VMware Workstation Player のインストールと仮想マシンの作成(Windows 上)
この記事について
この記事では,Windows 上に VMware Workstation Player をインストールし,仮想マシンを作成して Ubuntu を動作させる手順を説明する。仮想マシンを使用することで,Windows を使いながら Linux 環境を利用できるようになる。
前提条件
- Windows 10 または Windows 11 がインストールされた PC
- 十分なディスク容量(Ubuntu 用に 25GB 以上を推奨)
- インターネット接続
【目次】
1. VMware Workstation Player のインストール
VMware Workstation Player は,仮想マシンを作成・実行するためのソフトウェアである。個人利用および非商用利用であれば無料で使用できる。
VMware Workstation Player のダウンロード
- Broadcom Support Portal でアカウントを登録する。
https://support.broadcom.com/ で「Register」をクリックし,登録を行う。
- VMware Workstation Player のダウンロードページを開く。
https://support.broadcom.com/group/ecx/productdownloads?subfamily=VMware+Workstation+Pro
- Windows 版を選ぶ。
- バージョンを選ぶ。
- ダウンロードを開始する。
VMware Workstation Player のインストール
- ダウンロードしたファイルを実行する。
- ようこそ画面で「次へ」をクリックする。
- ライセンス条項を確認し,同意する。
- カスタムセットアップ画面で設定を行う。
- ユーザエクスペリエンスの設定を行う。
- ショートカットの作成について設定する。
- 「インストール」をクリックし,インストールを開始する。
- インストール完了後,「完了」をクリックする。
2. 仮想マシンの作成と Ubuntu のインストール
仮想マシンとは
仮想マシンとは,ソフトウェアによって構築された仮想的なコンピュータである。仮想マシンには以下の特徴がある。
- 作成,コピー,削除が容易である
- ホストOS 上で,ゲストOS を動作させることができる
- 物理マシンを増設することなく,複数の環境を構築できる
ここで,ホストOS とは仮想マシンを動かす側の OS(この記事では Windows)を指し,ゲストOS とは仮想マシン上で動作する OS(この記事では Ubuntu)を指す。
Ubuntu の ISO ファイルの準備
Ubuntu は,無料で利用できる Linux ディストリビューションの一つである。仮想マシンに Ubuntu をインストールするには,事前に ISO イメージファイルをダウンロードしておく必要がある。ISO イメージファイルとは,CD や DVD の内容を1つのファイルにまとめたものである。
Ubuntu の ISO ファイルは,公式サイト(https://ubuntu.com/download)からダウンロードできる。
Ubuntu インストール時の設定
仮想マシンを作成し Ubuntu をインストールする際に,以下の項目を設定する。
| 設定項目 | 設定内容 |
|---|---|
| CD/DVD | ダウンロードした Ubuntu の ISO ファイルを指定する |
| ネットワークアダプタ | 通常は「NAT」(デフォルト設定)を使用する。複数の仮想マシン間で通信を行う場合は「ブリッジ」に設定する。 |
| タイムゾーン | Tokyo |
| キーボードレイアウト | 日本語 / 日本語 |
| ユーザー名 | 任意の英文字と数字で設定する |
| パスワード | 任意の英文字と数字で設定する |
| コンピュータの名前 | 任意の英文字と数字で設定する(例:c1) |
NAT(Network Address Translation)は,仮想マシンがホストOSのネットワーク接続を共有してインターネットにアクセスする方式である。ブリッジは,仮想マシンが物理ネットワークに直接接続されているように動作する方式で,仮想マシン同士や他の物理マシンとの通信が可能になる。
3. 仮想マシン間の通信
このセクションでは,2台の仮想マシン間でネットワーク通信を行う方法を説明する。複数の仮想マシンを連携させたシステムの構築や,ネットワークプログラミングの学習に活用できる。
仮想マシン間で通信を行うには,各仮想マシンのネットワーク設定を「ブリッジ」に変更しておく必要がある。
① 各仮想マシンの IP アドレスを確認する
IP アドレスとは,ネットワーク上の機器を識別するための番号である。通信相手を指定するために使用する。
- VMware を2つ起動し,それぞれで異なる仮想マシンを起動する
- 各仮想マシンで端末(コマンドを入力するためのアプリケーション)を開く
ifconfig -aを実行し,IP アドレス(inet の値)を確認する- それぞれの仮想マシンに異なる IP アドレスが割り当てられていることを確認する
② netcat サーバを起動する
netcat は,ネットワーク接続のテストや簡易的なデータ送受信に使用されるコマンドラインツールである。一方の仮想マシンをサーバとして待機させる。
nc -l -p 1234
このコマンドにより,ポート 1234 番でサーバが待機状態となる。ポートとは,通信の種類を区別するための番号である。
③ netcat クライアントを起動する
もう一方の仮想マシンで以下のコマンドを実行し,サーバに接続する。
nc <サーバのIPアドレス> 1234
「<サーバのIPアドレス>」の部分には,手順①で確認したサーバ側の IP アドレスを入力する。接続が成功すると,入力したメッセージを送信できる状態になる。
④ 通信を確認する
クライアント側でメッセージを入力すると,サーバ側の端末にそのメッセージが表示される。これにより,2台の仮想マシン間で通信が成功していることを確認できる。
注意事項
- 通信がうまくいかない場合は,両方の仮想マシンのネットワーク設定が「ブリッジ」になっているか確認する
- ファイアウォールが通信をブロックしている可能性がある場合は,一時的に無効化して確認する
- IP アドレスが正しく取得できない場合は,仮想マシンを再起動する