はじめに

この配布CDはアセンブラ基礎実 験,ソフトウェア実験で使用するツールと同等の環境を自宅のPCに構築するた めに作製されたものです.

この配布CD中の記載内容,およびプログラムの使用によって生じたいかなる 結果に対しても作者は責任を負いません.利用は個人の責任において行って ください.

配布CDの内容

これらの実験のためのツールはFreeBSD上で動作します.学内で実験のために用意されている教育用計算機にインストールされているFreeBSDのバージョンは4.2-STABLEです.

しかしこれらの環境が構築されてから数年経過し,同じバージョンのFreeBSDを入手することは困難になってきています.そこでこのCDではFreeBSD 5.0-RELEASE上で同等の環境を構築するための方法とプログラムを提供します.4.3-RELEASE用の設定方法は4.3/4.3.htmlに記載されているがCDの内容は異なる.4.3-RELEASE用のCDを使用したい場合は実験担当の先生にお尋ねください.なお,このような事情により,このCDに含まれるプログラムと学内の教育用計算機で動作しているプログラムは同一ではない.したがってプログラムの実行結果に関しても同一でない可能性がある.最終的な動作確認は教育用計算機で行うことをお勧めします.

このCDはFreeBSD 5.0-RELEASEのインストールCDに実験用のツールを追加したもので,以下のように構成されている.

FreeBSD
5.0-RELEASE

下記以外のファイル(入手先の例:

ftp://ftp3.jp.freebsd.org/pub/FreeBSD/releases/i386/ISO-IMAGES/5.0/
5.0-RELEASE-i386-disc1.iso

68000エミュレータ

jikken/bsvc-2.1.tbzとそれに必要なファイル(*1)

68000コンパイラ等

jikken/m68k-rtems-gcc-2.95.3.tgz

jikken/m68k-rtems-gdb-5.0_3.tgzとそれらに必要なファイル(*1)

本実験専用ファイル

jikken/m68k-5.0.tgz

       *1  これらはFreeBSDのports(packages)です.必要なファイルは,http://www.freebsd.org/ja/
ports/index.html
で調べることができる.たとえば検索: のボックスにbsvcと打つとbsvcに必要なファイルが表示される.

 

インストール

FreeBSDのインストール

このCDはブータブルになっていますので,PCに新たに唯一のOSとしてインストールする場合,多くのPCではCDをドライブに入れて再起動すればインストールが開始される.Windowsなど他のOSとの共存についてはFreeBSDに関するドキュメント,サイト,書籍等を参考にして個人の責任において行ってください.

実験と同等の環境を構築するためには,68000コンパイラを動作させるために4.x compat(FreeBSD 4.xとのバイナリ互換性)のサポートをインストールする必要がある.また,少なくともテキストエディタ(emacs),X Window System(XFree86),Window Manager(fvwm)といったpackagesのインストールも必要.これらはOSのインストール時または,インストール後にrootからsysinstallまたは/usr/sbin/sysinstallを実行して起動される画面で,適当な項目を選択することによって追加することができる.筆者のテストではX-Kern-Developerオプションで,Distributions以下の項目で4.xcompatを選択したほか,以下のpackagesをインストールしました.

 

XFree86-4.2.0_1,1

XFree86-FontServer-4.2.0_1

XFree86-server-4.2.1_6

XFree86-client-4.2.1_2

XFree86-documents-4.2.0

XFree86-font100dpi-4.2.0

XFree86-font75dpi-4.2.0

XFree86-fontcyrillic-4.2.0

XFree86-fontDefaultBitmaps-4.2.0

XFree86-fontEncodings-4.2.0

XFree86-fontScalable-4.2.0

XFree86-libraries-4.2.1_5

expat-1.95.5

freetype2-2.1.2_1

fvwm-2.4.13

gettext_0.11.5_1

gmake-3.80

imake-4.2.0_1

libiconv-1.8_2

libtool-1.3.4_4

m4-1.4_1

perl-5.6.1_11

wrapper-1.0_2

emacs-21.2_2

Xaw3d-1.5

jpeg-6b_1

libungif_4.1.0b1

png-1.2.5

tiff-3.5.7

68000エミュレータとコンパイラのインストール

68000エミュレータとコンパイラはsysinstallで表示される項目に含まれていませんのでコマンドラインからインストールする必要がある.このCDをATAPIのCDドライブに入れて,そこからインストールする場合は次のように行う.

まずCDをマウントします.

# mount –rt cd9660 /dev/acd0c /cdrom

SCSI CDの場合はacd0cの代わりにcd0cとします.次に,インストールするpackageの含まれるフォルダに移動します.

# cd /cdrom/jikken

続いて,パッケージをインストールする.

# pkg_add bsvc-2.1.tbz

# pkg_add m68k-rtems-gcc-2.95.3.tgz

# pkg_add m68k-rtems-gdb-5.0_3.tgz

パッケージがインストールされたかどうかを確認するにはたとえば次の命令を実行する.

# pkg_info bsvc-2.1

そうすると,インストールされているpackageの名称が表示される.m68kbinutilsのように依存するpackageは同時にインストールされる.jikkenフォルダ内の他のファイルは必要に応じてインストールしてください.アンインストールはpkg_delete 命令で行うことができる.

 

本実験専用ファイルのインストール

本実験ではアセンブラプログラムをエミュレータで動作させるために専用のスクリプトファイルが用意されている.これらのファイルをインストールすることによって,実験で使用するm68k-asとm68k-emu命令が使えるようになる.手順はまず,必要なファイルを展開します.

# cd ~/

# cp /cdrom/jikken/m68k-5.0.tgz .

# tar zxvfp m68k-5.0.tgz

次にインストールを実行する.

# cd m68k-5.0 # ./install.sh このスクリプトはlib以下を/usr/local/lib/soft-jikkenに,bin以下を/usr/local/binにコピーします.

xterm(kterm)のウィンドウを開きなおしてm68k-as,m68k-emu が実行できることを確認します.

インストール終了後CDを取り出すには,アンマウントを行う.

# umount /cdrom

このCDに関する質問について

筆者はこのCDの使用上の質問に関して個別にお答えすることはできませんのでご了承ください.記載内容や収録内容に明らかな誤りがある場合は実験担当の先生もしくはTeaching Assistantにご連絡ください.