apt ミラーサーバの設定(Ubuntu 上)
Ubuntu のパッケージ管理システム apt は、パッケージをダウンロードする「ミラーサーバー」を利用します。デフォルト設定のままでも利用できますが、ネットワーク環境やお住まいの地域によっては、より地理的に近い、あるいは応答速度の速いミラーサーバーに変更することで、パッケージのダウンロード速度が向上する場合があります。また、特定のサーバーへのアクセス集中を避ける効果も期待できます。 この記事では、Ubuntu の GUI ツール「ソフトウェアとアップデート」(`update-manager` コマンドで起動可能)を使用して、apt のミラーサーバーを変更する手順を説明します。
- 「ソフトウェアとアップデート」の起動
以下のコマンドを実行して、「ソフトウェアとアップデート」ツールを起動します。
update-manager -d
補足: `update-manager` がインストールされていない場合は、以下のコマンドでインストールしてください。
sudo apt -y update sudo apt -y install update-manager update-manager-core
既にインストール済みの場合は、上記のインストールコマンドを実行してもパッケージは更新されません。
- 設定画面での操作
- 起動したウィンドウ(タイトルが「ソフトウェアのアップデート」または「ソフトウェアとアップデート」)で、「設定...」ボタンをクリックします。
- 新たに開いた「ソフトウェアとアップデート」ウィンドウで、「Ubuntu のソフトウェア」タブを選択します。
- 「ダウンロード元:」のドロップダウンリストを確認します。
- ミラーサーバーの変更(必要な場合)
「ダウンロード元:」が「日本のサーバー」や応答の良いサーバーになっていない場合は、以下の手順で変更します。
- 「ダウンロード元:」のドロップダウンリストをクリックし、「その他...」を選択します。
- 「日本のサーバー」の中から選択するか、右側にある「最適なサーバーを探す」ボタンをクリックします。
注記: 「最適なサーバーを探す」をクリックすると、ネットワークテストが実行され、応答時間の短いサーバーが自動で選択されます。このステップを実行しない場合、手動で選択したサーバーが利用できない、または応答が遅いことがあります。
- サーバーが選択されたら(自動または手動で)、「サーバーの選択」ボタンをクリックします。
- 「ソフトウェアとアップデート」ウィンドウに戻ったら、「閉じる」ボタンをクリックします。
- リポジトリ情報の更新
「利用可能なソフトウェアの情報は古くなっています」というダイアログが表示されたら、「再読み込み」ボタンをクリックします。これにより、選択した新しいミラーサーバーからパッケージ情報がダウンロードされます。
- 保留中のアップデート(表示された場合)
リポジトリ情報の更新後、「ソフトウェアのアップデート」ウィンドウにインストール可能なアップデートが表示されることがあります(例: カーネル関連の `linux-headers` や `linux-image` パッケージなど)。これらのアップデートをすぐに適用する場合は、「今すぐインストールする」をクリックします。後でアップデートする場合は、ウィンドウを閉じて構いません。