動画生成 LTX Desktop(動画生成エンジン LTX-2.3 搭載)のインストールと利用方法(Windows 上)

概要

LTX Desktop は、Lightricks の動画生成エンジン「LTX-2.3」を搭載したデスクトップアプリである。テキスト・画像・音声から動画を生成でき、動画編集機能も統合されている。アプリ本体は Apache License 2.0 で公開されており、ベータ版である。本記事では、Windows 環境でのインストールから動画生成までの手順を順に説明し、最後にローカル生成について補足する。

表題および本文中の「2.3」は、搭載されている動画生成モデル「LTX-2.3」のバージョンを指す。アプリ本体(LTX Desktop)自体のバージョンとは別のものである。

目次

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1. LTX Desktop の概要

LTX Desktop は、テキスト・画像・音声を入力として動画を生成できるアプリである。Lightricks が開発・公開しており、動画生成エンジンとして LTX-2.3 モデルを搭載する。テキストからの動画生成、画像からの動画生成、音声からの動画生成、画像生成、生成した動画を扱う動画編集機能を備える。アプリ本体は Apache License 2.0 のもとで公開されている。

生成には API モードローカルモードの2通りがある。API モードはクラウド上で生成を行う方式で、LTX API キーが必要であり、動画生成ごとにクレジットを消費する。ローカルモードは自分の PC の GPU で生成を行う方式で、動画生成にクレジットを消費しない。CUDA 対応の NVIDIA GPU(VRAM 16GB 以上)を備えた Windows では起動時に自動でローカルモードになり、それ以外の環境では API モードになる。

2. 動作環境と事前準備

Windows でローカル生成を行う場合の動作環境は次のとおりである。これらは LTX Desktop の公式情報に基づく。

上記の条件を満たさない環境(CUDA 非対応、VRAM 16GB 未満など)では、ローカル生成は行われず、API モードでの利用になる。API モードでは LTX API キーが必要である。

3. インストールの手順

LTX Desktop のインストーラーは、GitHub の Releases ページで配布されている。次の手順でインストールする。

  1. 公式サイト(ltx.io/ltx-desktop)の案内に従い、GitHub の LTX Desktop Releases ページを開き、Windows 用の .exe ファイル(最新版のインストーラー)をダウンロードする。

    LTX Desktop 公式サイトのダウンロード画面。Windows ボタンを選択
  2. ダウンロードするファイルは Windows 用のインストーラー(.exe 形式)である。ファイル名にはバージョン番号が含まれ、おおむね「LTX Desktop-(バージョン)-Setup.exe」の形式になる。任意の場所(ダウンロードフォルダなど)に保存する。

    保存ファイル名 LTX-Desktop-Setup.exe の確認
  3. ダウンロードした exe ファイルを実行すると、セットアップ画面が表示される。Windows SmartScreen の警告が出た場合は、「詳細情報」→「実行」の順にクリックして続行する。「このコンピューターを使用しているすべてのユーザー用にインストールする」を選択し、「次へ」をクリックする(管理者権限が必要である)。

    インストールオプションの選択画面。全ユーザー用を選択
  4. インストール先フォルダを確認する。通常はそのまま「C:\Program Files\LTX Desktop」でよい。変更する場合は「参照」をクリックしてフォルダを指定する。確認後「インストール」をクリックする。

    インストール先フォルダの選択画面
  5. インストールが始まる。進行バーが満たされるまで待つ。

    インストール中の進行画面
  6. 「LTX Desktop セットアップ ウィザードは完了しました」と表示されたら成功である。「LTX Desktop を実行」にチェックを入れたまま「完了」をクリックすると、アプリが起動する。

    セットアップ完了画面

4. 初回セットアップと API キーの設定

初回起動時には、実行環境のダウンロードとモデルライセンスへの同意が必要である。続けて LTX API キーを設定する。次の手順で進める。

  1. 初回起動時のみ、生成に必要な Python 環境(PyTorch などの推論ライブラリを含む)が自動的にダウンロードされる。完了するまで待つ。動画生成に使う AI モデルの重みは、この Python 環境とは別に、最初の動画生成を行うときに自動でダウンロードされる。モデルの重みは大きいため、160GB 以上の空きディスク容量を用意しておく。アプリのデータとモデルの既定の保存先は %LOCALAPPDATA%\LTXDesktop\(モデルは models サブフォルダ)であり、セットアップ時に変更できる。

    初回起動時の Python 環境ダウンロード画面
  2. LTX-2 モデルのライセンス契約(LTX-2 Community License Agreement)が表示される。内容を確認し、画面下部の「I have read and agree to the LTX-2 Community License Agreement」にチェックを入れて「Accept」をクリックする。

    LTX-2 モデルライセンス同意画面
  3. API キーの設定画面が表示される。LTX API キーは、API モードでの動画生成に必要であり、ローカルモードでもクラウドでのテキストエンコードに使用する。「Get LTX API key」のリンクをクリックして API キーを取得する。なお「FAL AI」は Z Image Turbo で画像生成する場合のみ必要な任意項目である。

    API キー接続画面。Get LTX API key を選択
  4. ブラウザで LTX Developer Console(console.ltx.video)のログイン画面が開く。メールアドレス、Google アカウント、または GitHub アカウントのいずれかでログインする。

    LTX-2 API Console のログイン画面
  5. ログイン後、左メニューの「API Keys」を選択し、右上の「+ Create」ボタンをクリックする。

    API Keys 管理画面。Create ボタンを選択
  6. 「API Key Name」に任意の名前を入力する(例:ltx-desktop)。有効期限(Expiration)は必要に応じて設定し、「Create API Key」をクリックする。

    新規 API キー作成ダイアログ
  7. 作成された API キーが表示される。「Copy API Key」をクリックしてコピーする。このキーが表示されるのはこの一度きりなので、安全な場所に控えておく。コピー後「Done」をクリックする。

    API キーのコピー画面。一度きりの表示に注意
  8. LTX Desktop の API キー接続画面に戻り、「LTX API key」欄にコピーしたキーを貼り付けて「Save Key」をクリックする。

    LTX API キーを入力し Save Key で保存
  9. LTX API の状態が「Configured(設定済み)」に変われば、キーの登録は成功である。FAL AI は任意項目なので未設定(Not set)のままでよい。右下の「Done」をクリックして設定を確定する。

    API キー接続画面。LTX API が Configured 表示。Done で完了

5. 動画生成の手順

セットアップが完了したら、プロジェクトを作成して動画を生成する。次の手順で進める。

  1. LTX Desktop のホーム画面で「+ Create Project」(または左下の「+ New Project」)をクリックすると、新しい動画プロジェクトの作成を開始できる。

    LTX Desktop ホーム画面。Create Project でプロジェクト作成
  2. 「Create New Project」ダイアログが表示される。「Project name」欄に任意のプロジェクト名(例:myproj)を入力し、「Create」をクリックする。

    新規プロジェクト作成ダイアログ。プロジェクト名を入力して Create
  3. プロジェクトが開くと「Gen Space」画面が表示される。画面下部のプロンプトバーに作りたい映像の内容(英語のプロンプト)を入力し、参照画像や音声をドラッグして追加することもできる。生成形式(Video)、モデル、長さ(6s)、解像度(1080)、FPS(24)、アスペクト比(16:9)などを設定し、右下の「Generate」をクリックすると動画生成が始まる。以上で動画生成の操作は完了である。

    Gen Space 画面。プロンプトを入力し Generate で動画生成

6. ローカル生成とクレジットについて

API モードでの動画生成は、生成のたびに API クレジットを消費する従量制である。一方、クラウドでのテキストエンコードとプロンプト補助(Enhance)は無料であり、クレジットを消費しない。

クレジットを消費せずに動画生成を行う場合は、ローカル生成モードを使う。CUDA 対応の NVIDIA GPU(VRAM 16GB 以上)を積んだ Windows では、起動時に自動でこのモードになり、動画生成が自分の PC の GPU で行われる。この場合もテキストエンコードの設定は必要だが、クラウドでのテキストエンコードは無料であるため、API キーを設定したまま通常どおりプロジェクトを作って生成すればよい。

設定(Settings)には「Local Text Encoder」という項目がある。これを有効にすると追加のダウンロードが行われ、テキストエンコードもローカルで実行されるため、API キーなしで動画生成できる。

LTX-2.3 モデルは、LTX-2 Community License Agreement のもとで公開されており、年間売上 1,000 万ドル未満の個人・企業であれば商用利用も含めて利用できる。年間売上が 1,000 万ドル以上の企業は、別途、商用利用ライセンスの取得が必要となる。LTX Desktop はベータ版であり仕様が変わりやすいため、クレジットの料金体系、VRAM やディスク容量の条件、ライセンスの詳細などは、LTX Developer Console(console.ltx.video)や公式ドキュメント(docs.ltx.video)、GitHub の最新情報で確認する。