OpenJDK 25 のインストールと設定(Windows 上)

概要

本記事では、Windows環境におけるEclipse Temurin OpenJDK 25(LTS)のインストールと設定手順を解説する。OpenJDK 25は2025年9月にリリースされた長期サポート(LTS)版である。公式サイトからインストーラーをダウンロードし、環境変数(JAVA_HOMEPath)を設定後、コマンドプロンプトでバージョン確認とサンプルプログラムのコンパイル・実行を行い、セットアップが完了したことを確認する。

ライセンスに関する注意

本記事では、Eclipse Temurinが提供するOpenJDK 25をインストールする。Eclipse Temurinは完全にオープンソースであり、商用利用を含めて無償で利用できる。ライセンスはGPLv2 + Classpath Exceptionに基づく。利用の際は、公式ライセンスを確認すること。

Eclipse Temurin 公式サイト

目次

サイト内の関連情報

1. Eclipse Temurin OpenJDK 25 のダウンロードとインストール

ここでは、Eclipse Temurinが提供するOpenJDK 25をインストールする。Eclipse Temurinは、旧AdoptOpenJDKの後継プロジェクトであり、Eclipse Foundationが運営している。

Eclipse Temurinの特徴

ダウンロードとインストール手順

  1. 公式サイトへアクセスする。

    https://adoptium.net/temurin/releases を開く。

  2. ダウンロードオプションを選択する。

    以下の項目を選択する。

    • Operating System: Windows
    • Architecture: x64(64ビット版Windows)
    • Package Type: JDK
    • Version: 25 - LTS

    Architectureは使用しているWindowsのビット数に合わせて選択する。現在のWindowsはほとんどがx64(64ビット)である。

  3. .msi形式のインストーラーをダウンロードする。

    .msiボタンをクリックしてインストーラーをダウンロードする。ファイル名はOpenJDK25U-jdk_x64_windows_hotspot_25.0.x_x.msiのような形式になる。

  4. インストーラーを実行する。

    ダウンロードした.msiファイルをダブルクリックしてインストーラーを起動する。

  5. インストールウィザードに従う。

    「Install for all users of this machine」(このマシンの全ユーザー用にインストール)を選択することを推奨する。

  6. カスタムセットアップで環境変数を設定する。

    カスタムセットアップ画面で、以下の項目を確認する。

    • Set JAVA_HOME variable: この項目のアイコンを右クリックし、「ローカル ハード ドライブにすべてインストール」を選択する。これにより、JAVA_HOME環境変数が自動的に設定される。
    • Add to PATH: この項目も同様に有効化することで、PATH環境変数に自動的に追加される。

    これらの設定により、手動での環境変数設定が不要になる。

  7. インストールを完了する。

    「インストール」ボタンをクリックし、完了まで待つ。インストール先のデフォルトはC:\Program Files\Eclipse Adoptium\jdk-25.0.x.x-hotspotである。

2. 環境変数の確認

msiインストーラーで「Set JAVA_HOME variable」と「Add to PATH」を有効化した場合、環境変数は自動的に設定される。ここでは設定が正しく行われたかを確認する。

環境変数の確認手順

  1. コマンドプロンプトを開く。

    Windowsキーを押し、「cmd」と入力して、「コマンド プロンプト」を起動する。管理者権限は不要である。

  2. JAVA_HOMEを確認する。

    以下のコマンドを実行する。

    echo %JAVA_HOME%
    

    正しく設定されている場合、C:\Program Files\Eclipse Adoptium\jdk-25.0.x.x-hotspotのようなパスが表示される。

  3. PATHを確認する。

    以下のコマンドを実行する。

    echo %PATH%
    

    表示される文字列の中に、C:\Program Files\Eclipse Adoptium\jdk-25.0.x.x-hotspot\binが含まれていることを確認する。

手動で環境変数を設定する場合

インストール時に環境変数の自動設定を行わなかった場合、または設定を変更したい場合は、以下の手順で手動設定する。

  1. 管理者権限コマンドプロンプトを起動する (手順:Windowsキーまたはスタートメニュー → cmd と入力 → 右クリック → 「管理者として実行」)。
  2. JAVA_HOME を設定する。

    以下のコマンドを実行する。パスは実際のインストール先に置き換えること。

    powershell -command "[System.Environment]::SetEnvironmentVariable('JAVA_HOME', 'C:\Program Files\Eclipse Adoptium\jdk-25.0.x.x-hotspot', 'Machine')"
    
  3. PATH に追加する。

    以下のコマンドを実行する。

    powershell -command "$oldpath = [System.Environment]::GetEnvironmentVariable('Path', 'Machine'); $newpath = $oldpath + ';C:\Program Files\Eclipse Adoptium\jdk-25.0.x.x-hotspot\bin'; [System.Environment]::SetEnvironmentVariable('Path', $newpath, 'Machine')"
    
  4. 設定を反映させる。

    環境変数の変更を有効にするため、開いているすべてのコマンドプロンプトを閉じ、再度開く。場合によっては、Windowsへの再サインインやPCの再起動が必要になることもある。

3. 設定の確認

設定が正しく反映されたかを確認する。

  1. 新しいコマンドプロンプトを開く。(管理者権限は不要)
  2. 以下のコマンドを実行する。
    java -version
    
  3. 次のように、インストールしたOpenJDKのバージョン情報が表示されれば成功である。
    openjdk version "25.0.x" 20xx-xx-xx LTS
    OpenJDK Runtime Environment Temurin-25.0.x+x (build 25.0.x+x)
    OpenJDK 64-Bit Server VM Temurin-25.0.x+x (build 25.0.x+x, mixed mode, sharing)
    

    表示されない場合や、異なるバージョンが表示される場合は、環境変数の設定(パスの正確さ、JAVA_HOMEPathの変数名、設定の反映)を再確認すること。

  4. コンパイラ(ソースコードをバイトコードへ変換するツール)も確認する。
    javac -version
    

    以下のように表示されれば、Java開発環境が正しくインストールされている。

    javac 25.0.x
    

4. サンプルプログラムの実行

Hello Worldプログラム

  1. ファイル「HelloWorld.java」を作成する。

    Javaでは、ファイル名(HelloWorld.java)とpublicなクラス名(HelloWorld)を一致させる必要がある。

    public class HelloWorld
    {
        public static void main(String args[])
        {
            System.out.println("Hello Java World !");
        }
    }
    
  2. コンパイル(ソースコードからバイトコードへの変換)を行う。

    コマンドプロンプトでjavacコマンドを使って次のように操作する。

    javac HelloWorld.java
    

    これによりHelloWorld.classファイルが生成される。エラーが表示されなければ、コンパイルは成功である。

  3. 実行(バイトコードの実行)を行う。

    コマンドプロンプトでjavaコマンドを使って次のように操作する(.classは付けない)。

    java HelloWorld
    
  4. 実行結果は次のようになる。
    Hello Java World !
    

    この結果が表示されれば、OpenJDK 25が正常にインストールされ、プログラムの実行環境が整っている。

クラス定義の例

より複雑なプログラムも同様の手順でコンパイル・実行できる。以下に、フィールドとメソッドを持つクラスの例を示す。

public class MyClass
{
    private int x;

    public static void main(String[] args) {
        System.out.println("hello");
    }

    public MyClass()
    {
        x = 0;
    }

    public int sampleMethod(int y)
    {
        return x + y;
    }
}

5. トラブルシューティング

複数バージョンのJavaがインストールされている場合

Windows環境で複数バージョンのJavaを共存させている場合、PATH環境変数の競合に注意する必要がある。

Oracle JDKのPATH自動設定

Oracle JDKをインストールすると、バージョンによって以下の場所にファイルが配置され、JAVA_HOMEの設定より優先される場合がある。

対処方法

JAVA_HOMEによるバージョン切り替えを確実に機能させるには、以下の対処を行う。

  1. System32内のjava.exeを無効化する:
    C:\Windows\System32内のjava.exejavaw.exejavaws.exeをリネームまたは削除する(管理者権限が必要)。
    64ビット版Windowsの場合、C:\Windows\SysWOW64内にも同様のファイルがあれば同じ処理を行う。
  2. javapathのPATH優先順位を下げる:
    環境変数PATHの中で、C:\ProgramData\Oracle\Java\javapathが存在する場合、これを最後尾に移動させる。
  3. JAVA_HOME\binを最優先にする:
    環境変数PATHの先頭に%JAVA_HOME%\binを配置する。

環境変数設定後もバージョンが変わらない場合

環境変数を設定してもjava -versionで期待したバージョンが表示されない場合、以下を確認する。

  1. コマンドプロンプトを完全に閉じて、新しいウィンドウで再度確認する。
  2. echo %JAVA_HOME%コマンドで環境変数が正しく設定されているか確認する。
  3. echo %PATH%PATHの順序を確認し、JAVA_HOME\binが最初に評価されるか確認する。
  4. それでも解決しない場合は、Windowsへの再サインインまたは再起動を試す。

「'java' は、内部コマンドまたは外部コマンド...として認識されていません」と表示される場合

このエラーは、PATH環境変数が正しく設定されていないことを示している。以下を確認する。

  1. インストール時に「Add to PATH」を有効化したか。
  2. 手動設定の場合、PATH%JAVA_HOME%\binまたは実際のbinディレクトリのパスが含まれているか。
  3. 環境変数を設定した後、新しいコマンドプロンプトを開いたか。

6. 補足情報

長期サポート版の選択について

Javaは6か月ごとに新しいバージョンがリリースされるが、長期サポート版は長期間のサポートが提供される。主な長期サポート版は以下のとおりである。

既存システムとの互換性を重視する場合はJava 21やJava 17の選択も検討すべきである。

セキュリティに関する注意

Javaのセキュリティ脆弱性は定期的に発見され、修正される。Oracleは四半期ごと(1月、4月、7月、10月の第3火曜日)にクリティカル・パッチ・アップデートを公開しており、Eclipse Temurinもこれに追従してアップデートをリリースする。古いバージョンのJavaを使用し続けることはセキュリティリスクを高めるため、定期的なアップデートが重要である。

他のOpenJDKディストリビューションとの比較

OpenJDKには複数のディストリビューション(配布形態)が存在する。主なものは以下のとおりである。

どのディストリビューションもOpenJDKをベースにしており、基本的な互換性は保たれている。用途や環境に応じて選択すること。