gcc 15 のインストール(ソースコードを使用)(Ubuntu 上)

GCC(GNU コンパイラ・コレクション) とは,コンパイラの集まり。

Ubuntu で,GCC 15(ここでは 15.3.0)をソースコードからビルドして,インストールする。このとき,C, C++, Fortran コンパイラとして機能するように設定する。

Ubuntu 26.04 LTS の公式リポジトリは GCC 15 系を提供しており,apt で導入できる。Ubuntu 24.04 LTS の公式リポジトリが提供する GCC は 13 系および 14 系であり,24.04 LTS で GCC 15 を使う場合にソースコードからのビルドが選択肢になる。

前準備

Ubuntu のシステム更新

Ubuntu で OS のシステム更新を行うときは,端末で,次のコマンドを実行する。これは、パッケージ情報を最新の状態に保ち、インストール済みのパッケージをセキュリティアップデートやバグ修正を含めて更新するためである。

Ubuntu のインストールはこちらの別ページで説明する。

# パッケージリストの情報を更新
sudo apt update
# インストール済みのパッケージを包括的に更新 (依存関係も考慮)
sudo apt full-upgrade
# カーネル更新等で実際に再起動が必要な場合のみ実行を推奨
# sudo shutdown -r now

GCC バージョン 15.3.0 のインストール手順

  1. 前提ソフトウェアのインストール

    gmp, mpfr, mpc は GCC のビルドに必須である。isl は Graphite ループ最適化に用いる。GCC 5 以降は PPL および CLooG を使用しないため,libppl-dev, libcloog-ppl-dev は不要である。

    端末で,次のコマンドを実行する。

    # パッケージリストの情報を更新
    sudo apt update
    sudo apt -y install build-essential make flex bison texinfo curl
    sudo apt -y install libgmp-dev libmpfr-dev libmpc-dev libisl-dev
    sudo apt -y install zlib1g-dev libzstd-dev
    
  2. GCC 15.3.0 をソースコードからビルドして,インストールする場合の手順

    ソースコードのディレクトリとは別のディレクトリでビルドする。これは GCC の公式手順である。--program-suffix=-15 を指定することにより,gcc-15, g++-15, gfortran-15 という名前でインストールされ,Ubuntu の apt でインストールされた gcc と共存できる。

    端末で,次のコマンドを実行する。

    cd /tmp
    curl -O https://ftp.gnu.org/gnu/gcc/gcc-15.3.0/gcc-15.3.0.tar.xz
    rm -rf gcc-15.3.0
    tar -xf gcc-15.3.0.tar.xz
    mkdir /tmp/gcc-15.3.0/build
    cd /tmp/gcc-15.3.0/build
    ../configure --prefix=/usr/local --program-suffix=-15 \
    --disable-multilib --with-system-zlib --enable-shared \
    --enable-languages=c,c++,fortran
    make -j$(nproc)
    sudo make install
    sudo ldconfig
    

    make は 3 段階のコンパイル(3-stage bootstrap)を含むため,時間とディスク容量を要する。ビルド用ディレクトリには 10 GB 程度の空き容量を確保しておく。

  3. インストールの確認

    端末で,次のコマンドを実行する。バージョン番号が表示されればインストールは完了である。

    /usr/local/bin/gcc-15 --version
    /usr/local/bin/g++-15 --version
    /usr/local/bin/gfortran-15 --version