Ubuntu カスタム Live イメージ作成(Cubic を使用)

はじめに:カスタム Live イメージ作成について

この記事では、Ubuntu のカスタム Live イメージ(ISO ファイル)を作成するツールとして、Cubic (Custom Ubuntu ISO Creator) を紹介します。カスタム Live イメージを作成することで、特定のアプリケーションや設定を含む Ubuntu 環境を、Live DVD/USB や仮想マシンで利用できます。


Cubic (Custom Ubuntu ISO Creator) を用いた作成

Cubic の概要

Cubic は、既存の ISO ファイルを元にカスタム Live ISO イメージを作成する GUI(グラフィカルユーザインタフェース)ツールです。作成の途中で chroot による仮想的なコマンドライン環境が使えるため、ISO 内の Linux ファイルシステムを直接操作できます。次のようなカスタマイズを行えます。

動作環境と対象にできる ISO

Cubic は開発者が PPA (Personal Package Archive) でパッケージを公開しており、Ubuntu 26.04 LTS (Resolute Raccoon) 用のパッケージも提供されています。

Cubic のインストール

端末(ターミナル)を開き、次のコマンドを実行する。

sudo apt-add-repository universe
sudo apt-add-repository ppa:cubic-wizard/release
sudo apt update
sudo apt install --no-install-recommends cubic

--no-install-recommends オプションは、推奨パッケージのインストールを抑止する。

Cubic は、ISO のマウントや squashfs の生成などを root 権限で実行する。ホストシステムへの影響を避けたい場合は、VirtualBox などの仮想マシン内に Ubuntu をインストールし、その中で Cubic を実行する。

Cubic の使用手順

  1. アプリケーションメニューから Cubic を起動する。
  2. プロジェクト用のディレクトリ(作業用の空きディスク容量が必要)を指定する。
  3. 元にする Ubuntu の ISO ファイルを選択する。ISO が展開され、chroot 環境が準備される。
  4. 仮想コマンドライン環境で、パッケージのインストールや設定ファイルの編集を行う。ホスト側のファイルは、ウィンドウにドラッグ&ドロップしてコピーできる。
  5. 収録するカーネル、preseed ファイル、ブートオプション、圧縮方式を必要に応じて設定する。
  6. ISO を生成する。生成後、プロジェクトのディレクトリにカスタム ISO ファイルが作成される。

作成したISOイメージの利用

作成したカスタム ISO イメージファイル (*.iso) は、次の方法で利用できる。

  1. 仮想マシンでの利用: QEMU, VirtualBox, VMware などの仮想マシンソフトウェアで、CD/DVD ドライブに ISO ファイルを指定して起動する。
  2. Live DVDの作成: Brasero などのディスク書き込みソフトウェアで、ISO ファイルを DVD メディアに書き込む。
  3. Live USBメモリの作成:
    • dd コマンド (Linux/macOS), Rufus (Windows), Etcher (クロスプラットフォーム), Ubuntu 標準の「ブータブル USB の作成」(Startup Disk Creator), Ventoy などのツールで、ISO イメージを USB メモリに書き込む。
    • FAT32 の 4GiB 制限: FAT32 でフォーマットした USB メモリは、1 ファイルあたり 4GiB(4,294,967,295 バイト)までしか扱えない。4GiB を超える ISO イメージを扱う場合は、ファイルシステムを exFAT にする、または ISO を分割して書き込む Ventoy や Rufus のようなツールを使用する。