Oracle Linux バージョン 7.4 のインストールと設定

 

Oracle Linux は Red Hat Enterprise Linux のソースパッケージからビルドされたものである. 独自機能としては Oracle Unbreakable Kernel,再起動せずにカーネルをアップデートできる機能 などがある。 Oracle Linux バージョン 7.4 のインストール手順を図解で説明する.

先人に感謝

Distro Watch の Web ページ: https://distrowatch.com/table.php?distribution=oracle

目次

準備

システム設定項目(事前に決めておく事項/調べておく事項)

設定項目 データ型 本 Web ページでの設定値
OS の種類 文字列 Oracle Linux
Linux カーネルの種類 文字列 to be filled
マシン名(コンピュータの名前) 文字列 oraclelinux
ドメイン名(インターネットのドメイン) 文字列 kunihikokaneko.com
ネットワークアドレスは固定 IP アドレスか DHCP か ブール値 true または false ※ 1)
IP アドレスIP アドレス
ネットマスク文字列
ブロードキャストアドレス文字列
デフォルトルータ(ゲートウエイ)IP アドレスまたは完全修飾形式のホスト名
DNS サーバ(ネームサーバ)IP アドレスまたは完全修飾形式のホスト名
初期ユーザのフルネーム 文字列 kunihiko kaneko
初期ユーザのユーザ名 文字列 kaneko
初期ユーザのユーザ ID 正の整数 8010
初期ユーザのパスワード 文字列 <秘密の文字列>
特権ユーザのパスワード (root のパスワード) 文字列 <秘密の文字列>
ロケール 文字列 ja_JP.UTF-8 または C
タイムゾーン 文字列 Asia/Tokyo
システムコンソールのキーマップ 文字列 Japan / Japan または USA / USAd

* ネットワークアドレスは固定 IP アドレスか DHCP か

上記に書いた設定は、間違って入力した場合でも、あとで、修正できるので、あまり悩まないように。

Oracle Linux のダウンロード

  1. ダウンロードミラーの Web ページを開く https://www.oracle.com/jp/servers/technologies/linux/downloads.html
  2. リンクをクリックする
  3. 最新版のディレクトリを選ぶ
  4. ここでも,最新版のディレクトリを選ぶ
  5. 「x86_64」を選ぶ.
  6. .iso 形式ファイルへのリンクがあるのでクリックする.
  7. ダウンロードが始まるので確認する.
  8. DVD の作成

    ダウンロードした .iso イメージファイルを DVD に焼くか, rufus などを使って起動可能な USB メモリを作る.

Oracle Linux インストール手順

  1. インストールの開始前に、ネットワークケーブルはつないでおく方がよい
  2. マシンの起動
  3. 起動画面

    急ぐときは Enter キーを押すと,すぐに起動が始まる.

  4. 起動がはじまるので確認する
  5. インストールに使用する言語の選択

    インストールに使用する言語の選択では, 日本語を選び, 続行 (Continue)をクリック

  6. インストール先の設定を始める. 「ソフトウェアの選択」をクリック.
  7. ソフトウェアを選択できる画面が現れる.選択が終わったら「完了」をクリック.
    * 設定例次のものをチェック
    ベース構成
        ベーシック Web サーバー
    
    選択した環境のアドオン
        python
        開発ツール
        セキュリティツール
    

    * むやみに、全部チェックする、というようなことは避けておく

  8. 今度は,「インストール先」をクリック.
  9. デバイスの選択を行う.

    * すでに「デバイスの選択」が行われている場合(すでに,チェックが付いている場合)は,このままで良いか確認する.

    * 選択されたデバイスの中身は全て消えることに注意.

    情報を更新したいときは次のように操作する.

    • 続けたいので,「更新」をクリック.
    • メッセージを確認の上,問題が無いなら,「ディスクの再スキャン」をクリック.
    • OK」をクリック.
    • 完了」をクリック.
  10. 次に,「ネットワークとホスト名」をクリック.
  11. イーサネットが切断されている場合には,「オフ」から「オン」に変える.

    IPアドレスなどの設定を行いたいときは, 「設定」をクリック.

  12. ホスト名 (=ドメイン名付きのDNS ホスト名を設定する.NIS ドメイン名ではない), 適用をクリック
  13. ネットワークとホスト名の設定が終わったら,「完了」をクリック.
  14. インストールを開始したいので,「インストールを開始」をクリック.
  15. ユーザーの作成を次の手順で行う.
    1. ユーザーの作成」をクリック.
    2. 設定し,「完了」をクリック.
  16. Root パスワード設定を次の手順で行う.
    1. ROOTパスワード」をクリック.
    2. Root のパスワード(同じものを2箇所に)を設定したら,「完了」をクリック.
  17. インストールの終了を待つ
  18. インストール終了の確認. 「再起動」をクリック.
  19. ログイン画面が現れる

    これで,インストールは終了

  20. 試しにログインしてみる.

更新可能な全パッケージを更新

 

◆ 操作手順例

sudo yum check-update
sudo yum update

RPM レポジトリ設定ファイルの取得

sudo rpm -ivh http://download1.rpmfusion.org/free/fedora/rpmfusion-free-release-stable.noarch.rpm
sudo rpm -ivh http://download1.rpmfusion.org/nonfree/fedora/rpmfusion-nonfree-release-stable.noarch.rpm

(オプション)yumex のインストール

yumex は yum を実行する GUI ツール.

su
yum install yumex

不要なサービスの停止

下記の (a) または (b) または (c) の手順で行なう

(a) コマンドラインで行なう場合

/sbin/chkconfig bluetooth off
/sbin/chkconfig mdmonitor off
/sbin/chkconfig netfs off
/sbin/chkconfig nfs off
/sbin/chkconfig nfslock off
/sbin/chkconfig rpcbind off
/sbin/chkconfig rpcgssd off
/sbin/chkconfig rpcidmapd off
/sbin/chkconfig rpcsvcgssd off
/sbin/chkconfig sendmail off
/sbin/chkconfig winbind off
/sbin/chkconfig --list

(b) コマンドラインでなく、GNOMEのツールを使う場合

「システム (System)」→「管理 (Administration)」→「サービス (Services)」

  → 画面で稼働すべきサービスの設定を行なうことができる
     最後に「保存」ボタンを押すことを忘れない。

(c) コマンドラインでなく、ntsysv を使う場合

/usr/sbin/ntsysv
# ntsysv の画面で稼働すべきサービスの設定を行なうことができる

(オプション)NVIDIA ドライバ

NVidia のカードを使っているときは NVIDIA ドライバ (https://www.nvidia.com/download/index.aspx)のインストールを行う.