Windows で Graphviz のインストール

本記事では、Windows 環境にグラフ描画ソフトウェアである Graphviz をインストールし、簡単な dot ファイルを使って実際にグラフを描画するまでの手順を解説する。Graphviz は、ノードとエッジで構成されるグラフ構造を視覚化するための強力なツールであり、データ構造の理解や関係性の可視化に役立つ。

【目次】

  1. ダウンロードとインストール
  2. サンプル .dot ファイルの作成
  3. コマンドプロンプトからのグラフ描画
  4. 関連トピックと次のステップ

ダウンロードとインストール

  1. Graphviz公式サイトへアクセス: まず、Graphviz の公式サイト (https://graphviz.gitlab.io/) を開く。

    https://graphviz.gitlab.io/

  2. ダウンロードページへ移動: ページ上部またはサイドバーにある「Download」リンクをクリックする。

    Graphviz公式サイトのトップページ
  3. Windows版インストーラの選択: ダウンロードページ内にある「Windows」セクションを探す。通常は、安定版である「Stable」リリースの利用が推奨される。提供されているバージョンの中から最新の Stable 版を選ぶ。

    ダウンロードページのWindows版セクション
  4. Windows 用のインストーラ形式である .msi ファイルのリンクをクリックする。クリックすると、インストーラ(.msiファイル)のダウンロードが開始される。

    msiファイルのダウンロードリンク
  5. インストーラのダウンロード完了: ダウンロードが完了するのを待つ。

    ダウンロード完了画面
  6. インストーラの実行: ダウンロードが完了したら、.msi ファイルをダブルクリックしてインストーラを起動する。

    msiファイルのアイコン
  7. インストールウィザード - ようこそ画面:Next」をクリックする。

    インストールウィザードのようこそ画面
  8. インストールウィザード - ライセンス条項: 内容を確認し、同意する場合はチェックボックスをオンにして「Next」をクリックする。(スクリーンショットは省略されているが、通常このステップが含まれる)

  9. インストールウィザード - インストール対象ユーザーとPATH設定: 「Install for all users of this machine (Every one)」を選択することを推奨する(PCの全ユーザーが利用可能になる)。【重要】「Add Graphviz to the system PATH for all users」や同様のPATH環境変数への追加オプションがあれば、必ずチェックを入れること。 これにより、コマンドプロンプトで dot コマンドが利用可能になる。インストール先は通常デフォルトのままで問題ない。「Next」をクリックする。

    インストール対象ユーザーとPATH設定画面
  10. インストールウィザード - インストールの確認:Install」をクリックしてインストールを開始する。(途中で管理者権限の許可を求められる場合がある)

    インストール確認画面
  11. インストールウィザード - インストール中: インストールが完了するまで待つ。

    インストール進行中の画面
  12. インストールウィザード - 完了: インストールが完了したら、「Finish」または「Close」をクリックしてウィザードを閉じる。

    インストール完了画面

サンプル .dot ファイルの作成

Graphviz でグラフを描画するには、まずグラフの構造を記述したテキストファイルを作成する。このファイルは一般的に .dot という拡張子で保存する。

以下の内容をテキストエディタ(メモ帳など)にコピー&ペーストし、例えば sample.dot という名前でデスクトップに保存されたい。

graph sample_graph {
  X -- Y;
  Y -- Z [color=red];
  X -- Z; // 説明のためエッジを追加
}

コードの簡単な説明:

sample.dotファイルの内容をメモ帳で表示した画面

コマンドプロンプトからのグラフ描画

作成した .dot ファイルを元に、実際にグラフ画像を生成してみよう。

  1. コマンドプロンプトの起動: Windows の検索バーで「cmd」と入力し、コマンドプロンプトを開く。

  2. 作業ディレクトリへの移動: cd コマンドを使用して、先ほど sample.dot を保存したディレクトリ(例:デスクトップ)に移動する。

    cd %USERPROFILE%\Desktop
    
  3. グラフの描画コマンド実行: 以下のコマンドを実行して、PNG 形式と PDF 形式のグラフ画像を生成する。(インストール時にPATH環境変数が正しく設定されていれば、dot コマンドが認識される。)

    dot -Tpng sample.dot -o sample.png
    dot -Tpdf sample.dot -o sample.pdf
    

    コマンド解説:

    • dot: Graphviz のレイアウトエンジンの一つ(主に階層型グラフに適している)。
    • -Tpng / -Tpdf: 出力ファイルの形式を指定する (PNG形式 / PDF形式)。他にも -Tsvg (SVG形式) などがある。
    • sample.dot: 入力となる dot ファイル名。
    • -o sample.png / -o sample.pdf: 出力ファイル名を指定する。
  4. 生成ファイルの確認: コマンドが正常に終了すれば、デスクトップに sample.pngsample.pdf というファイルが生成されているはずである。ファイルを開いて、X, Y, Z の3つのノードが線で結ばれ、Y-Z間の線が赤色になっているグラフが表示されることを確認されたい。

    生成されたsample.pngファイル
    生成されたsample.pdfファイル

    (補足)dot コマンドが見つからない場合:
    もし 'dot' は、内部コマンドまたは外部コマンド、操作可能なプログラムまたはバッチ ファイルとして認識されていません。 というエラーが表示される場合は、インストール時にPATH環境変数の設定がされていない可能性がある。インストールの設定を確認するか、手動でPATHを設定する必要がある。(設定方法は別途解説ページなどを参照されたい)

関連トピックと次のステップ

Graphviz は多機能なツールである。さらに学習を進めるために、以下の点を試してみることを推奨する。