Windows での Python 3.10 のインストール,インストール後の設定,Python の各種パッケージのインストール,性能確認の手順をスクリーンショット等で説明する.
【目次】
【関連する外部ページ】 https://docs.python.org/ja/3/using/windows.html
Python 3.10 の根拠:
【関連する外部ページ】
このことは,https://pypi.org/project/tensorflow-gpu/2.10.1/#files で確認できる.
【サイト内の関連ページ】
使用する TensorFlow と Python のバージョンの組み合わせの確認: 別ページ »で説明
【サイト内の関連ページ】
使用する TensorFlow と Python のバージョンの組み合わせの確認:
使用する PyTorch と Python のバージョンの組み合わせの確認: 別ページ »で説明
すでに,Python がインストール済みのとき.
ここで示すインストール手順とは異なる設定ですでに Python をインストールしていた場合は,それをそのまま使うよりも, アンインストールしておいたほうがトラブルが少ない可能性がある.
Windows では,コマンドプロン プトを管理者として実行し, 次のコマンドを実行する.
コマンドプロンプトを管理者として実行: 別ページ »で説明
この操作は,必ずPython をすべてアンインストールした後に行うこと.
次のコマンドは,rmdir を使用して,%APPDATA%\Python ディレクトリを再帰的に削除する.次に,"C:\Program Files" ディレクトリに移動し,Python3 で始まるディレクトリを検索し,見つかったディレクトリを再帰的に削除する.
rmdir /s /q %APPDATA%\Python cd "C:\Program Files" for /F %i in ('dir /ad /b /w Python3*') do rmdir /s /q %i
【Python のインストールでの注意点】
Windowsでは,Python をユーザ領域(既定の設定)またはシステム領域にインストールできる. しかし,ユーザー名に日本語が含まれている場合,Python をユーザ領域にインストールすると問題が発生する可能性がある.システム領域にインストールすることで,ファイルパスに日本語が含まれることを避けることができ,問題を防ぐことができる.
TensorFlow 2.10.1 は次のPythonのバージョンと互換性がある: Python 3.10, Python 3.9, Python 3.8, Python 3.7
この互換性情報は,https://pypi.org/project/tensorflow/2.10/#files で確認できる. 注意点として, TensorFlow 2.10.1 は, Python 3.6以前のバージョン,Python 3.11以降のバージョンではサポートされていない(2024/7時点). 最新の互換性情報は変更される可能性があるため,https://pypi.org/project/tensorflow/2.10/#files などの公式ドキュメントで再確認すること.
Windows での Python 3.10 のインストール(あとのトラブルが起きにくいような手順を定めている)
ページの上の方にある「Downloads」をクリック. 「Downloads」の下にメニューが出るので,その中の「Windows」をクリック
ここでは,Python 3.10 系列の最新版を探して,選ぶ.
以下,Python 3.10.9 を選んだとして説明を続ける.他のバージョンでも以下の手順はほぼ同じである.
TensorFlow を使う予定がある場合は,https://pypi.org/project/tensorflow-gpu/#filesで,必要な Python のバージョンを確認しておく. 2024/5 時点では,TensorFlow バージョン 2.10 が動くのは,Python 3.10 または Python 3.9 または Python 3.8 または Python 3.7 (https://pypi.org/project/tensorflow/2.10/#files)
Windows の 64ビット版のインストーラをダウンロードしたいので、「Windows Installer (64-bit)」を選ぶ
* すでに Python ランチャーをインストール済みのときは, 「Install launcher for all users (recommended)」がチェックできないようになっている場合がある.そのときは,チェックせずに進む.
「Install Python 3.10 for all users」を選ぶ理由.
ユーザ名が日本語のときのトラブルを防ぐため.
表示されない場合は問題ない.そのまま続行.
py とpip にパスが通っていることの確認である.
where py where pip
where py では「C:\Windows\py.exe」 が表示され, where pip では「C:\Program Files\Python310\Scripts\pip.exe」 が表示されることを確認. (「310」のところは使用する Python のバージョンに読み替えること).
表示されないときは, システムの環境変数Pathに,C:\Program Files\Python310 と C:\Program Files\Python310\Scripts が追加済みであることを確認(「310」のところは使用する Python のバージョンに読み替えること).無ければ追加し,再度コマンドプロンプトを開いて,再度「where py」,「where pip」を実行して確認.
それでもうまく行かない場合は,いろいろ原因が考えられる.対処としては,Python のアンインストールを行う.過去,アンインストールがうまく行かなかった可能性を疑う(Python の Scripts の中のファイルで,アンインストール操作により削除されるべきファイルが残っている可能性があるなど)
Python にトラブルがあった時に役に立つように,情報取得の手順をまとめている.
インストール時に,「Add Python ... to PATH」をチェックしたので、 Python についての設定が自動で行われる.
python --version
python
下の実行例では、バージョン番号として「1929」が表示されている
下の実行例では,バージョン番号として「14.2」が表示されている.
from distutils.msvc9compiler import * get_build_version()
Python のパッケージも同時にインストールされることが分かる.
* エラーメッセージが出ないことを確認.
pip list
Python, pip, Python 開発環境,Python コンソールのコマンドでの起動のまとめ.
python, pip, Jupyter Qt Console, Jupyter ノートブック (Jupyter Notebook), Jupyter Lab, Nteract, Spyder は,次のコマンドで起動できる.
Windows で複数の Python をインストールしているときは,環境変数 Path で先頭の Python が使用される.
Ubuntu では,「sudo pip3 install」でパッケージをインストールする前に,「apt-cache search <キーワード>」で Ubuntu のパッケージを検索し,Ubuntu パッケージが見つかった場合にはそちらを 「apt install <Ubuntu のパッケージ名>」でインストール.
Windows の Python ランチャーでバージョン指定
次のコマンドを実行することにより,pipとsetuptoolsを更新する,Jupyter Notebook,PyQt5、Spyderなどの主要なPython環境がインストールされる.
python -m pip install -U pip setuptools requests notebook==6.5.7 jupyterlab jupyter jupyter-console jupytext PyQt5 nteract_on_jupyter spyder
Python の仮想環境を使用したいときは,次のような手順で, venv を用いて,Python の仮想環境を作る.
Windows では,コマンドプロン プトを管理者として実行し, 次のコマンドを実行する.
Python の使用は「C:\venv\py310\Scripts\activate.bat」の後,「python」で行う.
Windows では,コマンドプロン プトを管理者として実行し, 次のコマンドを実行する.
pip install -U numpy matplotlib
新しくコマンドプロンプトを開き,次のコマンドを実行する. Jupyter Qt Console が開けば OK.
jupyter qtconsole
次のプログラムは,NumPy と Matplotlib を使用して,0から6までの範囲のsin関数のグラフを描画する.warnings モジュールを使用して Matplotlib の警告表示を抑制し,Matplotlib では,デフォルトのスタイルを使用する.
import numpy as np %matplotlib inline import matplotlib.pyplot as plt import warnings warnings.filterwarnings('ignore') # Suppress Matplotlib warnings x = np.linspace(0, 6, 100) plt.style.use('default') plt.plot(x, np.sin(x))
新しくコマンドプロンプトを開き,次のコマンドを実行する. ntetact が開けば OK.
jupyter nteract
そのために「Start a new notebook」の下の「Python」をクリック,次のプログラムを入れ実行.
次のプログラムは,NumPy と Matplotlib を使用して,0から6までの範囲のsin関数のグラフを描画する.warnings モジュールを使用して Matplotlib の警告表示を抑制し,Matplotlib では,デフォルトのスタイルを使用する.
import numpy as np %matplotlib inline import matplotlib.pyplot as plt import warnings warnings.filterwarnings('ignore') # Suppress Matplotlib warnings x = np.linspace(0, 6, 100) plt.style.use('default') plt.plot(x, np.sin(x))
jupyter notebook --generate-config
c.NotebookApp.contents_manager_class = "jupytext.TextFileContentsManager"
"jupytext": {"formats": "ipynb,py"}
python -m pip install -U numpy scikit-learn scikit-learn-intelex
python import numpy as np print(np.sin(0)) exit()
次のプログラムは,NumPy と scikit-learn を使用して,行列計算とデータ分析を行う.
各操作の実行時間を測定し,結果を出力するプログラムである.
import time import numpy import numpy.linalg import sklearn.decomposition import sklearn.cluster X = numpy.random.rand(2000, 2000) Y = numpy.random.rand(2000, 2000) # 行列の積 a = time.time(); Z = numpy.dot(X, Y); print(time.time() - a) # 主成分分析 pca = sklearn.decomposition.PCA(n_components = 2) a = time.time(); pca.fit(X); X_pca = pca.transform(X); print(time.time() - a) # SVD a = time.time(); U, S, V = numpy.linalg.svd(X); print(time.time() - a) # k-means a = time.time(); kmeans_model = sklearn.cluster.KMeans(n_clusters=10, random_state=10).fit(X) labels = kmeans_model.labels_ print(time.time() - a)
実行結果の例