IT++ 4.0.7 のインストール(ソースコードを用いたインストール)(MSYS2,configure,make を利用)(Windows 上)
IT++ は, 数学(数値計算),信号処理、通信処理に関する C++ のライブラリ(別途,R, MATLAB, Python, R 版もあります).
IT++ 4.0.7 より高いバージョンはうまくインストールできなかった.
【目次】
前準備
MSYS2 の C/C++,make のインストール(Windows 上)
MSYS2 は,ターミナル mintty とシェル bash と各種UNIX風コマンドの詰め合わせ.
Windows でのMSYS2 の MINGW64 環境のインストールと,LLVM(Clang, Flang, LLD, LLDB)のインストールと,GNU ツールチェーン類 (gcc, g++, gfortran, gdb, make, ninja, ccache, svn 等) のインストール(MSYS2 を利用 ): 別ページ »で説明
IT++ のインストール(MSYS2 を使用)
- MSYS2 MINGW64 を実行する
スタートメニューで,「MSYS2」の下の「MSYS2 MINGW64」を選ぶ.
- make の確認
MSYS2 の make が表示されることを確認する
where make
- IT++ のソースコードをダウンロード
cd $HOMEPATH rm -f itpp-4.0.7.tar.gz curl -L -O https://sourceforge.net/projects/itpp/files/itpp/4.0.7/itpp-4.0.7.tar.gz tar -xzof itpp-4.0.7.tar.gz
- configure の実行
「--target=x86_64-w64-mingw32」と指定しているように、itpp が,あとで,Microsoft の C/C++ コンパイラで使用できるように設定している
「--prefix="C:/itpp」で「/」を使っているのは間違いではない(\を使うとエラーが出やすいため)
cd $HOMEPATH cd itpp-4.0.7 ./configure --prefix="/c/itpp" --without-blas --without-lapack --without-fft
- configure の実行結果の確認
エラーメッセージが出ていないこと
- Windows で IT++ を ソースコードからビルドし、インストールする
make -j4 make install
- 実行結果の確認
* エラーメッセージが出ていないことを確認.
- テストプログラムの起動
次の操作を行い, 付属のテストプログラムを起動してみる.テストに失敗するとエラーメッセージが出る.詳細は,ファイル名 log に起動される.
make check
- 実行結果の確認
* エラーメッセージが出ていないことを確認.
- Windows の システム環境変数 LIB に次を追加する.
C:\itpp\lib
Windows で,コマンドプロンプトを管理者権限で起動する(例:Windowsキーを押し,「cmd」と入力し,「管理者として実行」を選択)
次のコマンドを実行
powershell -command "$oldpath = [System.Environment]::GetEnvironmentVariable(\"LIB\", \"Machine\"); $oldpath += \";C:\itpp\lib\"; [System.Environment]::SetEnvironmentVariable(\"LIB\", $oldpath, \"Machine\")"
- Windows の システム環境変数 Pathに,C:\itpp\bin を追加することにより,パスを通す.
Windows で,コマンドプロンプトを管理者権限で起動する(例:Windowsキーを押し,「cmd」と入力し,「管理者として実行」を選択)
次のコマンドを実行
powershell -command "$oldpath = [System.Environment]::GetEnvironmentVariable(\"Path\", \"Machine\"); $oldpath += \";C:\itpp\bin\"; [System.Environment]::SetEnvironmentVariable(\"Path\", $oldpath, \"Machine\")"