Python 3.10 Windows開発環境構築ガイド

Windows環境においてPython 3.10の開発環境を構築するための手順をまとめたものである。すべての操作は管理者権限のコマンドプロンプトで実行する。

対象となる作業

本ガイドは以下の5つの作業で構成される。

  1. Python 3.10 のインストール wingetコマンドを使用し、Python 3.10をシステム領域にインストールする。あわせて、Windowsの260文字パス長制限の解除と、Pythonへのシステムパス設定を行う。
  2. AIエディタ Windsurf のインストール Pythonプログラムの編集・実行環境として、AIエディタ Windsurf をwingetコマンドでインストールする。
  3. pip と setuptools の更新 Pythonのパッケージ管理ツールであるpipとsetuptoolsを最新版に更新する。
  4. インストール結果の確認 Pythonのパス確認、バージョン確認、pipの動作確認を行う。さらに、NumPyとMatplotlibを使用したsin関数グラフ描画プログラムにより、Windsurf上での実行を検証する。
  5. 数値演算の性能確認 NumPyとscikit-learnをインストールし、2000×2000の乱数行列を用いた行列積、主成分分析(PCA)、特異値分解(SVD)、k-Meansクラスタリングの実行時間を測定する。

前提条件

関連する外部ページ

サイト内の関連ページ

関連項目Python 3.10 のインストール(Windows 上)

ここでは、最低限の事前準備について説明する。機械学習や深層学習を行う場合は、NVIDIA CUDA、Visual Studio、Cursorなどを追加でインストールすると便利である。これらについては別ページ https://www.kkaneko.jp/cc/dev/aiassist.htmlで詳しく解説しているので、必要に応じて参照してください。

Python 3.10 のインストール

インストール済みの場合は実行不要。

以下のコマンドを管理者権限コマンドプロンプトで実行する (手順:Windowsキーまたはスタートメニュー → cmd と入力 → 右クリック → 「管理者として実行」)。管理者権限は、wingetの--scope machineオプションでシステム全体にソフトウェアをインストールするために必要である。

REM Python 3.10 をシステム領域にインストール
winget install --scope machine --id Python.Python.3.10 -e --silent --accept-source-agreements --accept-package-agreements

REM パス長制限の解除(Windowsの260文字パス制限を解除し、長いパスを扱えるようにする)
reg add "HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\FileSystem" /v LongPathsEnabled /t REG_DWORD /d 1 /f
reg query "HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\FileSystem" /v LongPathsEnabled

REM Python のパス設定
set "PYTHON_PATH=C:\Program Files\Python310"
set "PYTHON_SCRIPTS_PATH=C:\Program Files\Python310\Scripts"
if exist "%PYTHON_PATH%" setx PYTHON_PATH "%PYTHON_PATH%" /M >nul
if exist "%PYTHON_SCRIPTS_PATH%" setx PYTHON_SCRIPTS_PATH "%PYTHON_SCRIPTS_PATH%" /M >nul
for /f "skip=2 tokens=2*" %a in ('reg query "HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Session Manager\Environment" /v Path') do set "SYSTEM_PATH=%b"
echo "%SYSTEM_PATH%" | find /i "%PYTHON_PATH%" >nul
if errorlevel 1 setx PATH "%PYTHON_PATH%;%PYTHON_SCRIPTS_PATH%;%SYSTEM_PATH%" /M >nul

関連する外部ページ

Python の公式ページ: https://www.python.org/

AI エディタ Windsurf のインストール

Pythonプログラムの編集・実行には、AI エディタの利用を推奨する。ここでは,Windsurfのインストールを説明する。

以下のコマンドを管理者権限コマンドプロンプトで実行する (手順:Windowsキーまたはスタートメニュー → cmd と入力 → 右クリック → 「管理者として実行」)。管理者権限は、wingetの--scope machineオプションでシステム全体にソフトウェアをインストールするために必要である。

winget install --scope machine --id Codeium.Windsurf -e --silent --accept-source-agreements --accept-package-agreements

関連する外部ページ

Windsurf の公式ページ: https://windsurf.com/

pip と setuptools の更新

  1. 以下の手順を管理者権限コマンドプロンプトで実行する (手順:Windowsキーまたはスタートメニュー → cmd と入力 → 右クリック → 「管理者として実行」)。
  2. Windowspip を実行するときは,管理者権限コマンドプロンプトを使用し,システム領域へのインストールを行う.
  3. 次のコマンドを実行する.
    python -m pip install -U pip setuptools
    

Python に関しての情報取得

Python にトラブルがあった時に役に立つように,情報取得の手順をまとめている.

  1. Python にパスが通っていることの確認
    where python
  2. python のバージョンの確認
    python --version
    
  3. Python のビルドに用いられたコンパイラのバージョン番号の確認
    python
    import sys
    print(sys.version)
    

    実行すると、Pythonのバージョンとビルドに用いられたコンパイラのバージョン番号が表示される

  4. 次のPythonプログラムを実行し,バージョン番号を確認
    from distutils.msvc9compiler import *
    get_build_version()
    
  5. exit() で終了
  6. pip の動作確認

    Python のパッケージも同時にインストールされることが分かる.

    * エラーメッセージが出ないことを確認.

    pip list
    

確認のため,Windsurf で,次の Python プログラムを実行してみる.

次のプログラムは,NumPy と Matplotlib を使用して,0から6までの範囲のsin関数のグラフを描画する.warnings モジュールを使用して Matplotlib の警告表示を抑制し,Matplotlib では,デフォルトのスタイルを使用する.


import numpy as np
import matplotlib.pyplot as plt
import warnings
warnings.filterwarnings('ignore')   # Suppress Matplotlib warnings

x = np.linspace(0, 6, 100)
plt.style.use('default')
plt.plot(x, np.sin(x))
plt.show()

性能の確認