ビルドツール for Visual Studio 2022(Build Tools for Visual Studio 2022)のインストール(wingetを使用しないインストール)(Windows上)
【概要】
Windows上でBuild Tools for Visual Studio 2022をインストールする手順を解説する。公式ページからダウンロードし、「C++によるデスクトップ開発」を選択してインストールする。インストール後、x64 Native Toolsコマンドプロンプトを使用してCプログラムのコンパイルと実行を行う方法も説明する。
【目次】
Build Tools for Visual Studio(ビルドツール for Visual Studio)
Build Tools for Visual Studioは、Windowsで動作するMicrosoftの開発ツールセットである。主にC++プログラミングに使用される。このツールセットには、コンパイラ、リンカ、ランタイムライブラリ、その他のビルド関連ツールが含まれる。
【wingetを用いたインストールコマンド】
次のコマンドは、Build Tools for Visual Studio 2022とVC2015再配布可能パッケージをインストールするものである。
winget install --scope machine Microsoft.VisualStudio.2022.BuildTools
winget install --scope machine Microsoft.VCRedist.2015+.x64
【Build Tools for Visual StudioとVisual Studioの主な違い】
- Build Tools for Visual Studio:開発ツールセット。コマンドライン操作が主体
- Visual Studio:統合開発環境である。いくつかの種類があり、Build Tools for Visual Studioの機能を含むか連携して使用可能。追加機能とGUIを提供する。ただし、種類によっては、商用利用などで一部制限があるので利用者で確認すること。
【関連する外部ページ】
Build Tools for Visual Studio 2022(ビルドツール for Visual Studio 2022)の公式ダウンロードページ: https://visualstudio.microsoft.com/ja/visual-cpp-build-tools/
【関連項目】 Build Tools for Visual Studio 2022のインストール(Windows上)
ビルドツール for Visual Studio 2022(Build Tools for Visual Studio 2022)のインストール(wingetを使用しないインストール)(Windows上)
Build Tools for Visual Studio 2022のインストール(Windows上)
【インストールの判断】 Build Tools for Visual Studioは、開発ツールセットである。 Visual Studioは統合開発環境であり、いくつかの種類があり、Build Tools for Visual Studioの機能を含むか連携して使用するものである。インストールは以下の基準で判断する。
- Build Tools for Visual Studioの機能のみが必要な場合
- Visual Studioの機能が必要である、あるいは、よく分からない場合
Visual Studio 2022をインストールする際に、「C++によるデスクトップ開発」を選択することで、 Build Tools for Visual Studio 2022の機能も一緒にインストールされる。
不明な点がある場合は、Visual Studio全体をインストールを行う方が良い。
インストール手順
- ダウンロードURLを開く
- このページの下の方の「Tools for Visual Studio」を展開
- 「Build Tools for Visual Studio 2022」の右の「ダウンロード」をクリックする。
- ダウンロードが始まる
- ダウンロードした.exeファイルを実行する
- 表示を確認し、「続行」をクリックする
- 「C++によるデスクトップ開発」をクリックする。そして、右側で「ATL」と「MFC」をインストールするようにチェックする。「インストール」をクリックする。
- ダウンロードとインストールが始まる
- インストール終了の確認
コマンドでCプログラムをコンパイルしてみる
Visual Studioのビルドツール(Build Tools)をコマンドラインで使いたいときは、 Visual Studioのx64 Native Toolsコマンドプロンプトを使う。
- Visual Studioのx64 Native Toolsコマンドプロンプトを起動する。
Windowsのスタートメニューで「Visual Studio 2022」の下の「x64 Native Tools Command Prompt for VS 2022」で起動する(あるいは類似のものを探す)。「x64」は、64ビット版の意味である。
以下の操作は、このx64 Native Toolsコマンドプロンプトで行う。
- clにパスが通っていることを確認する
エラーメッセージが出ていないことを確認する。
where cl
「clが無い」 という場合は、次の手順で、Visual Studio Build Tools 2022のC++についての設定を行う。
- C++についての設定をしたいので、Visual Studio Installer(Visual Studioインストーラー)を起動する
Windowsのスタートメニューからの起動が簡単である
- Visual Studio Build Tools 2022の画面で「変更」をクリックする
- 「C++によるデスクトップ開発」をチェックする。そして、画面右側の「インストール」の詳細で「v143ビルドツール用C++/CLIサポート(最新)」をチェックする。その後、「インストール」をクリックする。
- インストールが始まる。しばらく待つ。
- C++についての設定をしたいので、Visual Studio Installer(Visual Studioインストーラー)を起動する
- コンパイラの動作確認
まず、エディタを開く。 ここではメモ帳(notepad)を使っている。
x64 Native Toolsコマンドプロンプトで、次のコマンドを実行する。 ファイル名はhello.cとしている。
c: cd /d c:%HOMEPATH% notepad hello.c
- いまメモ帳で開いたファイルを、
次のように編集する(コピー&ペーストする)。そして保存する。
#include<stdio.h> int main() { printf("Hello,World!\n"); printf("sizeof(size_t)=%ld\n", sizeof(size_t)); return 0; }
- 次のコマンドを実行する
x64 Native Toolsコマンドプロンプトを使うこと。
結果として、「Hello,World!」「sizeof(size_t)=8」と表示されればよい。
del hello.exe cl hello.c .\hello.exe
実行結果例