Lama Cleaner のインストール,動作確認(イメージ・インペインティング)(Python を使用)(Windows 上)
Lama Cleaner は,イメージ・インペインティング (image inpainting) の機能を持つ. 不要部分の除去,欠損の補間に役立つ.
- 前準備
- Build Tools for Visual Studio 2022,NVIDIA ドライバ,NVIDIA CUDA ツールキット,NVIDIA cuDNN のインストール
- Python のインストール,pip と setuptools の更新,Python 開発環境のインストール
- Lama Cleaner のインストール
- Lama Cleaner の動作確認
【関連する外部ページ】
- Lama Cleaner の GitHub のページ: https://github.com/Sanster/lama-cleaner
前準備
Python のインストール(Windows上)
注:既にPython(バージョン3.12を推奨)がインストール済みの場合は,この手順は不要である.
winget(Windowsパッケージマネージャー)を使用してインストールを行う
- Windowsで,管理者権限でコマンドプロンプトを起動(手順:Windowsキーまたはスタートメニュー >
cmd
と入力 > 右クリック > 「管理者として実行」)。 - winget(Windowsパッケージマネージャー)が利用可能か確認する:
winget --version
- Pythonのインストール(下のコマンドにより Python 3.12 がインストールされる).
reg add "HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\FileSystem" /v LongPathsEnabled /t REG_DWORD /d 1 /f REM Python をシステム領域にインストール winget install --scope machine --id Python.Python.3.12 -e --silent REM Python のパス set "INSTALL_PATH=C:\Program Files\Python312" echo "%PATH%" | find /i "%INSTALL_PATH%" >nul if errorlevel 1 setx PATH "%PATH%;%INSTALL_PATH%" /M >nul echo "%PATH%" | find /i "%INSTALL_PATH%\Scripts" >nul if errorlevel 1 setx PATH "%PATH%;%INSTALL_PATH%\Scripts" /M >nul
- Python詳細ガイド:Pythonまとめ »
【関連する外部サイト】
【サイト内の関連ページ】
Visual Studio 2022 Build Toolsとランタイムのインストール
管理者権限でコマンドプロンプトを起動(手順:Windowsキーまたはスタートメニュー > cmd と入力 > 右クリック > 「管理者として実行」)し、以下を実行する。管理者権限は、wingetの--scope machineオプションでシステム全体にソフトウェアをインストールするために必要である。
REM Visual Studio 2022 Build Toolsとランタイムのインストール
winget install --scope machine Microsoft.VisualStudio.2022.BuildTools Microsoft.VCRedist.2015+.x64
set VS_INSTALLER="C:\Program Files (x86)\Microsoft Visual Studio\Installer\setup.exe"
set VS_PATH="C:\Program Files (x86)\Microsoft Visual Studio\2022\BuildTools"
REM C++開発ワークロードのインストール
%VS_INSTALLER% modify --installPath %VS_PATH% ^
--add Microsoft.VisualStudio.Workload.VCTools ^
--add Microsoft.VisualStudio.Component.VC.Tools.x86.x64 ^
--add Microsoft.VisualStudio.Component.Windows11SDK.22621 ^
--includeRecommended --quiet --norestart
NVIDIA ドライバのインストール(Windows 上)
NVIDIA ドライバとは
NVIDIA ドライバは,NVIDIA製GPUをWindowsシステム上で適切に動作させるための基盤となるソフトウェアです.このドライバをインストールすることにより,GPUの性能を最大限に引き出し,グラフィックス処理はもちろん,CUDAを利用したAI関連アプリケーションなどの計算速度を向上させることが期待できます.
ドライバは通常、NVIDIA公式サイトからダウンロードするか、NVIDIA GeForce Experienceソフトウェアを通じてインストール・更新します。
公式サイト: https://www.nvidia.co.jp/Download/index.aspx?lang=jp
【サイト内の関連ページ】
- (再掲) NVIDIA グラフィックス・ボードの確認
インストールするドライバを選択するために、まずご使用のPCに搭載されているNVIDIAグラフィックス・ボードの種類を確認します。(確認済みであれば、この手順は不要です。) Windows のコマンドプロンプトで次のコマンドを実行します。
wmic path win32_VideoController get name
- NVIDIA ドライバのダウンロード
確認したグラフィックス・ボードのモデル名と、お使いのWindowsのバージョン(例: Windows 11, Windows 10 64-bit)に対応するドライバを、以下のNVIDIA公式サイトからダウンロードします.
https://www.nvidia.co.jp/Download/index.aspx?lang=jp
サイトの指示に従い、製品タイプ、製品シリーズ、製品ファミリー、OS、言語などを選択して検索し、適切なドライバ(通常は最新のGame Ready ドライバまたはStudio ドライバ)をダウンロードします。
- ドライバのインストール
ダウンロードしたインストーラー(.exeファイル)を実行し、画面の指示に従ってインストールを進めます。「カスタムインストール」を選択すると、インストールするコンポーネント(ドライバ本体、GeForce Experience、PhysXなど)を選ぶことができます。通常は「高速(推奨)」で問題ありません。
インストール完了後、システムの再起動を求められる場合があります。
- CUDA対応のNVIDIA GPU。
- 対応するNVIDIA ドライバ。
- サポートされているバージョンのC++コンパイラ (Visual StudioまたはBuild Toolsをインストール済み)。
- Windows では,NVIDIA CUDA ツールキットのインストール中は,予期せぬ問題を避けるため、なるべく他のアプリケーションは終了しておくことが推奨されます。
- インストール後に環境変数が正しく設定されているか確認することが重要です。
- NVIDIA CUDA ツールキットのアーカイブの公式ページ: https://developer.nvidia.com/cuda-toolkit-archive (他のバージョンが必要な場合)
- NVIDIA CUDA ツールキット の公式ドキュメント: https://docs.nvidia.com/cuda/index.html
- NVIDIA CUDA ツールキットのインストールに関する,NVIDIA CUDA Installation Guide for Windows: https://docs.nvidia.com/cuda/cuda-installation-guide-windows/index.html
- (再掲) 他のウィンドウを閉じる:インストール中のコンフリクトを避けるため、可能な限り他のアプリケーションを終了します。
- Windows で,コマンドプロンプトを管理者権限で起動します。
-
winget
コマンドで CUDA 11.8 をインストールします。以下のコマンドは、(必要であれば)NVIDIA GeForce Experienceと、指定したバージョンのNVIDIA CUDA ツールキット (11.8) をインストールします。また、
CUDA_HOME
環境変数を設定します(一部のツールで参照されることがあります)。rem グラフィックボードの確認 (参考) wmic path win32_VideoController get name rem CUDA Toolkit 11.8 のインストール winget install --scope machine Nvidia.CUDA --version 11.8 rem CUDA_HOME 環境変数の設定 (システム環境変数として設定) powershell -command "[System.Environment]::SetEnvironmentVariable(\"CUDA_HOME\", \"C:\Program Files\NVIDIA GPU Computing Toolkit\CUDA\v11.8\", \"Machine\")"
注釈: これは特定のバージョン(11.8)をインストールする例です。他のバージョンをインストールする場合は
--version
オプションを適宜変更してください(例:--version 11.2
)。利用可能なバージョンはwinget search Nvidia.CUDA
で確認できます。 - (重要) ユーザ環境変数 TEMP の設定(日本語ユーザ名の場合)
Windows のユーザ名に日本語(マルチバイト文字)が含まれている場合、CUDAコンパイラ
nvcc
が一時ファイルの作成に失敗し、コンパイルが正常に動作しないことがあります(エラーメッセージが表示されない場合もあるため注意が必要です)。この問題を回避するために、ユーザ環境変数TEMP
およびTMP
を、ASCII文字のみのパス(例:C:\TEMP
)に変更します。管理者権限のコマンドプロンプトで,次のコマンドを実行して
C:\TEMP
ディレクトリを作成し、ユーザ環境変数TEMP
とTMP
を設定します。mkdir C:\TEMP powershell -command "[System.Environment]::SetEnvironmentVariable(\"TEMP\", \"C:\TEMP\", \"User\")" powershell -command "[System.Environment]::SetEnvironmentVariable(\"TMP\", \"C:\TEMP\", \"User\")"
この設定は、コマンドプロンプトを再起動するか、Windowsに再サインインした後に有効になります。
- Windows で,管理者権限でコマンドプロンプトを起動(手順:Windowsキーまたはスタートメニュー >
cmd
と入力 > 右クリック > 「管理者として実行」)。次のコマンドを実行する.
python -m pip uninstall -y opencv-python python -m pip install -U opencv-python python -m pip install -U lama-cleaner
- コマンドプロンプトで,次のコマンドを実行する.
- --device=cuda, --device=cpu: それぞれ CUDA を使うか,CPU を使うか
- --model=lama, --model=ldm, --model=zits, --model=mat, --model=fcs, --model=sd1.5, --model=cv: モデルの選択
lama-cleaner --model=ldm --device=cuda --gui --port=8080
- 画像を読み込む
- マウスで不要部分を指定できる
- 結果を確認
NVIDIA CUDA ツールキット 11.8 のインストール(Windows 上)
CUDAツールキットには、GPUでプログラムを実行するためのライブラリ、`nvcc`コンパイラ、開発ツールなどが含まれています。ここでは`winget`を使ってCUDA 11.8をインストールする手順を示します。
NVIDIA CUDA ツールキットの概要と注意点
NVIDIAのGPUを使用して並列計算を行うための開発・実行環境です。
主な機能: GPU を利用した並列処理のコンパイルと実行、GPU のメモリ管理、C++をベースとした拡張言語(CUDA C/C++)とAPI、ライブラリ(cuBLAS, cuFFTなど)を提供します。
【NVIDIA CUDA ツールキットの動作に必要なもの】
【Windows でインストールするときの一般的な注意点】
【関連する外部ページ】
【関連項目】 NVIDIA CUDA ツールキットの概要, NVIDIA CUDA ツールキットの他バージョンのインストール