Pleiades All in One Eclipse のインストール、日本語化、基本操作(Windows 上)

Windows での、Pleiades All in One Eclipseのダウンロード、インストール、日本語化、基本操作(プロジェクトの作成、Eclipse でのクラスの定義と実行)の手順など

基本操作の説明としては、プロジェクトの作成、Eclipse でのクラスの定義と実行を説明する。その他、Eclipse の設定やプラグインについても説明する。

注意:このページの情報は執筆時点のものである。最新の情報については公式サイトを確認すること。

【この Web ページの目次

  1. インストール前に、あらかじめ決めておく事項
  2. Eclipse のインストール
  3. 初回起動時設定
  4. 日本語化
  5. Eclipse の基本操作
  6. プラグインに関して

サイト内の関連ページ

インストール前に、あらかじめ決めておく事項

Eclipse のインストールに取りかかる前に、Eclipse インストールディレクトリと、Eclipse のワークスペースを置くディレクトリを決めておくこと。

Eclipse のインストール

前準備として JDK のインストール

Java 関係のソフトウェアのライセンスは、この数年で変化している。

利用条件が穏やかに見える OpenJDK のインストール手順(Windows 上)を、 別ページ »で説明

注意: OpenJDK のライセンスを、利用者自身で確認すること。OpenJDKはGPL v2 with Classpath Exceptionの下で配布されており、商用利用や再配布については各ディストリビューションのライセンス条項を確認する必要がある。

古いバージョンの Eclipse のアンインストール

Pleiades All in One Eclipse のダウンロード

注意:Pleiades All in One Eclipseの公式配布サイトはhttps://mergedoc.osdn.jp/である。

  1. Pleiades の公式ページを開く

    https://mergedoc.osdn.jp/を開く。

  2. 最新版を選ぶ
    Pleiadesダウンロードページのスクリーンショット
  3. Full Editionのどれかを選ぶことにする
    Full Edition選択画面のスクリーンショット
  4. .zip ファイルのダウンロードが始まる。
    ダウンロードが終わるまでしばらく待つ。
    ダウンロード進行中の画面

インストール

  1. ダウンロードした .zip ファイルを展開(解凍)する。

    Windows での展開(解凍)に便利な 7-Zip: 別ページ »で説明

    zipファイル展開の画面
  2. インストールディレクトリ(フォルダ)は、 「C:\eclipse」のような分かりやすいディレクトリにする。 いま展開(解凍)してできたファイルを置く。
    インストールディレクトリの設定画面
  3. 試しに起動してみる。
    Eclipseアイコン
  4. 初回起動時に、Eclipse のワークスペースを置くディレクトリを設定

    注意: 好きなディレクトリでよいが、半角スペースや、全角文字(日本語など)を含むディレクトリは避けるべきであるC:\workspaceのような短いディレクトリに設定するのが便利である。

    ワークスペース選択ダイアログ
  5. Eclipse の画面が開くので確認する。
    Eclipse起動後の初期画面

初回起動時設定

初回起動時設定は、最初に1度だけ、設定したり、確認したりを行うものである。

  1. Eclipse の起動
    Eclipseアイコン
  2. 初回起動時に、Eclipse のワークスペースを置くディレクトリを設定

    注意: 好きなディレクトリでよいが、半角スペースや、全角文字(日本語など)を含むディレクトリは避けるべきであるC:\workspaceのような短いディレクトリに設定するのが便利である。

    ワークスペース選択ダイアログ
  3. Eclipse の画面が開く
    Eclipse起動後の初期画面
  4. Eclipse で、インストール済みの JRE を確認しておく

    Eclipse で 「Window(ウィンドウ)」→「Preferences(設定)」、 設定用ウインドウが開くので、 「Java」→「Installed JRE(インストール済みのJRE)

    【インストール済みの JRE】の変更手順

    インストール済み JRE が、「...jdk...」ではなく、 「...jre...」になっている場合は、変更したほうがよい。(古いバージョンの Java を使っている場合には、このように自動設定されることが多い。手動で変える)

    インストール済みの JRE の変更手順は下記の通りである。

    1. ここで「search」ボタンを押して、JDK のディレクトリ(C:\Program Files\Java\jdk...のような)を選ぶ
    2. その後、「C:\java\jdk ...」の方にチェックが入っていることを確認する(入っていなければチェックして、「OK」をクリック)

    補足: なぜ jdk に設定すべきなのか? 

    Javadoc を使いたいからである。知りたいキーワードにマウスをあわせて「SHIFT + F2」と操作すると、Web ブラウザにJavadoc が表示されるようになる。これは便利である。 (とはいえ、ネットにつながっていないと Javadoc が表示されないので、「Javadoc をダウンロードして使えるようにしたい」というときは、別の Web ページに Javadoc について説明している)

  5. 文字コード設定の確認

    Eclipseでテキストファイルを扱うときの文字コードを確認しておく(問題があれば、変更できる)

    Window(ウィンドウ)」→「Preferences(設定)」。 設定用ウインドウが開くので、 「general(一般)」→「workspace (ワークスペース)

    Text file encoding (テキスト・ファイル・エンコード)」と、 「New text file delimiter (新規テキスト・ファイルの行区切り文字)」を確認

  6. Emacs風キーバインドを好む場合には、そのように設定する

    「Window(ウィンドウ)」→「Preferences(設定)」。 設定用ウインドウが開くので、 「General (一般)」 → 「Keys (キー)」 → 「Scheme (スキーム)」のプルダウンから 「Emacs」

  7. ビルド・パスの確認

    「Window(ウィンドウ)」→「Preferences(設定)」。 設定用ウインドウが開くので、 「Java」→「Build Path (ビルド・パス)

    「Source and output folder(ソース及び出力フォルダー)」 で、「Folders(フォルダー)」にチェック されているはずである。確認しておく。

  8. java コンパイラの準拠レベルの確認

    「Window(ウィンドウ)」→「Preferences(設定)」。 設定用ウインドウが開くので、 「Java」→「Compiler(コンパイラ)

    Compiler compliance Level を確認する。2025年1月時点では、Java 17以降が推奨される。 使いたい準拠レベルに設定しておく。

    注意:使用するJDKのバージョンに応じて適切なコンパイラ準拠レベルを選択する必要がある。

日本語化

Eclipse に、Pleiades をインストールすると、Eclipse が日本語化される。

注意:Pleiades All in One Eclipseをダウンロードした場合、既に日本語化されているため、この手順は不要である。以下は、通常版のEclipseを日本語化する場合の手順である。

  1. Pleiades の公式ページを開く

    Pleiades の公式ページ https://mergedoc.osdn.jp/を開く。

  2. 「Pleiades の概要」に目を通しておく
  3. 「Windows」を選択

    Pleiades プラグイン・ダウンロード」のところで 「Windows用ソフトウェアインストールガイド」を選んでクリック

  4. ダウンロードが始まる
  5. ダウンロードが終わったら、展開(解凍)する

    Windows での展開(解凍)のためのソフトには、「7-Zip」などがある。

    zip ファイルの解凍でエラーが出た場合には、ファイルが空だったりするので、続行しないこと。

  6. setup.exe を実行
  7. 選択」をクリック。eclipse.exe を選択してから、 「日本語化する」をクリック。
  8. 終了の確認
  9. クリーン起動

    C:\eclipse\eclipse\eclipse.exe -clean.cmdをダブルクリックして実行する。eclipse が起動することを確認する。 これは、日本語化に伴う作業なので、1回だけ実行すれば十分である。 (Eclipse を起動するときは、今までどおり eclipse.exe を使う、という意味である)

  10. クリーン起動の結果、Eclipse の画面が現れることを確認。確認したら閉じる

Eclipse の基本操作

基本操作として、新規プロジェクトの作成、HelloWorld クラス作成、保存、実行を試す。

あらかじめ決めておく事項

プロジェクトの新規作成

下記の手順で、プロジェクトを新規に作成する。

プロジェクトを作成すると、ワークスペースのディレクトリ(C:\workspace)の下に、 プロジェクトのディレクトリができる。プロジェクトのディレクトリの下には、デフォルトでは、src、bin の2つのサブディレクトリができる。

  1. プロジェクトの新規作成の開始

    ファイル」→「新規 (New)」→「プロジェクト (Project)」
    または、パッケージ・エキスプローラ内で、右クリック→「新規 (New)」→「プロジェクト (Project)」

  2. Java プロジェクト」の選択

    Java プロジェクト」を選び、「次へ」をクリック。

  3. プロジェクト名の指定

    新規Javaプロジェクトのウインドウが開くので、プロジェクト名を付ける(1行目)。プロジェクト名には好きにつけて良いが、全角文字は避ける。分かりやすい名前が良い。

  4. Java 設定

    Java 設定はデフォルトのままでよい。「完了」をクリック

  5. module-info.java の作成
  6. このとき関連付けに関する確認表示が出ることがある。「パースペクティブを開く」をクリック。

    新しいパースペクティブを開く操作は次の通りである。

    ウインドウ」→ 「パースペクティブ」→ 「パースペクティブを開く」→ 「その他」と操作する

  7. Java パースペクティブの選択

    Java (デフォルト)」を選び、 「OK」をクリック

    注意: Jakarta EE(旧Java EE)開発用のパースペクティブが必要な場合は、「Java EE」または「Jakarta EE」を選択する。通常のJava開発では「Java (デフォルト)」で十分である。

  8. Java パースペクティブが開いたことの確認

パッケージとクラスの作成

パッケージ名は com.example.hello のようなドメイン名を逆順にした形式で付ける習慣があることに注意。 このページでは、次の場合で説明する。

  1. (もし、プロジェクト・エクスプローラが開いていなければプロジェクト・エクスプローラを開く

    「ウインドウ」→「ビューの表示」→「プロジェクト・エクスプローラ」 と操作する。

    パッケージの作成、クラスの作成などの作業は、プロジェクト・エクスプローラで行う。

  2. パッケージを新規作成すべきプロジェクトの選択

    プロジェクト・エクスプローラ内にプロジェクト一覧が表示されている。 プロジェクトのプロジェクト名を選んで右クリック。

  3. クラスの新規作成の開始

    パッケージ・エクスプローラ(左側のウインドウ)を使って、クラスを新規作成する。

    新規」→「クラス」と操作する。

    注意:新規」を選んだとき、「クラス」が現れないことがある。 そのときは、 「新規」→「その他」→「Java」→「クラス」と操作する。

  4. Java パッケージ名とクラス名の指定

    Java パッケージ名、クラス名を入力できるウインドウが開くので、設定を行う。

    1. 「パッケージ (package)」には、パッケージ名を書く (2行目の「パッケージのところ)。 ここでは、「com.example.hello」と書く。 ドメイン名の形で書くことになっているので注意。
    2. 「クラス名」を付ける(4行目の「名前」のところ)。ここでは HelloWorld と書く。
    3. 作成するメソッド・スタブの選択」にある public static void main(String[] args)にチェックする。main メソッドをもったクラスを作るためである。

クラス定義

前準備として、パッケージ com.example.hello とクラス HelloWorld を新規作成済みであること(その手順は上で説明)。

  1. クラスファイル一覧の表示

    プロジェクト・エクスプローラで、 プロジェクト名の下の 「Java リソース: src」または「src」の下を展開すると、パッケージ名 com.example.hello の下に、クラスファイル一覧が出る。

  2. 定義したいクラスのファイルを開く

    HelloWorld クラスを定義したいので、 プロジェクト・エクスプローラの パッケージ名の下にあるクラスファイル一覧の中から、 「HelloWorld.java」をクリック。 すると、エディタが現れる。

    このように、Eclipse のプロジェクト・エクスプローラで、定義したいクラスの「クラス名.java」クリックすると、エディタが開く。

    なお、別のクラスを追加したいときは、 パッケージ名を右クリックして「新規」→「クラス」である。

  3. エディタでクラス定義を行う

    下記のクラス定義をカットアンドペーストしてみてください(テスト用に作ったクラス定義である)。 (パッケージ名を「com.example.hello」と書いているので、パッケージ名を別の名前にしている場合には、適切に読み替えてください)

    ----------------------ここから---------------------
    package com.example.hello;
    
    public class HelloWorld {
        public static void main(String args[])
        {
            System.out.println("Hello Java World !");
        }
    }
    ----------------------ここまで----------------------
    
  4. ソースファイルを保存

    ファイル」→「保存」または CTRL+S で保存される。 保存時にコンパイルされる。

    コンパイル時のエラーや警告があれば、 Eclipse 内の問題・ビューに表示されるので確認する。

実行

  1. 実行したいクラスを選び、右クリック

    パッケージ・エクスプローラで、パッケージ名の下にクラスファイル一覧が出ているので、実行したいクラスの「クラス名.java」 (つまり、HelloWorld.java)右クリック

  2. 実行」 → 「Javaアプリケーション (Java Application)」と操作

    補足: もしくはAlt+Shift+Xを押し、J を押すという操作でもよい。

  3. Eclipse 画面の下の方にコンソールが立ち上がり、「Hello Java World!」と出力されるので確認する。

プラグインに関して

Eclipse に同梱されているプラグイン

Eclipse には、いくつかのプラグインが同封されている。 プラグインのことを、「フィーチャ」という場合もある。

インストールされているプラグインは、「ヘルプ」 → 「Eclipse IDE について」 で表示される「インストール詳細」 で確認できる。

代表的なものは次の通りである。 注意: Eclipse のバージョンや種類によって違う。プラグインの追加は簡単にできる。

プラグインの追加

プラグインの追加は簡単にできる。 更新マネージャを使う。 更新マネージャの起動の手順は次の通りである。

  1. ヘルプ」 → 「新規ソフトウェアのインストール
  2. 「作業対象」のプルダウンメニューを確認してみる
  3. すべての使用可能なサイト」を選ぶ
  4. しばらく待つと、プラグインを選べるチェックボックスが開く。追加したいプラグインをチェックして続行する。

プラグインの更新

プラグインの更新は簡単にできる。 更新マネージャを使う。 更新マネージャの起動の手順は次の通りである。

  1. ヘルプ」 → 「更新の確認
  2. しばらく時間がかかる場合がある。
  3. 次のように表示された場合には、プラグインは最新である。
  4. 更新したいプラグインをクリック
  5. 「更新」をクリック
  6. あとは指示に従う

プラグインのインストールや更新については、別の Web ページで、手順を説明している。

同梱されていないプラグインの例

同梱されていないプラグインの例としては、下記のものがある(正確には、Eclipse パッケージごとに違いがある)。必要に応じてインストールする。

  1. TPTP (Test and Performance Tools Platform)

    テスト、モニタリング、トレーシング、プロファイリングのためのフレームワークとサービス

    注意:TPTPプロジェクトは2017年にアーカイブされている。最新のEclipseでは利用できない可能性がある。

    http://www.eclipse.org/tptp/

  2. BIRT (Business Intelligence and Reporting Tools)

    PDF、Word、Excel 等でのレポート(帳票)作成支援機能、分析機能のためのフレームワークとツール

    https://eclipse.github.io/birt-website/

  3. EclipseHTMLEditor

    注意:参考Webページのリンクは公開停止されている可能性がある。

なお、WTP、BIRT については、 http://www.eclipse.org/downloads/moreinfo/jee.php# や  http://www.eclipse.org/callisto/java.php にチュートリアルがある。

参考Web ページ

注意:以下のリンクは執筆時点のものであり、現在は公開停止されている可能性がある。最新の情報については公式サイトを確認すること。

ダウンロードWebページ: http://www.eclipse.org/downloads/index.php

参考Web ページ: http://www.javaroad.jp/opensource/js_eclipse1.htm (現在は公開停止されている)

参考Webページ http://www.atmarkit.co.jp/fjava/rensai3/eclipse31_01/eclipse31_01_1.html 参考Webページ http://www.stackasterisk.jp/tech/java/wtp01_01.jsp