金子邦彦研究室インストールUbuntu, WSL2Eclipse(2022年6月版)のインストール,日本語化,基本操作(Ubuntu 上)

Eclipse(2022年6月版)のインストール,日本語化,基本操作(Ubuntu 上)

Linux マシンで,Eclipse のダウンロードとインストール日本語化を行う手順を説明する. さらに,Eclipse を使うときに欠かせないプロジェクトの作成,Eclipse でのクラスの定義と実行という基本操作の手順も図解で説明する.その他,Eclipse の設定やプラグインについても説明する.

【この Web ページの目次

サイト内の関連ページ

Eclipse インストール手順 (Ubuntu 上)

前準備として JDK のインストール

OpenJDK 18 のインストールと設定(Ubuntu 上): 別ページ »で説明している.

※ その利用条件は,利用者自身で確認すること.

古いバージョンの Eclipse のアンインストール

Eclipse インストールディレクトリ /home/<ユーザ名>/eclipse のようなディレクトリ (あるいは似た名前のディレクトリ)があれば,すでに Eclipse のインストール (古いバージョンかも知れない)が済んでいる可能性がある. 不要なら削除しておくこと

ダウンロード

  1. Eclipse の Web ページを開く

    http://www.eclipse.org/を開く.

  2. ダウンロードページへジャンプ

    ページの上の方にある「Download」をクリック

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  3. DOWNLOAD Packages」をクリック

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  4. 種類の選択

    「Linux」の右横の「x86_64」をクリック.

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  5. ダウンロードサイトの選択DOWNLOAD」をクリックするか,

    「Select Another Mirror」を展開. 「Japan ...」を選ぶ. その後,「Japan ...」のところをクリックする

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  6. .exe ファイルのダウンロードが始まる.
    ダウンロードが終わるまでしばらく待つ.

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インストール

  1. 先ほどダウンロードしたファイルを展開(解凍)

    ※ ここでは /tmpダウンロードしたものとして説明している. 「tar -xvzof /tmp」の「/tmp」は,実際にダウンロードしたディレクトリに読み替えること.

    tar -xvzof /tmp/eclipse-inst-jre-linux64.tar.gz
    

    [image]
  2. eclipse-inst の実行
    次のコマンドを実行する.

    cd eclipse-installer
    ./eclipse-inst
    

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  3. 種類を選ぶ

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    ※ ここでは,「Eclipse IDE for Enterprise Java Developers」を選んだとして説明を続ける.

  4. インストールディレクトリ(Installation Folder)を確認してから, 「INSTALL」をクリック.

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  5. ライセンス条項の確認
    同意する場合のみ続行すること

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  6. メッセージの確認

    次のようなメッセージが表示されたら,確認の上,続行する.

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  7. インストールが終わったら「LAUNCH」をクリックし,試しに起動してみる(確認のため).

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  8. 初回起動時に,Eclipse のワークスペースを置くディレクトリを設定

    ※ 好きなディレクトリでよいが,半角スペースや,全角文字(日本語など)を含むディレクトリは避けるべきである

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  9. Eclipse の画面が開くので確認する。

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初回起動時設定

初回起動時設定は,最初に1度だけ,設定したり,確認したりを行うもの.

※ 先に,日本語化 を行ってもよいでしょう.

  1. Eclipse の起動

    既定では, Eclipse のインストールディレクトリは, /home/<ユーザ名>/eclipse/java-2022-06/eclipse のようになり, eclipse の起動コマンドは,次のようになる

    ~/eclipse/java-2022-06/eclipse/eclipse
    

    [image]
  2. 起動時に,Eclipse のワークスペースを置くディレクトリを設定

    ※ 好きなディレクトリでよいが,半角スペースや,全角文字(日本語など)を含むディレクトリは避けるべきである

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  3. Eclipse の画面が開くので確認する。

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  4. Eclipse で,インストール済みの JRE を確認しておく

    Eclipse で 「Window(ウィンドウ)」→「Preferences(設定)」, 設定用ウインドウが開くので, 「Java」→「Installed JRE(インストール済みのJRE)

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  5. 文字コード設定の確認

    Eclipseでテキストファイルを扱うときの文字コードを確認しておく(問題があれば,変更できる.)

    Window(ウィンドウ)」→「Preferences(設定)」. 設定用ウインドウが開くので, 「general(一般)」→「workspace (ワークスペース)

    Text file encoding (テキスト・ファイル・エンコード)」と, 「New text file delimiter (新規テキスト・ファイルの行区切り文字)」を確認

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  6. Emacs風キーバインドを好む場合には,そのように設定する

    「Window(ウィンドウ)」→「Preferences(設定)」. 設定用ウインドウが開くので, 「General (一般)」 → 「Keys (キー)」 → 「Scheme (スキーム)」のプルダウンから 「Emacs」

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  7. ビルド・パスの確認

    「Window(ウィンドウ)」→「Preferences(設定)」. 設定用ウインドウが開くので, 「Java」→「Build Path (ビルド・パス)

    「Source and output folder(ソース及び出力フォルダー)」 で,「Folders(フォルダー)」にチェック されているはず.確認しておく.

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  8. java コンパイラのランレベルの確認

    「Window(ウィンドウ)」→「Preferences(設定)」. 設定用ウインドウが開くので, 「Java」→「Compiler(コンパイラ)

    Compiler compliance Level が,「13」のようになっている. 使いたいランレベルに設定しておく.

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日本語化  

Eclipse に,Pleiades をインストールすると,Eclipse が日本語化される.

  1. Pleiades の Web ページを開く

    http://mergedoc.sourceforge.jp/

  2. 「Pleiades の概要」に目を通しておく

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  3. 「Linux」を選択

    Pleiades プラグイン・ダウンロード」のところで 「Linux」を選んでクリック

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  4. ダウンロードが始まる

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  5. Eclipse のディレクトリに,展開(解凍)する

    ※ ここでは /tmpダウンロードしたものとして説明している. 「tar -xvzof /tmp」の「/tmp」は,実際にダウンロードしたディレクトリに読み替えること.

    cd <eclipse のインストールディレクトリ>
    unzip /tmp/pleiades.zip
    

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  6. <eclipse のインストールディレクトリ>/eclipse.iniの最後に, 「-javaagent:<eclipse のインストールディレクトリ>/plugins/jp.sourceforge.mergedoc.pleiades/pleiades.jar」のように書き加える.

    ------変更後の eclipse.ini の例--------------------------------------
    -startup
    plugins/org.eclipse.equinox.launcher_1.5.600.v20191014-2022.jar
    --launcher.library
    /home/kaneko/.p2/pool/plugins/org.eclipse.equinox.launcher.gtk.linux.x86_64_1.1.1100.v20190907-0426
    -product
    org.eclipse.epp.package.committers.product
    -showsplash
    /home/kaneko/.p2/pool/plugins/org.eclipse.epp.package.common_4.14.0.20191212-1200
    --launcher.defaultAction
    openFile
    --launcher.appendVmargs
    -vm
    /usr/lib/jvm/java-11-openjdk-amd64/bin
    -vmargs
    -Dosgi.requiredJavaVersion=1.8
    -Dosgi.instance.area.default=@user.home/eclipse-workspace
    -XX:+UseG1GC
    -XX:+UseStringDeduplication
    --add-modules=ALL-SYSTEM
    -Dosgi.requiredJavaVersion=1.8
    -Dosgi.dataAreaRequiresExplicitInit=true
    -Xms256m
    -Xmx1024m
    --add-modules=ALL-SYSTEM
    -Declipse.p2.max.threads=10
    -Doomph.update.url=http://download.eclipse.org/oomph/updates/milestone/latest
    -Doomph.redirection.index.redirection=index:/->http://git.eclipse.org/c/oomph/org.eclipse.oomph.git/plain/setups/
    -javaagent:<eclipse のインストールディレクトリ>/plugins/jp.sourceforge.mergedoc.pleiades/pleiades.jar
    

    [image]
  7. Eclipse の起動

    ~/eclipse/java-2022-06/eclipse/eclipse
    

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  8. 起動時に,Eclipse のワークスペースを置くディレクトリを設定
    日本語化されていることを確認.

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  9. Eclipse の画面が開くので確認する。
    日本語化されていることを確認.

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Eclipse の基本操作

基本操作として,新規プロジェクトの作成,HelloWorld クラス作成, 保存, 実行を試す.

あらかじめ決めておく事項

プロジェクトの新規作成

下記の手順で,プロジェクトを新規に作成する.

プロジェクトを作成すると,ワークスペースのディレクトリ(/home/.../workspace)の下に, プロジェクトのディレクトリができる.プロジェクトのディレクトリの下には,デフォルトでは,src, bin の2つのサブディレクトリができる.

  1. プロジェクトの新規作成の開始

    ファイル」→「新規 (New)」→「プロジェクト (Project)」
    または,パッケージ・エキスプローラ内で,右クリック→「新規 (New)」→「プロジェクト (Project)」

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  2. Java」の展開

    新規プロジェクトのウインドウが開くので, 「Java」を展開する.

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  3. Java プロジェクト」の選択

    展開した「Java」の下にある 「Java プロジェクト」を選び,「次へ」をクリック.

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  4. プロジェクト名の指定

    新規Javaプロジェクトのウインドウが開くので,プロジェクト名を付ける(1行目). プロジェクト名には好きにつけて良いが,全角文字は避ける.分かりやすい名前が良い.

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  5. Java 設定

    Java 設定はデフォルトのままでよい.「完了」をクリック

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  6. (オプション) 関連付けられたパースペクティブを開きますか

    関連付けられたパースペクティブを開きたいので, 「はい」をクリック

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  7. (オプション) 手動で新しいパースペクティブを開く操作

    手動で新しいパースペクティブを開きたいときは,次のように操作する.

    1. ウインドウ」→ 「パースペクティブを開く」→ 「その他」と操作する

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    2. Java パースペクティブの選択

      Java パースペクティブを開きたいので, 「Java (デフォルト)」を選び, 「OK」をクリック

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  8. Java EE パースペクティブが開いたことの確認

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パッケージとクラスの作成

パッケージ名は hoge.hoge.com のようなドメイン名を付ける習慣があることに注意してください. このページでは,パッケージ名は,hoge.hoge.com と書き, 作成するクラスのクラス名は,HelloWorld と書く.

  1. (もし,パッケージ・エクスプローラが開いていなければ)パッケージ・エクスプローラを開く

    「ウインドウ」→「ビューの表示」→「パッケージ・エクスプローラ」 と操作する.

    パッケージの作成,クラスの作成などの作業は,パッケージ・エクスプローラで行う.

  2. パッケージを新規作成すべきプロジェクトの選択

    パッケージ・エクスプローラ(左側のウインドウ)を使って,パッケージを新規作成する.

    パッケージ・エクスプローラ内にプロジェクト一覧が表示されているはずです. 先ほど作成したプロジェクトの中にパッケージを作成したいので, 先ほど作成したプロジェクトのプロジェクト名(つまり HelloWorld)を選んで右クリック.

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  3. クラスの新規作成の開始

    パッケージ・エクスプローラ(左側のウインドウ)を使って,クラスを新規作成する.

    新規」→「クラス」と操作する.

    ※ 「新規」を選んだとき,「クラス」が現れないことがあります. そのときは, 「新規」→「その他」→「Java」→「クラス」と操作する.

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  4. Java パッケージ名とクラス名の指定

    Java パッケージ名,クラス名を入力できるウインドウが開くので,設定を行う.

    1. 「パッケージ (package)」には,パッケージ名を書く (2行目の「パッケージのところ). ここでは,「hoge.hoge.com」と書く. ドメイン名の形で書くことになっているので注意.
    2. 「クラス名」を付ける(4行目の「名前」のところ).ここでは HelloWorld と書く.
    3. 作成するメソッド・スタブの選択」にある public static void main(String[] args)にチェックする.main メソッドをもったクラスを作るため.

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クラス定義

前準備として,パッケージ hoge.hoge.com とクラス HelloWorld を新規作成済みであること.

  1. クラスファイル一覧の表示

    パッケージ・エクスプローラで, プロジェクト名の下の 「Java リソース; src」または「src」の下を展開すると,パッケージ名 hoge.hoge.com の下に,クラスファイル一覧が出ます.

  2. 定義したいクラスのファイルを開く

    HelloWorld クラスを定義したいので, パッケージ・エクスプローラの パッケージ名の下にあるクラスファイル一覧の中から, 「HelloWorld.java」をクリック. すると,エディタが現れます.

    このように,Eclipse のパッケージエクスプローラで,定義したいクラスの「クラス名.java」クリックすると,エディタが開くことになっています.

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    なお,別のクラスを追加したいときは, パッケージ名を右クリックして「新規」→「クラス」です.

  3. エディタでクラス定義を行う

    下記のクラス定義をカットアンドペーストしてみて下さい(テスト用に作ったクラス定義です). (パッケージ名を「hoge.hoge.com」と書いているので,パッケージ名を別の名前にしている場合には,適切に読み替えてください).

    ----------------------ここから---------------------
    package hoge.hoge.com;
    
    public class HelloWorld {
        public static void main(String args[])
        {
            System.out.println("Hello Java World !");
        }
    }
    ----------------------ここまで----------------------
    

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  4. ソースを保存

    「ファイル」→「保管」または CTRL+S で保存される. 保存時にコンパイルされる

    コンパイル時のエラーや警告があれば, Eclipse 内の問題・ビューに表示されるので確認する.

実行

  1. 実行したいクラスを選び,右クリック

    パッケージ・エクスプローラで,パッケージ名の下にクラスファイル一覧が出ているので,実行したいクラスの「クラス名.java」 (つまり,HelloWorld.java)右クリック

  2. 実行」 → 「Javaアプリケーション (Java Application)」と操作

    ■ もしくはAlt+Shift+Xを押し,J を押すという操作でもよい.

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  3. Eclipse 画面の下の方にコンソールが立ち上がり,「Hello Eclipse World!」と出力されるので確認する.

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