Eclipse に Web ツール・プラットホーム (WTP) をインストール
【概要】
Web ツール・プラットホーム (WTP; Web Tools Platform) は、Eclipse で Web アプリケーションや Java EE アプリケーションを開発するためのツール群である。WST (Web Standard Tools) と JST (J2EE Standard Tools) の2つのサブプロジェクトからなり、JSP/HTML/XML/CSS エディタなどの機能を提供する。ここでは、Eclipse の「新規ソフトウェアのインストール」機能を使って WTP をインストールする手順を説明する。
【目次】
【関連する外部ページ】
Eclipse Web Tools Platform プロジェクト:https://www.eclipse.org/webtools/index.html
第1章 重要な事前確認事項 (Tomcat をインストール済みの場合)
Tomcat をインストール済みのときは、 WTP のインストールの前に、 必ず、下記の点を確認する(インストール後にやり直すのは可能だが手間がかかる)。
Tomcat の設定ファイルである conf/server.xml について、次の場所を確認する。
- Windows の場合: C:\tomcat60\conf\server.xml あるいは C:\tomcat55\conf\server.xml などのファイル名
- Ubuntu の場合: /var/lib/tomcat6/conf/server.xml
conf/server.xml 内の「port="8080" についての記述」を書き換えていて、Tomcat と 8080 ポートで通信できないようにしている可能性がある。 まずは、Tomcat の設定ファイル(conf/server.xml)を確認する。
* 【Tomcat と 8080 ポートで通信できる状態】
<Connector port="8080" protocol="HTTP/1.1"
connectionTimeout="20000"
redirectPort="8443" />
* 【Tomcat と 8080 ポートで通信できない状態(コメントにしているため)】
<!--
<Connector port="8080" protocol="HTTP/1.1"
connectionTimeout="20000"
redirectPort="8443" />
-->
Tomcat と 8080 ポートで通信できないようになっている場合には、次の手順を踏む。 通信できるようになっている場合は、何もしなくてよい。
- Tomcat の設定ファイル(conf/server.xml)を、Tomcat と 8080 ポートで通信できる状態に書き換える。
- WTP のインストールを行う。
- Tomcat の設定ファイル(conf/server.xml)を、Tomcat と 8080 ポートで通信できない状態に戻す。
より詳しい説明。
WTP を使うと、Eclipse 内部の Tomcat サーバが動き、これを動作テストなどに使えるようになる。この「Eclipse 内部の Tomcat サーバ」は、公開用の Tomcat サーバとは別物であり、ポート 8080 を使う。
一方、公開用の Tomcat サーバは、セキュリティ上の理由でポート 8080 で通信できないように設定する(conf/server.xml での設定)ことがある。
ここで問題になるのは、WTP をインストールする時点で、公開用 Tomcat サーバの設定ファイル(conf/server.xml)が存在すると、その設定内容が「Eclipse 内部の Tomcat サーバ」に自動的に引き継がれる点である。 したがって、conf/server.xml を「8080 ポートで通信できない」設定のまま WTP をインストールすると、「Eclipse 内部の Tomcat サーバ」がうまく動かないという症状が現れる。
第2章 前準備
Java 25(Temurin 25 JDK) のインストール
Eclipse Temurin(Adoptium)のインストールを行い、Javaのプログラムをコンパイル・実行する環境を整える。扱う環境は、Windows搭載パソコンである。現時点(2026年6月)での最新LTS版である Java 25(Temurin 25 JDK)を推奨する。
[Windows での Java 25(Temurin 25 JDK) のインストール手順を見るには、ここをクリック]
Windows での Java 25(Temurin 25 JDK) のインストール
以下のいずれかの方法で Java 25(Temurin 25 JDK)をインストールする。JDKがインストール済みの場合、この手順は不要である。
方法 1:winget によるインストール
【インストールコマンドの実行方法】
管理者権限でコマンドプロンプトを起動する(手順:Windowsキーまたはスタートメニュー → cmd と入力 → 右クリック → 「管理者として実行」)。そして、コマンド全体をコマンドプロンプトにコピー&ペーストする。
Temurin の Windows インストーラー(.msi)は、ユーザー単位ではなくマシン単位でインストールされる(1台に1つのインストール)。そのため、システム全体(全ユーザー向け)にインストールするには管理者権限が必要である。インストール完了後、コマンドプロンプトを再起動するとPATHが反映される。
REM Java 25(Temurin 25 JDK) をインストール(PATH と JAVA_HOME を更新)
winget install --id EclipseAdoptium.Temurin.25.JDK -e --silent --accept-source-agreements --accept-package-agreements --override "ADDLOCAL=FeatureMain,FeatureEnvironment,FeatureJarFileRunWith,FeatureJavaHome INSTALLDIR=\"C:\Program Files\Eclipse Adoptium\jdk-25\" /quiet"
上記の --override 内の指定の意味は次のとおりである。FeatureEnvironment はPATH環境変数の更新、FeatureJavaHome は JAVA_HOME 環境変数の更新、FeatureJarFileRunWith は .jar ファイルとJavaアプリケーションの関連付けである。INSTALLDIR はインストール先フォルダの指定である。
方法 2:インストーラーによるインストール
- Adoptium公式サイト(https://adoptium.net/temurin/releases/)にアクセスし、Version として「25 - LTS」、Operating System として「Windows」を選び、
.msi形式のWindows用インストーラーをダウンロードする。 - ダウンロードした
.msiファイルを実行し、インストールプログラムを起動する。 - ライセンス条項を確認し、同意できる場合はチェックを入れて次へ進む。
- 「Installation Scope」画面では「Install for all users of this machine」を選ぶ
- 「Custom Setup(カスタムセットアップ)」画面で、インストールする機能を選択する。既定では「Add to PATH(PATH環境変数への追加)」と「Associate .jar」(.jarファイルの関連付け)が有効になっている。さらに、ツリー内でバツ印(×)が付いている「Set JAVA_HOME variable(JAVA_HOME環境変数の更新)」をクリックして有効に変更することを推奨する。これらを有効にしないと、コマンドプロンプトから
javaコマンドを実行できなかったり、開発ツールがJDKを見つけられなかったりする。 - 「次へ (Next)」をクリックし、続いて「インストール (Install)」をクリックしてインストールを開始する。完了後「Finish」で閉じる。
インストールの確認
コマンドプロンプトで以下を実行する。
java --version
バージョン番号(例:openjdk 25.x.x)が表示されればインストール成功である。「'java' は、内部コマンドまたは外部コマンドとして認識されていません。」と表示される場合は、インストールが正常に完了していないか、PATHが反映されていない(コマンドプロンプトを再起動して再度確認する)。
あわせて、コンパイラと JAVA_HOME も確認しておくとよい。
javac --version
echo %JAVA_HOME%
Eclipse のインストール
Eclipse をインストールする。扱う環境は、Windows搭載パソコンである。
Windows での Eclipse のインストール 以下のいずれかの方法で Java 25(Temurin 25 JDK)をインストールする。JDKがインストール済みの場合、この手順は不要である。 方法 1:winget によるインストール 【インストールコマンドの実行方法】 管理者権限でコマンドプロンプトを起動する(手順:Windowsキーまたはスタートメニュー → winget が使えない場合や,インストール先・パッケージ種類を画面で選びながら導入したい場合は,次の方法を用いる。 方法 2:インストーラーによるインストール 公式サイトからダウンロードしてインストールできる。詳しくはhttps://www.kkaneko.jp/tools/win/eclipse.htmlで説明している。 Eclipse の初期設定、使用方法の基本 詳しくはhttps://www.kkaneko.jp/tools/win/eclipse.htmlで説明している。[Windows での Eclipse のインストール手順を見るには、ここをクリック]
cmd と入力 → 右クリック → 「管理者として実行」)。そして,コマンド全体をコマンドプロンプトにコピー&ペーストする。REM Temurin 25 JDK をインストール
winget install --id EclipseAdoptium.Temurin.25.JDK -e --accept-source-agreements --accept-package-agreements
第3章 WTP のインストール
WTP は、Eclipse の「新規ソフトウェアのインストール」機能で更新サイトを指定してインストールする。
- Eclipse の起動
- 「ヘルプ (Help)」メニュー → 「新規ソフトウェアのインストール (Install New Software)」を選ぶ。
- 「追加 (Add)」をクリックし、更新サイトの URL を次のように入力する。
http://download.eclipse.org/webtools/updates - 追加した更新サイトを選び、項目が表示されるまでしばらく待つ。Web Tools Platform をチェックして、「次へ (Next)」をクリックする。
- インストール項目の確認
確認したら「次へ (Next)」をクリックする。
- ライセンス条項の確認
ライセンス条項を確認する。同意する場合のみ続行する。
- インストールが始まる。途中でセキュリティ警告が出た場合は、確認のうえ続行する。
- インストールが終わったら、Eclipse を再起動する。