金子邦彦研究室3次元,地図インタラクティブ,ダイナミックな地図(OpenStreetMap を利用)Flicker を用いて地図のクリックで写真を表示

Flicker を用いて地図のクリックで写真を表示

オンラインの世界規模の写真投稿・共有サービスシステムである Flickr を説明する. Flickerに登録した利用者は,Flickerに写真をアップロードし,写真の保管や共有,写真と地図との連携ができる. Flicker を用いて地図のクリック写真を表示できるようにする手順を説明する.

目次

  1. Flickerの公開地図
  2. 写真のEXIF情報
  3. FlickrでのEXIF情報
  4. Flickr における地図と写真の連携

先人に感謝

キーワード: Flicker, 地図, 写真, Exif, 緯度経度,

1. Flickerの公開地図

Flicker (https://www.flickr.com/map) では,すでに多数の写真が公開されている.次の手順により,公開された写真を,地図を使って閲覧することができる.

  1. ウエブブラウザでFlickerの地図を表示

    URL は,https://www.flickr.com/map  

  2. 地図の検索機能を使うときは,引き続き「Search the map」をクリックし,日本語などで検索キーワードを指定する.

    図 1はキーワードとして「福山」を指定したときの結果を示している.ここには,地図に,多数のピンクの丸が表示されている.ピンクの丸はマーカーである.マーカーをクリックすると,写真が表示される.つまり,クリッカブルである.

    [image]
    図 1 Flickerのクリッカブル地図

    2. 写真のEXIF情報

    ディジタルカメラなどで撮影した写真には,EXIF情報が自動的に付与されていることが多い.EXIF情報の中には次の情報が含まれている.

    図 2にはhttp://www.osadasoft.com/software/getgpsinfo/で公開されている「画像位置情報取得ツール」を使って,実際の写真の緯度・経度を確認した画面である.

    [image]
    図 2 「画像位置情報取得ツール」の実行画面例 (このソフトウェアは http://www.osadasoft.com/software/getgpsinfo/から入手)

    3. FlickrでのEXIF情報

    Flicker でも,EXIF情報を確認することができる.図 3には,ある写真のEXIF情報を,Flickerで表示させた画面の一部を示している.

    [image]
    図 3 Flicker でのEXIF情報表示の例

    Flicker では,画像のアップロード時に,画像のEXIF位置データを自動でインポートできる機能がある.この機能を有効にする(あるいは,有効であるかを確認する)には次の手順を行う.

    1. 設定画面を開きたいので「Settings」を選ぶ(図 4)

      [image]
      図 4 Flicker の設定画面を開く
    2. Privacy & Permissions」タブの画面(図 5)で,「Import EXIF location data」を「Yes」に設定する.

      [image]
      図 5 Flicker の「Privacy & Permissions」タブの画面の一部

    Flickerでは,画像のEXIF位置データは「ジオタグ」という形式で扱われる.画像のEXIF位置データを確認するには,FlickerのOrganize機能を使い,画像の編集画面を出したのちに,「Location」タブを選ぶ.すると図 6のように緯度,経度というEXIF位置データが確認できる.

    [image]
    図 6 画像のEXIF位置データ

    4. Flickr における地図と写真の連携

    2. で説明したように,画像のアップロード時に,画像のEXIF位置データを自動でインポートできる機能がある.さらには,アップロードした画像を,地図の上に分かりやすく表示できる機能がある.図 7では,写真6枚のサムネイルと,写真の位置がピンクのマーカーで示されたFlickerの画面を示している.この画面は,Flicker の地図画面で「Search the map」をクリックしたのち,検索条件を指定して検索したときの画面である.あわせて,場所と縮尺を調整している.

    [image]
    図 7. Flickerでの地図表示では,写真の位置がマーカー表示される.

    1. で説明した通り,Flicker のマーカーはクリッカブルである.マーカーをクリックすると,写真が拡大表示される.その結果を図 8に示している.

    [image]
    図 8. Flickerでマーカーをクリックすると,写真が拡大表示される.

    Flickerの地図を表示させた状態で「Link to this map」をクリックすることにより,URLを取得することができる.その結果の例を図 9に示している.

    [image]
    図 9 Flickerで地図のURLを取得したところ

    Flickrの画像と地図の連携では,画像そのもの,画像の位置である緯度と経度,地図の3つの情報が連携し,クリッカブル地図の機能が実現されている.クリッカブル地図にはURLがあり,ウエブブラウザで閲覧,クリック操作することができる.

    なお,Flickerでは,EXIF情報が扱えるほかに,写真ごとに「タグ」と呼ばれる文字列を複数指定できる機能がある.タグの編集はFlickerのOrganize機能でできる.