Ubuntu で JOSM (Java OpenStreetMap Editor) を使ってみる

【概要】本記事では、Ubuntu 環境において JOSM (Java OpenStreetMap Editor) をインストールし、OpenStreetMap サーバからデータをダウンロードして表示する方法、およびデータの保存と読み込み方法について解説する。

【目次】

  1. JOSM とは
  2. インストールの事前準備
  3. JOSM のインストール
  4. OpenStreetMap サーバからのデータのダウンロードと表示
  5. OpenStreetMap データのファイルへの保存
  6. OpenStreetMap ファイルを開く

JOSM とは

JOSM (Java OpenStreetMap Editor) は、Java で書かれた OpenStreetMap の編集ソフトウェアである。OpenStreetMap とは、誰でも自由に利用・編集できる世界地図プロジェクトである。JOSM は Linux、Windows、macOS で動作する。

OpenStreetMap の編集にはブラウザ上で動作する iD エディタも利用できるが、JOSM には以下の利点がある。

インストールの事前準備

JOSM をインストールする前に、Ubuntu のシステムを更新する。端末で以下のコマンドを実行する。パッケージ情報が最新の状態に更新され、セキュリティアップデートやバグ修正が適用される。

Ubuntu のインストールはこちらの別ページで説明する。

# パッケージリストの情報を更新
sudo apt update
# インストール済みのパッケージを包括的に更新 (依存関係も考慮)
sudo apt full-upgrade
# カーネル更新等で実際に再起動が必要な場合のみ実行を推奨
# sudo shutdown -r now

JOSM のインストール

JOSM のインストール方法には、パッケージを用いる方法とソースパッケージからビルドする方法の2種類がある。

パッケージを用いたインストール(推奨)

パッケージを用いたインストールが最も簡単な方法である。以下のコマンドを端末で実行する。

 sudo apt -y update
sudo apt -y install josm
sudo apt -y install josm-plugins 

josm-plugins パッケージをインストールすると、建物描画ツールや画像位置合わせ機能など、編集作業を効率化する追加機能が利用可能になる。

ソースパッケージからのビルド(上級者向け)

ソースパッケージからビルドしてインストールする場合は、以下のコマンドを実行する。この方法は、パッケージの内容をカスタマイズしたい場合や、最新のソースコードを使用したい場合に選択する。

 mkdir /tmp/josm
cd /tmp/josm
sudo apt-get source josm
sudo apt-get build-dep josm
cd josm-0.0.svn3751
sudo dpkg-buildpackage -rfakeroot
cd ..
sudo dpkg -i *.deb
sudo apt -y install josm-plugins 
ディレクトリ名(josm-0.0.svn3751)はバージョンにより異なる。実際のディレクトリ名を確認してから cd コマンドを実行すること。

OpenStreetMap サーバからのデータのダウンロードと表示

JOSM を使用して OpenStreetMap サーバからデータをダウンロードする。ダウンロードしたデータは編集したり、ローカルファイルとして保存したりできる。

  1. JOSM を起動する
     josm 
  2. メニューから「ファイル」→「OSM からダウンロード」を選択する
    JOSMのファイルメニューからOSMダウンロードを選択する画面
  3. ダウンロードする範囲を指定する
    ダウンロード範囲を指定するダイアログ
    ダウンロード範囲の詳細設定画面
  4. ダウンロードが完了すると、地図データが表示される
    ダウンロード完了後の地図データ表示画面
一度にダウンロードできる範囲には制限がある。広い範囲のデータが必要な場合は、複数回に分けてダウンロードする。

OpenStreetMap データのファイルへの保存

ダウンロードした地図データをローカルファイルとして保存できる。ファイルに保存しておくと、インターネットに接続していない環境でもデータを閲覧・編集できる。また、編集作業のバックアップとしても活用できる。

  1. メニューから「ファイル」→「保存」を選択し、ファイル名を指定する
    ファイル保存ダイアログ
  2. 保存すると .osm ファイルが作成される。.osm ファイルは OpenStreetMap 独自の XML 形式であり、地物の座標、属性、リレーション等の情報が格納されている
    保存されたOSMファイル
    OSMファイルの内容
ローカルファイルへの保存は、OpenStreetMap サーバへのアップロード(変更の公開)とは異なる。編集内容をサーバに反映するには、別途アップロード操作が必要である。

OpenStreetMap ファイルを開く

保存した .osm ファイルを JOSM で開く手順を示す。

  1. メニューから「ファイル」→「開く」を選択する
    ファイルメニューから開くを選択する画面
  2. 開きたいファイルを選択する
    ファイル選択ダイアログ