
  7. アニメーションを作成する.Poseモードで,フレーム上でポーズを取らせ,「I」キーを押してキーフレームを挿入する.

動作確認の方法

  1. アニメーションのプレビュー:タイムラインの再生ボタンを押すか,「Alt+A」を押して確認する.
  2. ウェイトの検証:PoseモードでボーンをRotate(R)して動かし,メッシュが期待通りに変形するかチェックする.
  3. 視覚モード切替:「Z」キーを押して,ワイヤーフレームやソリッドなど表示モードを切り替え,デフォルメーションを確認する.

ありがちな失敗例と回避策

よくある質問と答え

Q:アーマチャーを作った後,ボーンが見えなくなった.
A:ビューポート上部の「オーバーレイ」ボタンがオンになっているか確認する.または,オブジェクトの表示設定で「X線」をオンにすると,メッシュを通してボーンが見えるようになる.
Q:自動ウェイトがうまく機能しない.
A:メッシュの構造が複雑すぎる場合がある.メッシュを単純化するか,手動でウェイトを割り当てる.また,アーマチャーがメッシュに対して適切な位置にあるか確認する.
Q:アニメーションがカクカクする.
A:キーフレーム間の補間方法を確認する.ドープシート(Dopesheet)エディタでキーフレームを選択し,右クリックから「補間方法」→「ベジェ」を選択するとなめらかになる.