金子邦彦研究室人工知能Windows で動く人工知能関係 Pythonアプリケーション,オープンソースソフトウエア)ゼロショットのセグメンテーション(Segment Anything Model,Python,PyTorch を使用)(Windows 上)

ゼロショットのセグメンテーション(Segment Anything Model,Python,PyTorch を使用)(Windows 上)

元画像と,生成されたセグメンテーションマスク

Segment Anything Model (SAM)

Segment Anything(SA)は、画像セグメンテーションのための基盤モデルを構築することを目的としたプロジェクトである。このプロジェクトでは、新しいデータ分布とタスクに一般化できるプロンプト可能なセグメンテーションモデルSegment Anything Model(SAM)が開発された。Segment Anything Model(SAM)はゼロショットでのセグメンテーションが可能である。さらに、1100万枚以上の画像と、それらの画像に対する10億以上のマスクを含むセグメンテーションデータセットSA-1Bデータセットが構築された。

文献

Alexander Kirillov, Eric Mintun, Nikhila Ravi, Hanzi Mao, Chloe Rolland, Laura Gustafson, Tete Xiao, Spencer Whitehead, Alex Berg, Wan-Yen Lo, Piotr Dollar, Ross Girshick, Segment Anything, arXiv:2304.02643, 2023.

https://arxiv.org/pdf/2304.02643v1.pdf

関連する外部ページ

関連項目HQ-SAM (Segment Anything in High Quality)

前準備

Build Tools for Visual Studio 2022 (ビルドツール for Visual Studio 2022)または Visual Studio 2022 のインストール(Windows 上)

インストールの判断Build Tools for Visual Studio は,開発ツールセットである. Visual Studio は統合開発環境であり,いくつかの種類があり,Build Tools for Visual Studioの機能を含むか連携して使用するものである.インストールは以下の基準で判断してください:

不明な点がある場合は,Visual Studio 全体をインストール を行う方が良い.

Build Tools for Visual Studio 2022 のインストール(Windows 上)

  1. Windows で,コマンドプロンプト管理者として実行

    コマンドプロンプトを管理者として実行: 別ページ »で説明

    次のコマンドを実行

    次のコマンドは,Build Tools for Visual Studio 2022と VC2015 再配布可能パッケージをインストールするものである.

    winget install --scope machine Microsoft.VisualStudio.2022.BuildTools 
    winget install --scope machine Microsoft.VCRedist.2015+.x64
    
  2. Build Tools for Visual Studio 2022 での C++ によるデスクトップ開発,CLI,ATL,MFC のインストール(Windows 上)
    1. Visual Studio Installer の起動

      起動方法: スタートメニューの「Visual Studio Installer」を選ぶ.

    2. Visual Studio Build Tools 2022 で「変更」を選ぶ.
      [image]
    3. C++ によるデスクトップ開発」をクリック.そして,画面右側の「インストール」の詳細で「v143 ビルドツール用 C++/CLI サポート(最新)」,「ATL」,「MFC」をチェックする.その後,「変更」をクリック.
      [image]

Visual Studio のインストール(Windows 上)

  1. Windows で,コマンドプロンプト管理者として実行

    コマンドプロンプトを管理者として実行: 別ページ »で説明

    次のコマンドを実行

    次のコマンドは,Visual Studio Community 2022と VC2015 再配布可能パッケージをインストールするものである.

    winget install --scope machine Microsoft.VisualStudio.2022.Community
    winget install --scope machine Microsoft.VCRedist.2015+.x64
    
  2. Visual Studio での C++ によるデスクトップ開発,CLI のインストール(Windows 上)
    1. Visual Studio Installer の起動

      起動方法: スタートメニューの「Visual Studio Installer」を選ぶ.

    2. Visual Studio Community 2022 で「変更」を選ぶ.
    3. C++ によるデスクトップ開発」をチェック.そして,画面右側の「インストール」の詳細で「v143 ビルドツール用 C++/CLI サポート(最新)」をチェックする.その後,「インストール」をクリック.

Python 3.10,Git のインストール(Windows 上)

Pythonは,プログラミング言語の1つ. Gitは,分散型のバージョン管理システム.

手順

  1. Windows で,コマンドプロンプト管理者として実行

    コマンドプロンプトを管理者として実行: 別ページ »で説明

    次のコマンドを実行

    次のコマンドは,Python ランチャーとPython 3.10とGitをインストールし,Gitパスを通すものである.

    次のコマンドでインストールされるGitは 「git for Windows」と呼ばれるものであり, Git,MinGW などから構成されている.

    winget install --scope machine Python.Launcher
    winget install --scope machine Python.Python.3.10
    winget install --scope machine Git.Git
    powershell -command "$oldpath = [System.Environment]::GetEnvironmentVariable(\"Path\", \"Machine\"); $oldpath += \";c:\Program Files\Git\cmd\"; [System.Environment]::SetEnvironmentVariable(\"Path\", $oldpath, \"Machine\")"
    

関連する外部ページ

サイト内の関連ページ

関連項目Python, Git バージョン管理システム, Git の利用

Build Tools for Visual Studio 2022,NVIDIA ドライバ,NVIDIA CUDA ツールキット 11.8,NVIDIA cuDNN 8.9.7 のインストール(Windows 上)

サイト内の関連ページNVIDIA グラフィックスボードを搭載しているパソコンの場合には, NVIDIA ドライバNVIDIA CUDA ツールキットNVIDIA cuDNN のインストールを行う.

関連する外部ページ

PyTorch のインストール(Windows 上)

  1. Windows で,コマンドプロンプト管理者として実行

    コマンドプロンプトを管理者として実行: 別ページ »で説明

  2. PyTorch のページを確認

    PyTorch の公式ページ: https://pytorch.org/index.html

  3. 次のようなコマンドを実行(実行するコマンドは,PyTorch のページの表示されるコマンドを使う).

    次のコマンドを実行することにより, PyTorch 2.3 (NVIDIA CUDA 11.8 用)がインストールされる. 但し,Anaconda3を使いたい場合には別手順になる.

    事前に NVIDIA CUDA のバージョンを確認しておくこと(ここでは,NVIDIA CUDA ツールキット 11.8 が前もってインストール済みであるとする).

    PyTorch で,GPU が動作している場合には,「torch.cuda.is_available()」により,True が表示される.

    python -m pip install -U --ignore-installed pip
    python -m pip uninstall -y torch torchvision torchaudio torchtext xformers
    python -m pip install -U torch torchvision torchaudio numpy --index-url https://download.pytorch.org/whl/cu118
    
    python -c "import torch; print(torch.__version__, torch.cuda.is_available())" 
    
    [image]

    Anaconda3を使いたい場合には, Anaconda プロンプト (Anaconda Prompt)管理者として実行し, 次のコマンドを実行する. (PyTorch と NVIDIA CUDA との連携がうまくいかない可能性があるため,Anaconda3を使わないことも検討して欲しい).

    conda install -y pytorch torchvision torchaudio pytorch-cuda=11.8 cudnn -c pytorch -c nvidia
    py -c "import torch; print(torch.__version__, torch.cuda.is_available())" 
    

    サイト内の関連ページ

    関連する外部ページ

SAM のインストール(Windows 上)

公式の GitHub ページ: https://github.com/facebookresearch/segment-anything の記載に従う.

  1. Windows で,コマンドプロンプト管理者として実行

    コマンドプロンプトを管理者として実行: 別ページ »で説明

  2. ダウンロードとインストール
    cd /d c:%HOMEPATH%
    rmdir /s /q segment-anything
    git clone --recursive https://github.com/facebookresearch/segment-anything
    cd segment-anything
    python -m pip install -e .
    python -m pip install -U opencv-python pycocotools matplotlib onnxruntime onnx gdown
    mkdir pretrained_checkpoint
    
  3. 終了の確認

    エラーメッセージが出ていないこと.

    [image]
  4. 学習済みモデルのダウンロード

    学習済みモデルは,公式ページ で公開されている.

    [image]

    次のコマンドを実行することにより, 公式ページで公開されている学習済みモデル vit_b: ViT-B SAM model, vit_l: ViT-L SAM model, vit_h: ViT-H SAM model をダウンロードする.

    cd /d c:%HOMEPATH%\segment-anything
    cd pretrained_checkpoint
    curl -L -O https://dl.fbaipublicfiles.com/segment_anything/sam_vit_b_01ec64.pth
    curl -L -O https://dl.fbaipublicfiles.com/segment_anything/sam_vit_l_0b3195.pth
    curl -L -O https://dl.fbaipublicfiles.com/segment_anything/sam_vit_h_4b8939.pth
    
    [image]
  5. 動作確認のためデモを実行.
    cd /d c:%HOMEPATH%\segment-anything
    python -m pip install -U timm
    python scripts/amg.py --checkpoint ./pretrained_checkpoint/sam_vit_l_0b3195.pth --model-type vit_l --input ./notebooks/images --output ./results
    
  6. 実行の結果,エラーメッセージが出ないことを確認
    [image]

    元画像の画像ファイルは,notebooks\images にある

    [image]

    結果の画像ファイルは,results にある

    [image] [image] [image]

ゼロショットのセグメンテーションの実行(Segment Anything Model,Python,PyTorch を使用)(Windows 上)

画像全体からセグメンテーション・マスクを生成(Segment Anythingを使用)(Windows 上)

実行時にファイルを選択する.ファイルは複数選択可能である.

  1. Windows で,コマンドプロンプトを実行
  2. エディタを起動
    cd /d c:%HOMEPATH%\segment-anything
    notepad segment.py
    
    [image]
  3. エディタで,次のプログラムを保存

    このプログラムは,公式の Sement Anything のページで公開されていたものを参考に作成.

    from segment_anything import SamAutomaticMaskGenerator, sam_model_registry
    import numpy as np
    import torch
    import matplotlib.pyplot as plt
    import cv2
    import tkinter as tk
    from tkinter import filedialog
    
    def main():
        sam_checkpoint = "./pretrained_checkpoint/sam_vit_h_4b8939.pth"
        model_type = "vit_h"  # "vit_l/vit_b/vit_h"
        device = "cuda"
    
        sam = sam_model_registry[model_type](checkpoint=sam_checkpoint)
        sam.to(device=device)
        mask_generator = SamAutomaticMaskGenerator(sam)
    
        root = tk.Tk()
        root.withdraw()
        fpaths = filedialog.askopenfilenames()
    
        def show_anns(anns):
            if len(anns) == 0:
                return
            sorted_anns = sorted(anns, key=(lambda x: x['area']), reverse=True)
            ax = plt.gca()
            ax.set_autoscale_on(False)
    
            img = np.ones((sorted_anns[0]['segmentation'].shape[0], sorted_anns[0]['segmentation'].shape[1], 4))
            img[:, :, 3] = 0
            for ann in sorted_anns:
                m = ann['segmentation']
                color_mask = np.concatenate([np.random.random(3), [0.35]])
                img[m] = color_mask
            ax.imshow(img)
    
        i = 0
        for fpath in root.tk.splitlist(fpaths):
            print("file name: ", fpath)
            bgr = cv2.imread(fpath)
            rgb = cv2.cvtColor(bgr, cv2.COLOR_BGR2RGB)
            plt.figure(figsize=(20, 20))
            plt.imshow(rgb)
            plt.axis('off')
            plt.show()
    
            masks = mask_generator.generate(rgb)
            plt.figure(figsize=(20, 20))
            plt.imshow(rgb)
            show_anns(masks)
            plt.axis('off')
            plt.savefig(str(i) + ".png", bbox_inches='tight', pad_inches=0, transparent=True)
            print(str(i) + ".png" + " saved.")
            plt.show()
            plt.close()  # グラフを閉じる
            i = i + 1
    
    if __name__ == "__main__":
        main()
    
    [image]
  4. Python プログラムの実行

    Python プログラムの実行

    Python 開発環境(Jupyter Qt Console, Jupyter ノートブック (Jupyter Notebook), Jupyter Lab, Nteract, Spyder, PyCharm, PyScripterなど)も便利である.

    Python のまとめ: 別ページ »にまとめ

    プログラムを segment.pyのようなファイル名で保存したので, 「python segment.py」のようなコマンドで行う.

    python segment.py
    
    [image]
  5. ファイル選択画面が出るので,画像ファイルを選択する.画像ファイルは複数選択可能である.
    [image]
  6. 元画像が表示される.

    確認したら,右上の「x」をクリックする.右上の「x」をクリックするまでは,プログラム実行は中断している.

    [image]
  7. しばらく待つと,セグメンテーション・マスクが表示される.

    確認したら,右上の「x」をクリックする.右上の「x」をクリックするまでは,プログラム実行は中断している.

    [image]
  8. セグメンテーション・マスクは,画像ファイルにも保存される.

    ファイル名は,0.png, 1.png, 2.png, ... のようになっている.

    [image]

パソコンのビデオカメラ

パソコンのビデオカメラで実行する.

  1. Windows で,コマンドプロンプトを実行
  2. エディタを起動
    cd /d c:%HOMEPATH%\segment-anything
    notepad vidcam.py
    
    [image]
  3. エディタで,次のプログラムを保存

    このプログラムは,公式の Sement Anything のページで公開されていたものを参考に作成.

    学習済みモデルは最も軽量なものを選んでいる.

    from segment_anything import SamAutomaticMaskGenerator, sam_model_registry
    import numpy as np
    import torch
    import matplotlib.pyplot as plt
    import cv2
    
    def main():
        sam_checkpoint = "./pretrained_checkpoint/sam_vit_b_01ec64.pth"
        model_type = "vit_b"  # "vit_l/vit_b/vit_h"
        device = "cuda"
    
        sam = sam_model_registry[model_type](checkpoint=sam_checkpoint)
        sam.to(device=device)
        mask_generator = SamAutomaticMaskGenerator(sam)
    
        def get_anns(anns):
            if len(anns) == 0:
                return
            sorted_anns = sorted(anns, key=(lambda x: x['area']), reverse=True)
            ax = plt.gca()
            ax.set_autoscale_on(False)
    
            img = np.ones((sorted_anns[0]['segmentation'].shape[0], sorted_anns[0]['segmentation'].shape[1], 4))
            img[:, :, 3] = 0
            for ann in sorted_anns:
                m = ann['segmentation']
                color_mask = np.concatenate([np.random.random(3), [0.35]])
                img[m] = color_mask
            return img
    
        print("Prease press q to exit")
        cap = cv2.VideoCapture(0)
        while (cap.isOpened()):
            r, f = cap.read()
            if (r == False):
                print("Video Capture Error")
                break
            else:
                cv2.imshow('Video Capture', f)
                if cv2.waitKey(1) & 0xFF == ord('q'):
                    break
                masks = mask_generator.generate(f)
                img = get_anns(masks)
                cv2.imshow('SAM Result', img)
                if cv2.waitKey(1) & 0xFF == ord('q'):
                    break
    
        cap.release()
        cv2.destroyAllWindows()
    
    if __name__ == "__main__":
        main()
    
    [image]
  4. Python プログラムの実行

    Python プログラムの実行

    Python 開発環境(Jupyter Qt Console, Jupyter ノートブック (Jupyter Notebook), Jupyter Lab, Nteract, Spyder, PyCharm, PyScripterなど)も便利である.

    Python のまとめ: 別ページ »にまとめ

    プログラムを vidcam.pyのようなファイル名で保存したので, 「python vidcam.py」のようなコマンドで行う.

    python vidcam.py
    
    [image]
  5. ビデオカメラの画像の画面と処理結果の画像の画面が出るので確認

    q キーで終了する.

    [image]
    [image]