Ultramarine Linux 44 のダウンロードとインストールと設定
 デスクトップ環境は,KDE Plasma(プロジェクトの推奨),GNOME,Xfce,Budgie の各エディションから選ぶ. Fedora 44 ベースであるため,GNOME エディションは GNOME 50,KDE Plasma エディションは KDE Plasma 6.7 である.
インストーラは Anaconda(Web UI 版)で,インストール後の初期設定は独自の Taidan が行う.
* このページは,以前「Fusion Linux 16」の手順を掲載していたページである. Fusion Linux は Fedora Remix であったが,開発は終了している (DistroWatch のステータスは Discontinued,最終の安定版は 2011 年 7 月の 14.1 であり,16 はベータ版のみ). 配布元の fusionlinux.org も稼働していないため,同じ用途で現在利用できる Fedora Remix である Ultramarine Linux の手順に差し替えた.
* 同種の選択肢としては,Fedora Workstation(RPM Fusion リポジトリを追加して利用する), Nobara Project(Fedora ベース,ゲーム・マルチメディア向けの調整を含む)がある.
公式 Web ページ: https://ultramarine-linux.org/
DistroWatch の Web ページ: https://distrowatch.com/table.php?distribution=ultramarine
準備
動作要件
- 64 ビット (x86_64) の CPU
- メモリ 4G バイト以上(8G バイト以上を推奨)
- ディスクの空き容量 20G バイト以上(32G バイト以上を推奨)
- インストール用の USB メモリ
- インターネット接続(更新,追加ドライバ,Flatpak の取得に使う)
システム設定項目(事前に決めておく事項/調べておく事項)
| 設定項目 | データ型 | 本 Web ページでの設定値 |
| OS の種類 | 文字列 | Ultramarine Linux 44(Fedora 44 ベース) |
| エディション(デスクトップ環境) | 文字列 | GNOME Edition |
| Linux カーネルの種類 | 文字列 | x86_64 (64ビット) |
| マシン名(コンピュータの名前) | 文字列 | ultramarine44 |
| ネットワークアドレスは固定 IP アドレスか DHCP か | 文字列 | 固定 IP アドレス または DHCP ※ 1) |
| IP アドレス | IP アドレス | |
| ネットマスク | 文字列 | |
| デフォルトルータ(ゲートウエイ) | IP アドレスまたは完全修飾形式のホスト名 | |
| DNS サーバ(ネームサーバ) | IP アドレスまたは完全修飾形式のホスト名 | |
| 初期ユーザのフルネーム | 文字列 | kunihiko kaneko |
| 初期ユーザのユーザ名 | 文字列 | kaneko |
| 初期ユーザのパスワード | 文字列 | <秘密の文字列> |
| 特権ユーザのパスワード (root のパスワード) | 文字列 | <秘密の文字列> |
| ロケール | 文字列 | ja_JP.UTF-8 |
| タイムゾーン | 文字列 | Asia/Tokyo |
| キーボードレイアウト | 文字列 | Japanese または English (US) |
| ディスクの暗号化 (LUKS) を行うか | ブール値 | true または false |
※ 1) ネットワークアドレスは固定 IP アドレスか DHCP か
- 固定 IP アドレス: サーバマシンとして使うなどの場合に,IP アドレスを固定的に割り当てる.
- DHCP: DHCP クライアントとして設定する.
上記の設定項目は,インストール後に変更できる.
Ultramarine Linux 44 のダウンロード
- ダウンロードの Web ページを開く
- アーキテクチャとして「x64」を選ぶ
- インストーラとして「Anaconda」を選ぶ
* もう一方の「Readymade」はプレビュー版のインストーラである.
- エディションを選び,.iso イメージファイルをダウンロードする
KDE Plasma,GNOME,Xfce,Budgie の各エディションがある. 本ページでは GNOME Edition を使う.
- ダウンロードしたファイルのチェックサムを検証する
ダウンロードページに掲載されている値と照合する.
- 起動可能な USB メモリの作成
ダウンロードした .iso イメージファイルを,Rufus や balenaEtcher などを使って USB メモリに書き込む.
Ultramarine Linux 44 インストール手順
- インストールの開始前に,ネットワークケーブルをつないでおく
- 作成した USB メモリを挿し,マシンを起動する
* UEFI のマシンでは,起動前にセキュアブートを無効にしておく.
* USB メモリから起動しない場合は,起動時にブートメニューを開いて USB メモリを選ぶ.
- ライブセッションの起動
インストーラを起動するか,ライブセッションをそのまま使うかを選ぶダイアログが表示される. ライブセッションを選んだ場合でも,デスクトップの「Install to Hard Drive」からインストーラを起動できる.
- 言語とキーボードの選択
使用する言語(日本語)とキーボードレイアウトを選ぶ.
* 日本語キーボードを使っている場合は,キーボードレイアウトに Japanese を選ぶ.
- 日付と時刻の設定
タイムゾーンとして「Asia/Tokyo」を設定する.
* 既定では IP アドレスによる位置情報から自動設定される.VPN やプロキシを使っている場合は正しく設定されないことがあるので確認する.
- インストール方法の選択
ディスク全体を使う場合と,既存のシステムを残す場合を選ぶ.
- ストレージの設定
インストール先のディスクが正しいことを確認する. 選んだディスクのデータは全て消去されるので,必要なデータは事前にバックアップしておく.
* パーティション構成を自分で決めたい場合は,右上のメニューから「Launch Storage Editor」を選ぶ.
* ディスクの暗号化 (LUKS) を行う場合は「Encrypt」にチェックし,暗号化用のパスフレーズを設定する. このパスフレーズはユーザのパスワードとは別のもので,起動のたびに入力する. パスフレーズを忘れるとデータを復号できない.
- 設定の確認とインストールの開始
設定内容を確認し,「Erase data and Install」をクリックする.
* インストール処理は取り消せない.途中で中断するとシステムが起動しなくなり,インストールをやり直すことになる.
- インストールの完了と再起動
インストールが完了するとライブ環境に戻るので,USB メモリを取り外して再起動する.
初期設定 (Taidan)
インストール後の初回起動時に,初期設定のためのアプリケーション Taidan が起動する.
- 言語の選択
使用する言語(日本語)を選ぶ.
- ようこそ画面
「Let's Go」をクリックする.
- キーボードの設定
使用するキーボードレイアウトを選ぶ.
- ユーザの作成
初期ユーザのフルネームとユーザ名,およびマシン名(ホスト名)を設定する.
- パスワードの設定
初期ユーザのパスワードを設定する(同じパスワードを2回入力する).
- ネットワークへの接続
有線接続の場合は自動的に接続される. 無線 LAN を使う場合は,一覧から接続先のネットワークを選び,パスフレーズを入力する.
- システムの設定
アプリケーションを Flatpak で導入するか RPM で導入するかを選ぶ. ディスク容量に余裕がある場合は Flatpak を選ぶ.
* この画面では,CachyOS カーネルの有効化と MTU プローブの有効化も選択できる.
- コーデックとドライバの導入
プロプライエタリなコーデックとドライバを導入する場合は,トグルを有効のままにする.
- 入力メソッドの追加
日本語入力を使う場合は,ここで日本語の入力メソッドを追加する.
- 設定の適用
「Confirm and Setup System」をクリックすると,コーデック,ドライバ,アプリケーションの導入が始まる. しばらく待つ.
- 「Done」をクリックすると,デスクトップが表示される.
システム更新
端末を開き,「sudo dnf upgrade」を実行して,システムを更新する.
* このとき,初期ユーザのパスワードを聞いてきたら入力する.
sudo dnf upgrade
Flatpak で導入したアプリケーションは,「flatpak update」を実行して更新する.
flatpak update
システム設定
ネットワークアドレスは固定 IP アドレスか DHCP か,ホスト IP アドレス,ネットマスク,デフォルトルータ(ゲートウエイ),DNS サーバ(ネームサーバ)の設定
- 設定を起動し,「ネットワーク」を選ぶ
- 設定したい接続の歯車のアイコンをクリックする
- 「IPv4」のタブを開く
* ネットワークアドレスを DHCP にしたい場合
「自動 (DHCP)」を選び,「適用」をクリックする.
* ネットワークアドレスを固定 IP アドレスにしたい場合
「手動」を選び, アドレス (ホスト IP アドレス), ネットマスク, ゲートウエイ, DNS サーバ を設定し,「適用」をクリックする.
- 接続を切断してから接続し直し,設定を反映させる
マシン名(ホスト名)の変更
端末を開き,「sudo hostnamectl set-hostname マシン名」を実行して,マシン名を設定する.
* このとき,初期ユーザのパスワードを聞いてきたら入力する.
sudo hostnamectl set-hostname ultramarine44
(オプション)特権ユーザのパスワード (root のパスワード) を設定したい場合
Ultramarine Linux では,管理者操作は初期ユーザによる sudo で行うため, root のパスワードは通常設定しなくてよい.root のパスワードが必要な場合は次の操作を行う.
端末を開き,「sudo su -」を実行し,「passwd」を実行して, 特権ユーザのパスワードを設定する(同じパスワードを2回入力する).
* このとき,初期ユーザのパスワードを聞いてきたら入力する.
sudo su -
passwd
(特権ユーザのパスワードを入力)
(再度同じパスワードを入力)
新しいパスワードを設定したら,「exit」を実行し,初期ユーザに戻る
exit