ROS 2 Dashing Diademata のインストール (Windows 上)
前準備
*ROS 2 が指定しているバージョンであるPython 3.7をインストール.
Build Tools for Visual Studio 2022 (ビルドツール for Visual Studio 2022)または Visual Studio 2022 のインストール(Windows 上)
CUDAツールキットは、GPU上でコードをコンパイルするためにC++コンパイラを必要とします。そのため、事前にMicrosoft C++ Build Tools または Visual Studio (C++開発ワークロードを含む) をインストールしておく必要があります。
【インストールの判断】 Build Tools for Visual Studio は,C++コンパイラなどを含む開発ツールセットです. Visual Studio は統合開発環境であり,いくつかのエディションがあり,Build Tools for Visual Studioの機能を含むか連携して使用します.インストールは以下の基準で判断してください:
- コマンドラインからのビルドなど、C++コンパイラ機能のみが必要な場合:
- Visual Studioのエディタやデバッガなどの統合開発環境機能が必要な場合、あるいは、どちらをインストールすべきかよく分からない場合:
Visual Studio Community (または他のエディション) をインストール します.
Visual Studio 2022 をインストールする際に,「C++ によるデスクトップ開発」ワークロードを選択することで,必要なBuild Toolsの機能も一緒にインストールされます.
不明な点がある場合は,Visual Studio 全体をインストール する方が、後で機能を追加する手間が省ける場合があります.
Build Tools for Visual Studio 2022 のインストール(Windows 上)
- Windows で,コマンドプロンプトを管理者権限で起動します(例:Windowsキーを押し,「cmd」と入力し,「管理者として実行」を選択)。
以下の
winget
コマンドを実行します。winget
はWindows標準のパッケージマネージャーです。--scope machine
オプションはシステム全体にインストールすることを意味します。次のコマンドは,Build Tools for Visual Studio 2022と、多くのプログラムで必要とされるVC++ 2015以降の再頒布可能パッケージをインストールします.
- Build Tools for Visual Studio 2022 で C++ によるデスクトップ開発関連コンポーネントのインストール
CUDA開発には、標準のC++開発ツールに加えて、特定のコンポーネントが必要になる場合があります。
- Visual Studio Installer を起動します。
起動方法: スタートメニューから「Visual Studio Installer」を探して実行します.
- Visual Studio Build Tools 2022 の項目で「変更」ボタンをクリックします.
- 「ワークロード」タブで「C++ によるデスクトップ開発」をクリックして選択します。画面右側の「インストールの詳細」で、必要に応じて「v143 ビルドツール用 C++/CLI サポート(最新)」、「ATL」、「MFC」などをチェックします(これらは一般的なC++開発や特定のプロジェクトタイプで必要になる場合があります)。その後、「変更」をクリックしてインストールまたは変更を適用します.
- Visual Studio Installer を起動します。
Visual Studio Community 2022 のインストール(Windows 上)
- Windows で,コマンドプロンプトを管理者権限で起動します。
- インストールコマンドの実行
以下の
winget
コマンドを実行します。--override "--add ..."
部分で、インストールするワークロードやコンポーネントを指定しています。winget install Microsoft.VisualStudio.2022.Community --scope machine --override "--add Microsoft.VisualStudio.Workload.NativeDesktop Microsoft.VisualStudio.ComponentGroup.NativeDesktop.Core Microsoft.VisualStudio.Component.VC.CLI.Support Microsoft.VisualStudio.Component.CoreEditor Microsoft.VisualStudio.Component.NuGet Microsoft.VisualStudio.Component.Roslyn.Compiler Microsoft.VisualStudio.Component.TextTemplating Microsoft.VisualStudio.Component.Windows.SDK.Latest Microsoft.VisualStudio.Component.VC.Tools.x86.x64 Microsoft.VisualStudio.Component.VC.ATL Microsoft.VisualStudio.Component.VC.ATLMFC" winget install Microsoft.VisualStudio.2022.Community --scope machine Microsoft.VCRedist.2015+.x64
インストールされる主要なコンポーネントの説明:
NativeDesktop
(C++によるデスクトップ開発): CUDA開発に必要なC++コンパイラ(VC.Tools.x86.x64
)やWindows SDK (Windows.SDK.Latest
)など、基本的な開発ツール一式を含みます。CoreEditor
: Visual Studioの基本的なコードエディタ機能を提供します。VC.CLI.Support
: C++/CLIを用いた開発サポート(通常、純粋なCUDA C++開発では不要な場合もあります)。NuGet
: .NETライブラリ管理用(C++プロジェクトでも利用されることがあります)。VC.ATL
/VC.ATLMFC
: 特定のWindowsアプリケーション開発フレームワーク(通常、CUDA開発自体には直接必要ありません)。
システム要件と注意事項:
- 管理者権限でのインストールが必須です。
- 必要ディスク容量:10GB以上(選択するコンポーネントにより変動)。
- 推奨メモリ:8GB以上のRAM。
- インストール過程でシステムの再起動が要求される可能性があります。
- 安定したインターネット接続環境が必要です。
後から追加のコンポーネントが必要になった場合は,Visual Studio Installerを使用して個別にインストールすることが可能です.
- インストール完了の確認
インストールが成功したか確認するには、管理者権限のコマンドプロンプトで以下のコマンドを実行します。
winget list Microsoft.VisualStudio.2022.Community
リストに表示されればインストールされています。
トラブルシューティング:
インストール失敗時は,以下のログファイルを確認すると原因究明の手がかりになります:
%TEMP%\dd_setup_
.log %TEMP%\dd_bootstrapper_ .log (
は実行日時に対応する文字列) - (オプション) Visual Studio Installer での確認と変更
winget
でのインストール後も、Visual Studio Installerを使ってインストール内容を確認・変更できます。- Visual Studio Installer を起動します。
- Visual Studio Community 2022 の項目で「変更」をクリックします。
- 「ワークロード」タブで「C++ によるデスクトップ開発」がチェックされていることを確認します。必要であれば、「個別のコンポーネント」タブで特定のツール(例: 特定バージョンのMSVCコンパイラ、CMakeツールなど)を追加・削除できます。「インストールの詳細」で「v143 ビルドツール用 C++/CLI サポート(最新)」などが選択されているかも確認できます。変更後、「変更」または「インストール」をクリックします。
Python 3.7 のインストール(Windows 上)
Pythonは,プログラミング言語の1つ.
【手順】
- Windows で,コマンドプロンプトを管理者権限で起動する(例:Windowsキーを押し,「cmd」と入力し,「管理者として実行」を選択)
- 次のコマンドを実行
次のコマンドは,Python ランチャーとPython 3.7をインストールする.
【関連する外部ページ】
- Python の公式ページ: https://www.python.org/
【サイト内の関連ページ】
【関連項目】 Python
OpenSSL のインストール
- 次のページより,ROS 2 が指定するバージョンである OpenSSL v1.0.2u をダウンロードし,インストールする.
- Windows で,コマンドプロンプトを管理者権限で起動する(例:Windowsキーを押し,「cmd」と入力し,「管理者として実行」を選択).
コマンドプロンプトを管理者として実行: 別ページ »で説明
- 次のコマンドを実行
setx -m OPENSSL_CONF C:\OpenSSL-Win64\bin\openssl.cfg
- Windows の システム環境変数 PATH に,次を追加する
C:\OpenSSL-Win64\bin\
ROS のサイトが配布する OpenCV のインストール
- 次のファイルをダウンロードする.
https://github.com/ros2/ros2/releases/download/opencv-archives/opencv-3.4.6-vc16.VS2019.zip
- ダウンロードした .zip ファイルを展開(解凍)する.
- 展開(解凍)してできたファイルを,C:\opencv の下に移す
- Windows で,コマンドプロンプトを管理者権限で起動する(例:Windowsキーを押し,「cmd」と入力し,「管理者として実行」を選択).
コマンドプロンプトを管理者として実行: 別ページ »で説明
- 次のコマンドを実行
setx -m OpenCV_DIR C:\opencv
- Windows の システム環境変数 PATH に,次を追加する
C:\opencv\x64\vc16\bin
Chocolatey のインストール(Windows 上)
- Windows で,コマンドプロンプトを管理者権限で起動する(例:Windowsキーを押し,「cmd」と入力し,「管理者として実行」を選択)
- 次のコマンドを実行
次のコマンドは,Chocolateyパッケージマネージャーをインストールするものである.
winget install --scope machine Chocolatey.Chocolatey Chocolatey.ChocolateyGUI
Chocolatey を用いて Visual Studio 再配布パッケージ,cmake
Visual Studio 再配布パッケージのインストール
- Windows で,コマンドプロンプトを管理者権限で起動する(例:Windowsキーを押し,「cmd」と入力し,「管理者として実行」を選択)
次のコマンドを実行してインストール
choco install -y vcredist2013 vcredist140
CMake のインストール
- Windows で,コマンドプロンプトを管理者権限で起動する(例:Windowsキーを押し,「cmd」と入力し,「管理者として実行」を選択)
次のコマンドを実行してインストール
choco install -y cmake
- Windows の システム環境変数 PATH に,次を追加する
C:\Program Files\Cmake\bin
いくつかのパッケージのインストール
- Windows で,コマンドプロンプトを管理者権限で起動する(例:Windowsキーを押し,「cmd」と入力し,「管理者として実行」を選択)
次のコマンドを実行
mkdir c:\tools
- 次のページからアセットをダウンロード
https://github.com/ros2/choco-packages/releases/tag/2020-02-24
ダウンロードしたファイルは c:\tools に置く.
cd c:\tools choco install -y -s c:\tools asio cunit eigen tinyxml-usestl tinyxml2 log4cxx
- 新しくコマンドプロンプトを開き,次のコマンドを実行する.
py -m pip install -U catkin_pkg empy lark-parser lxml numpy opencv-python opencv-contrib-python pyparsing pyyaml py -m pip install -U pydot PyQt5
ROS 2 Dashing Diademata のインストール
- ROS の配布ページを開く
- Windows 版をダウンロード
- ダウンロードした .zip ファイルを展開(解凍)する.
- 展開(解凍)してできたファイルを,C:\dev\ros2_dashing の下に移す
- Windows で,コマンドプロンプトを管理者として実行.
- 次のコマンドを実行してセットアップ
call C:\dev\ros2_dashing\local_setup.bat
- Windows の システム環境変数 PATH に,次を追加する
C:\dev\ros2_dashing\bin C:\dev\ros2_dashing\Scripts
- エラーメッセージが出ていないことを確認
「Warning」の警告メッセージは気にしないことにする.
- C:\dev\ros2_dashing\Scripts\ros2-script.py の先頭行を次のように書き換える
* Windows で ROS2 を使うときに「failed to create process.」と出て使えないことを防ぐため.
#!C:\Program Files\Python\Python37\python.exe