Linuxfx (Windowsfx) のインストール
【概要】Linuxfx は、Ubuntu (Kubuntu) をベースとし、Windows に似た外観と操作体系を持つ Linux ディストリビューションである。ブラジルの開発者 Rafael Rachid らによって開発されている。名称は Windowsfx → Linuxfx → Wubuntu → Winux と変遷しており、現在の公式サイトは https://winuxos.com/ である。本記事では、ISO イメージファイルの入手、ライブ USB メモリの作成、インストーラーの操作、インストール後の初期設定の手順を解説する。
【目次】
Linuxfx (Winux) の概要
基本構成
- ベース: Ubuntu (Kubuntu) の長期サポート版。近年のリリースは Kubuntu 24.04 LTS を基礎としている。
- デスクトップ環境: KDE Plasma。Windows 11 風または Windows 10 風のテーマが適用されている。
- 同梱ソフトウェア: OnlyOffice (Microsoft Office 形式に対応したオフィスソフト)、Microsoft Edge、Google Chrome、Wine (Windows 用アプリケーションの実行環境)、Steam、OneDrive 用のクライアントなど。
- パッケージ形式: deb 形式。Flatpak が利用できる。アプリケーションの導入には KDE Discover を用いる。
有償コンポーネントに関する情報
- 設定ツールである PowerTools (Cyber PowerTools) は有償のプロプライエタリソフトウェアであり、全機能を使うには 35 米ドル程度のライセンス登録が必要である。登録しない場合、購入を促す画面が定期的に表示される。
- PowerTools を使わずに設定を変更する場合は、KDE 標準の設定ツールを使用する。デスクトップでアプリケーションメニューから「System Settings」を選ぶか、端末で
systemsettingsを実行する。 - Windows に似た操作体系を無償で得たい場合の選択肢として、Zorin OS、Linux Mint (Cinnamon デスクトップ) がある。いずれも Ubuntu ベースであり、Wine や OnlyOffice を個別に導入できる。
前提条件と準備
- PC: 64 ビット (x86_64) の CPU。メモリは 4 GB 以上、ストレージの空き容量は 30 GB 以上を目安とする。
- USB メモリ: 8 GB 以上。ライブ USB メモリの作成時に、USB メモリ内のデータはすべて消去される。必要なデータは事前に別の場所へコピーしておく。
- 既存データのバックアップ: PC の内蔵ディスクにインストールする場合、パーティションの操作によって既存のデータが失われることがある。インストール前に、必要なデータを外付けディスクなどへ退避しておく。
- ファームウェアの起動方式: リリースによっては UEFI での起動のみに対応する。PC の UEFI 設定画面で、UEFI モードで起動する設定になっていることを確認する。
ISO イメージファイルの入手
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公式サイトへのアクセス: ウェブブラウザで https://winuxos.com/ を開く。旧名称のドメイン (linuxfx.org、wubuntu.org) からも、現在の配布ページに誘導される。
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ダウンロード: ダウンロードのページで、64 ビット版の ISO イメージファイルを選択してダウンロードする。配布は SourceForge (https://sourceforge.net/projects/linuxfxdevil/) 経由で行われることが多い。ISO のサイズは 4 GB を超えるため、ダウンロードには時間がかかる。
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ハッシュ値の確認: 配布ページに SHA256 などのハッシュ値が掲載されている場合は、ダウンロードしたファイルのハッシュ値と一致することを確認する。Windows のスタートメニューで「cmd」と入力してコマンドプロンプトを起動し、次のコマンドを実行する。
<ISOファイルのパス>の部分は、実際のファイルのパスに置き換える。certutil -hashfile <ISOファイルのパス> SHA256
ライブ USB メモリの作成
ここでは Windows 上で Rufus を用いる手順を示す。
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Rufus のダウンロード: ウェブブラウザで https://rufus.ie/ を開き、実行ファイル (rufus-x.xx.exe) をダウンロードする。インストール作業は不要で、ダウンロードした実行ファイルをそのまま実行できる。
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USB メモリの接続: USB メモリを PC に接続する。USB メモリ内のデータはすべて消去されるため、必要なデータを事前に別の場所へコピーしておく。
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Rufus の起動: ダウンロードした実行ファイルを実行する。ユーザーアカウント制御の画面が表示された場合は「はい」をクリックする。
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デバイスの選択: 「デバイス」欄のドロップダウンリストで、書き込み先の USB メモリを選択する。ドライブ文字と容量を確認し、誤って別のドライブを選ばないようにする。
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ISO イメージファイルの選択: 「ブートの種類」欄の右にある「選択」をクリックし、ダウンロードした Linuxfx の ISO イメージファイルを指定する。
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パーティション構成の設定: 「パーティション構成」で「GPT」、「ターゲットシステム」で「UEFI (CSM 無効)」を選択する。
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書き込みの開始: 「スタート」をクリックする。書き込みモードを尋ねる画面が表示された場合は「ISO イメージモードで書き込む」を選び、「OK」をクリックする。データ消去の確認画面で「OK」をクリックすると、書き込みが始まる。
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完了: ステータス欄に「準備完了」と表示されたら「閉じる」をクリックし、USB メモリを取り外す。
ライブ起動とインストール
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高速スタートアップの無効化: Windows がインストールされた PC で作業する場合、「コントロールパネル」→「電源オプション」→「電源ボタンの動作を選択する」→「現在利用可能ではない設定を変更します」を開き、「高速スタートアップを有効にする」のチェックを外して「変更の保存」をクリックする。
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USB メモリからの起動: 作成したライブ USB メモリを PC に接続して電源を入れ、電源投入直後に起動デバイスの選択メニューを開くキー (F12、F11、F9、Esc など。メーカーや機種により異なる) を押す。表示されたメニューから「UEFI: (USB メモリの製品名)」を選択する。
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ライブ環境の起動: 起動メニューが表示されたら、試用のための項目を選ぶ。デスクトップが表示されたら、無線 LAN、画面表示、音声などが正しく動作するかを確認する。
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インストーラーの起動: デスクトップ上のインストール用アイコンをダブルクリックする。
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言語とキーボードの設定: 表示言語を選択し、「次へ」をクリックする。続いて地域と時間帯を選択し、キーボードレイアウトで「Japanese」を選択する。
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インストール先の設定: ディスクの選択画面で、インストール先を指定する。ディスク全体を使う場合は、その旨の選択肢を選ぶ。この操作により、対象ディスク上の既存のデータはすべて消去される。Windows と共存させる場合は、手動でのパーティション設定を選び、空き領域に対して root パーティション (ext4、マウントポイント
/) を作成する。 -
ユーザーアカウントの作成: 氏名、コンピューター名、ユーザー名、パスワードを入力する。パスワードは、ソフトウェアの導入や設定変更のたびに入力するため、記録しておく。
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インストールの実行: 設定内容の要約を確認し、「インストール」をクリックする。処理には 20 分以上かかる場合がある。
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再起動: インストールが完了したら「再起動」をクリックし、画面の指示に従って USB メモリを取り外す。
インストール後の初期設定
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ログイン: インストール時に設定したユーザー名とパスワードでログインする。
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パッケージの更新: 端末 (Konsole) を起動し、次のコマンドを実行する。パスワードの入力を求められたら、インストール時に設定したパスワードを入力する。
sudo apt update sudo apt -y upgrade
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日本語入力の設定: 日本語入力を使用する場合は、端末で次のコマンドを実行し、再ログインする。
sudo apt -y install fcitx5 fcitx5-mozc
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設定ツールの利用: 画面の解像度、ネットワーク、テーマなどの設定は、アプリケーションメニューの「System Settings」から変更できる。端末から起動する場合は、次のコマンドを実行する。
systemsettings
仮想マシンで試用する場合
PC の内蔵ディスクを変更せずに試す場合は、仮想マシンを利用する。
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VirtualBox の準備: Windows に VirtualBox をインストールする。
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仮想マシンの作成: VirtualBox を起動し、「新規」をクリックする。タイプは「Linux」、バージョンは「Ubuntu (64-bit)」を選ぶ。メモリは 4096 MB 以上、仮想ハードディスクは 40 GB 以上を割り当てる。
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UEFI の有効化: 作成した仮想マシンの「設定」→「システム」→「マザーボード」で、「EFI を有効化」にチェックを入れる。リリースによっては UEFI でのみ起動するため、この設定が必要である。
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ISO の割り当てと起動: 「設定」→「ストレージ」で光学ドライブに Linuxfx の ISO イメージファイルを割り当て、仮想マシンを起動する。以後の操作は、前掲のライブ起動とインストールの手順と同じである。