【要約】 FFTW3は,離散フーリエ変換(DFT)を実行するCライブラリである.Windows上でのFFTW3インストール手順は以下の通り:管理者権限でコマンドプロンプトを実行し,ソースコードをダウンロードして解凍する.cmakeを使用してビルド設定を生成し,ソースコードをビルドしてインストールする.その後,システム環境変数(FFTW3_ROOT,Path)を適切に設定する.FFTW3は1次元から多次元までのDFTに対応しており,様々な科学技術計算に活用できる.
【インストールの判断】 Build Tools for Visual Studio は,開発ツールセットである. Visual Studio は統合開発環境であり,いくつかの種類があり,Build Tools for Visual Studioの機能を含むか連携して使用するものである.インストールは以下の基準で判断してください:
Visual Studio 2022 をインストールする際に,「C++ によるデスクトップ開発」を選択することで, Build Tools for Visual Studio 2022 の機能も一緒にインストールされる.
不明な点がある場合は,Visual Studio 全体をインストール を行う方が良い.
コマンドプロンプトを管理者として実行: 別ページ »で説明
次のコマンドを実行
次のコマンドは,Build Tools for Visual Studio 2022と VC2015 再配布可能パッケージをインストールするものである.
起動方法: スタートメニューの「Visual Studio Installer」を選ぶ.
コマンドプロンプトを管理者として実行: 別ページ »で説明
次のコマンドを実行
次のコマンドは,Visual Studio Community 2022と VC2015 再配布可能パッケージをインストールするものである.
起動方法: スタートメニューの「Visual Studio Installer」を選ぶ.
Gitは,分散型のバージョン管理システム. CMakeは,クロスプラットフォームのビルドシステム生成ツール. 7-Zipは,ファイル圧縮・展開(解凍)ツール.
【手順】
コマンドプロンプトを管理者として実行: 別ページ »で説明
次のコマンドを実行
次のコマンドは,GitとCMakeと7-Zipをインストールし,Gitと7-Zipにパスを通すものである.
次のコマンドでインストールされるGitは 「git for Windows」と呼ばれるものであり, Git,MinGW などから構成されている.
winget install --scope machine Git.Git powershell -command "$oldpath = [System.Environment]::GetEnvironmentVariable(\"Path\", \"Machine\"); $oldpath += \";c:\Program Files\Git\cmd\"; [System.Environment]::SetEnvironmentVariable(\"Path\", $oldpath, \"Machine\")" winget install --scope machine Kitware.CMake powershell -command "$oldpath = [System.Environment]::GetEnvironmentVariable(\"Path\", \"Machine\"); $oldpath += \";c:\Program Files\CMake\bin\"; [System.Environment]::SetEnvironmentVariable(\"Path\", $oldpath, \"Machine\")" winget install --scope machine 7zip.7zip powershell -command "$oldpath = [System.Environment]::GetEnvironmentVariable(\"Path\", \"Machine\"); $oldpath += \";c:\Program Files\7-Zip\"; [System.Environment]::SetEnvironmentVariable(\"Path\", $oldpath, \"Machine\")"
【関連する外部ページ】
【関連項目】 Git バージョン管理システム, Git の利用, CMake ビルドシステム生成ツール, CMake の使用方法, 7-Zip
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このとき,使用するバージョンを指定している.
C: cd %HOMEPATH% rmdir /s /q fftw-3.3.10 del fftw-3.3.10.tar.gz del fftw-3.3.10.tar curl -O https://www.fftw.org/fftw-3.3.10.tar.gz "c:\Program Files\7-Zip\7z.exe" x fftw-3.3.10.tar.gz "c:\Program Files\7-Zip\7z.exe" x fftw-3.3.10.tar
cmake でのオプションについて
cmake のオプションの 「Visual Studio 17 2022」のところは, 使用する Visual Studio のバージョンにあわせること. Visual Studio 2022 のときは,「Visual Studio 17 2022」. Visual Studio 2019 のときは,「Visual Studio 16 2019」
cmake の実行手順例は次の通り
cd %HOMEPATH% cd fftw-3.3.10 rmdir /s /q build mkdir build cd build del CMakeCache.txt rmdir /s /q CMakeFiles\ cmake .. -G "Visual Studio 17 2022" -A x64 -T host=x64 ^ -DCMAKE_INSTALL_PREFIX="c:\fftw3"
* 下の通りになるとは限らない.エラーメッセージが出るなど場合は,前で cmake を実行したときの設定を変えてやり直す.
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次のコマンドを実行
powershell -command "[System.Environment]::SetEnvironmentVariable(\"FFTW3_ROOT\", \"C:\fftw3\", \"Machine\")"
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次のコマンドを実行
powershell -command "$oldpath = [System.Environment]::GetEnvironmentVariable(\"Path\", \"Machine\"); $oldpath += \";C:\fftw3\bin\"; [System.Environment]::SetEnvironmentVariable(\"Path\", $oldpath, \"Machine\")"
【まとめ】 FFTW3をダウンロード,cmakeでビルド,環境変数を設定して離散フーリエ変換の機能を利用可能に.