Blender の種々の操作と設定(Blender 3.4 の画面で説明)
前準備
Blender のインストール
【Blender のインストール】
メニューの日本語化を行っておいた方が使いやすい.
画面構成
既定(デフォルト)では,メニュー,3Dビューポート,タイムライン,アウトライナー,プロパティの5画面が表示される.(これらは,配置,表示・非表示の調整可能)
3Dビューポートには,立体,カメラ,ライト,ヘッダ(メニュー),サイドバー,ナビゲーションコントール,インタラクティブナビゲーションが表示される.
サイドバーの表示,非表示は,マウス操作でできる.n キーでもできる.
元に戻す(アンドウ),やり直す(リドウ)
元に戻す,やり直すは,メニューでできる.
ショートカット
- 元に戻す:[CTRL] z
- やり直す:[SHIFT] [CTRL] z
ファイル保存
ファイル保存は,画面上部の「ファイル (File)」→
「保存 (Save As...)」
*
ファイル名は英語で保存するほうが扱いやすい.
オブジェクトの種類
既定(デフォルト)では,3Dビューポートに,
立体,カメラ,ライト(ランプ)が表示される.
オブジェクトモードと編集モード
- オブジェクトモード (Object Mode):
立体, カメラ, ライト(ランプ)の操作を行うモード
オブジェクトモード.オブジェクト外周がピンク色で囲まれる
- 編集モード (Edit Mode):
立体の要素である頂点,辺,面,メッシュの操作を行うモード
編集モードでは,頂点,辺,面のどれかが選択される
オブジェクトモードと編集モードの切り替え
モード切り替えは,メニューでできる.オブジェクトモード,編集モードなど.Tab キーでもできる.
ショートカット:Tab キー
選択,全選択,選択対象の切り替え,投げ縄選択,ボックス選択
- 選択は,マウスの左クリック.左クリックで選択できないときは,ツールバーの選択ツールを選んだあとで,左クリック.
オブジェクトモードのときは,立体, カメラ,ライト(ランプ)が選択される.編集モードのときは,頂点,辺,面が選択される.
直前まで選択されていたオブジェクトは,選択解除される.
オブジェクトを選択した状態(複数オブジェクトを選択していてもよい)で,オブジェクトモードから編集モードにモード切り替えを行うと,選択していたオブジェクトの頂点,辺,面だけが選択できる.
- 選択解除は,3Dビューポートで,オブジェクト以外の部分をクリック
- 追加選択は,追加したいオブジェクトを,[SHIFT] 左クリック
- 全選択,全選択の解除は a キー.
- 選択対象の切り替え(編集モードでの選択で,頂点を選ぶのか,辺を選ぶのか,面を選ぶのかの切り替え)は,メニューでできる.
- ボックス選択はメニューでできる
マウスの左ボタンでドラッグした範囲のオブジェクトが,選択対象に追加されるようになる.
- 投げ縄選択はメニューでできる
ショートカット
- 選択:左クリック
- 追加選択:[SHIFT] 左クリック
- 全選択:a
- 選択対象の切り替え: 編集モードで 1, 2, 3 (それぞれ頂点,辺,面)
- ボックス選択:b
- 投げ縄選択:[CTRL] 右ボタンでドラッグ
配置,変形(移動,回転,拡大縮小),座標系の切り替え
- 移動ツールへの切り替えは,ツールバーでできる.
g キーでもできる.
ツールバーで移動ツールへに切り替えたときは,
選択されたオブジェクト(あるいは複数オブジェクト)のマニピュレータが表示される.
移動ツールでは,マウスの移動につれて,選択されたオブジェクトが動く.
移動のあと,マウスの左クリックは確定,右クリックは取り消し.
マニピュレータの座標軸(赤,青,緑の軸)のうち1つを,左ボタンでクリック,マウスを動かすと、オブジェクトも動く
編集モードのときは,オブジェクトが変形する.
- 回転ツールへの切り替えは,ツールバーでできる.メニューでできる
r キーでもできる.
ツールバーで回転ツールに切り替えたときは,
選択されたオブジェクト(あるいは複数オブジェクト)のマニピュレータが表示される.
ツールバーにより,回転ツールが表示される.回転ツールでは,マウスの移動につれて,選択されたオブジェクトが回転する
回転のあと,マウスの左クリックは確定,右クリックは取り消し.
編集モードのときは,オブジェクトが変形する.
- 拡大縮小(スケール)ツールへの切り替えは,ツールバーでできる.
s キーでもできる.
ツールバーで拡大縮小(スケール)ツールに切り替えたときは,
選択されたオブジェクト(あるいは複数オブジェクト)のマニピュレータが表示される.
拡大縮小(スケール)ツールでは,マウスの移動につれて,選択されたオブジェクトが拡大縮小する
拡大縮小のあと,マウスの左クリックは確定,右クリックは取り消し.
編集モードのときは,オブジェクトが変形する.
- 移動,回転,拡大縮小での軸固定(軸ロック)は,x キー, y キー, z キー
- 移動ツールのとき、
x キー, y キー, z キーで
軸ロックされ、軸方向だけの移動になる.
- 拡大縮小(スケール)ツールのとき、
x キー, y キー, z キーで
軸ロックされ、軸方向だけの拡大縮小になる.
- 「拡大縮小」の値を「1」に設定するには,
立体を選択し,
[CTRL] a で,メニューを出し,
「スケール」を選ぶ
- 面の細分化は,編集モードで,細分化したい面を選択のうえ,右クリックメニュー(コンテキストメニュー)でできる.
- プロポーショナル編集は,編集モードで,メッシュを選択のうえ,メニューでできる.o キーでもできる.
- 頂点,辺,面の押し出し: 編集モードで,頂点,辺,面を選び,右クリックメニュー(コンテキストメニュー).「・・・の押し出し」を選ぶ.
編集モードで,e キーでもよい.
- ループカット: 編集モードで,[CTRL] r
- 選択した頂点,辺,面のマージは,編集モードで,右クリックメニュー(コンテクストメニュー)でできる.
- 座標系の切り替えは,メニューでできる.
ショートカット
- 移動ツールへの切り替え:g
- 回転ツールへの切り替え:r
- 拡大縮小(スケール)ツールへの切り替え:s
- 移動,回転,拡大縮小での軸固定(軸ロック): x, y, z
- 押し出し: 編集モードで,e
- ループカット: 編集モードで,[CTRL] r
* 「r」キーを1回だけ押すと,視点を基準として回転
* 「r」キーを2回押すと,3軸の回転
カーソルの移動,立体の追加(新規作成),複製,削除
ショートカット
- オブジェクトの追加(新規作成):[SHIFT] a
- 選択されたオブジェクトの複製:[SHIFT] d
- 選択されたオブジェクトの削除:[DEL]
オブジェクトの統合,分離
ショートカット
- オブジェクトの結合:[CTRL] j
- オブジェクトの分離:p
3D ビューのビューの操作
- ビューの移動
ビューの移動は,ナビゲーションコントロールでもできる.ナビゲーションコントロールの「ビューを移動します」を左クリックしたままマウス移動.
* SHIFTキーとマウスの中ボタンを押しながらマウス移動でもよい.
- ビューのズームイン・ズームアウト
ビューのズームイン・ズームアウトは,ナビゲーションコントロールでもできる.ナビゲーションコントロールの「ビューのズームイン・アウト」を左クリックしたままマウス移動.
* マウスホイールの操作,テンキーの「+」と「-」でもよい.
- ビューの回転
ビューの回転は,インタラクティブナビゲーションでもできる.インタラクティブナビゲーションの「ビューを回転します」を左クリックしたままマウス移動.
* マウスの中ボタンを押しながらマウス移動でもよい.
- 選択中のオブジェクトが中央に来るようにビューを移動: [SHIFT] + c (同時押し)
- 正面(正面から見る)は,テンキーの 1 ([CTRL] テンキーの 1 で逆向き)
- 側面(右から見る)は,テンキーの 3 ([CTRL] テンキーの 3 で逆向き)
- 上面(上から見る)は,テンキーの 7 ([CTRL] テンキーの 7 で逆向き)
- 「画面の4分割」のモードへの切り替えは、[CTRL] [ALT] Q(元に戻すのも同じ操作).
- 3Dビューポートのエリア分割
3Dビューポートの境界にマウスを移動 → マウスの右クリック → メニューが表示されるので,エリア分割 (Split Area) → 分割線が表示されるので,マウスの中ボタンを押して決定.
- エリア統合
エリア統合は,統合したいエリアの境界にマウスを移動 → マウスの中ボタンまたは右クリック → メニューが表示されるので,エリア統合 (Join Areas)
- テンキーによるビューの回転
- 回転(原点を基準に,下に15度): テンキーの「2」
- 回転(原点を基準に,左に15度): テンキーの「4」
- 回転(原点を基準に,右に15度): テンキーの「6」
- 回転(原点を基準に,上に15度): テンキーの「8」
- 透視投影,平行投影切り替えは,ナビゲーションコントロールで行うことができうる.
透視投影,平行投影切り替えは,メニューでも行うことができる.
透視投影では,遠くのものが小さくなる.平行投影ではそのようなことはない.
- 全体表示は,HOME キー
左は全体表示の前,右は全体表示のあと.
- 全体表示と同時に,3D カーソルを原点に戻すのは,[SHIFT] c
- 選択されたオブジェクトが見えるように拡大縮小と並行移動(回転はしない): テンキーの「.」
- ローカル表示のモードに切り替え(あるいは元に戻す): 「/」
選択されたオブジェクトのみが表示されるモードに切り替わる
- サイドバーの表示,非表示は,マウス操作でできる.n キーでもできる.
- ツールバーの表示,非表示は,マウス操作でできる.t キーでもできる.
ショートカット
- 正面,左,上: テンキーの 1, 3, 7
- 裏面,右,下: [CTRL] テンキー 1, [CTRL] テンキー 3, [CTRL] テンキー 7
- 画面の4分割のモードへの切り替えは、[CTRL] [ALT] Q(元に戻すのも同じ操作)
- テンキーによるビューの回転: テンキーの 2, 4, 6, 8
- 透視投影,平行投影切り替え: テンキーの 5
- 全体表示: [HOME]
- 全体表示と同時に,3D カーソルを原点に戻す: [SHIFT] c
- 選択されたオブジェクトが見えるように拡大縮小と並行移動(回転はしない): テンキーの「.」
- ローカル表示: テンキーの「/」
- サイドバーの表示,非表示: n
- ツールバーの表示,非表示: t
- 視点のカメラ視野(カメラビュー),ユーザビュー切り替え: テンキーの 0
カメラ視野(カメラビュー)
- 3Dビューポートのカメラ視野(カメラビュー),作業視野(作業ビュー)切り替え: ナビゲーションコントロールで行うことができる.
ビューのカメラ視野(カメラビュー),作業視野(作業ビュー)切り替えは,
メニューでも行うことができる.
カメラ視野(カメラビュー)は,レンダリングのときに用いる視野.
左は作業視野,右はカメラ視野(カメラビュー)
カメラ視野に切り替えたあと,「分かりにくい」と感じる場合のヒント.
- メニューの「ビュー (View)」の「視点を揃える」の「3D カーソルのリセットと全表示」で,作業視野(作業ビュー)の視点が全表示になるように調整される.
- メニューの「ビュー (View)」の「視点を揃える」の「現在の視点にカメラを合わせる」で,カメラを,作業視野(作業ビュー)の視点に合わせることができる.
- カメラをビューにロック.
サイドバーで行う.
サイドバーの表示は,3Dビューポートで「n」キー.「ビュー」のタブで「カメラをビュー」をチェックする.
* 終わったら,もう1度「n」キーを押して,シェルフを閉じる
ビューをカメラ視野(カメラビュー)に切り替える.
カメラをビューにロックしているとき,「カメラ視野(カメラビュー)」を動かすと,同時に「カメラ」も動くようになる
- 視野の自由な移動: SHIFTキーとマウスの中ボタンを押しながらマウス移動
- 視野の自由な回転(原点を基準): マウスの中ボタンを押しながらマウス移動
- 視野の前後移動: マウスホイール
メッシュ細分化
メッシュ細分化は,
- レベル1: 立体を選び,CTRL + 「1」同時押し
- レベル2: 立体を選び,CTRL + 「2」同時押し
- レベル3: 立体を選び,CTRL + 「3」同時押し
- レベル4: 立体を選び,CTRL + 「4」同時押し
* 5以上のレベルも、同様の操作
レンダリング
レンダリングでは,光が当たっているか当たっていないかなどの計算が行われる.
- 表示モードの切り替え(ワイヤーフレームモード,ソリッドモード,ルック開発モード,レンダープレビューモードの切り替え)は,メニューでできる.
ワイヤーフレームモードへは,面の枠線のみの表示
ソリッドモードは,
立体形状を造形するときなどで便利な場合がある.
ルック開発モードは,
立体のマテリアル等を調整するために,シーン内のライトを,簡単に切り替えながら確認するためのモードである.
- 立体のフラットシェードとスムースシェードの切り替えは,オブジェクトモードのとき,
右クリックメニュー(オブジェクトコンテクストメニュー)でできる.
フラットシェードでは,ポリゴンがそのまま描画され,
スムースシェードでは,ポリゴンの境界がなめらかになるように描画される.
3Dビューポートでの表示やレンダリングのとき,
- レンダリングは,メニューでできる.F12 キーでもできる.
ショートカット
- レンダリング: F12
- ソリッドモードとワイヤーフレーム表示の切り替え: z
設定
メニュー等の日本語化
- Edit (編集)メニューで,
「Preferences(プリファレンス)」を選ぶ.
- 「Interface(インターフェイス)」をクリック.
- 「Translation(翻訳)」を展開.
- Language のメニューで言語を選ぶ.
-
「Tooltips(ツールチップ)」,
「New Data(新規データ)」,
「Interface(インターフェイス)」をチェック
標準アドオンのインストール
- Edit (編集)メニューで,
「Preferences (プリファレンス)」を選ぶ.
- 「Add-ons(アドオン)」をクリック.
- 必要なアドオンをチェックする
オブジェクトサイズの単位の設定
オブジェクトサイズの単位の設定を行い,長さの単位を変更したいときの手順を示す.
-
オブジェクトサイズの単位の設定は,プロパティウインドウの「シーンプロパティ」で行う
- 単位を展開する
- 長さのところで,単位を変えることができる.
- 確認のため,3Dビューポートで,立体を選択し,n キーを押すなどで,サイドバーを開く.
- オブジェクトの寸法の表示が,「2000 mm」のように,先ほど設定した単位に変わるので確認する.
キーボードにテンキーがないときの設定
- Edit (編集)メニューで,
「Preferences (プリファレンス)」を選ぶ.
- 「入力 (Input)」をクリック
- 「テンキーを模倣 (Emulate Numpad)」をチェック.
視野の回転に関する設定
既定(デフォルト)では,視野の回転は,原点まわりで行われるのを,選択されたオブジェクトの中心周りで行うように変更する.
- Edit (編集)メニューで,
「Preferences (プリファレンス)」を選ぶ.
- 「視点の操作」をクリック.
- 「選択部分を中心に回転 (Rotate Around Selection)」をチェック.