OpenCV 4.6.0 のインストール,動作確認(Windows 上)

【サイト内の OpenCV 関連ページ】

【OpenCV の公式情報】

OpenCV 4.6.0 Windows版のダウンロードとインストール

  1. GitHub の OpenCV の Webページを開く

    https://github.com/opencv/opencv/releases

  2. バージョンを選ぶ

    下図では,OpenCV 4.6.0 を選んで, 「Assets」を展開している.

    他のバージョンを選んだ場合でも,これ以降のインストール手順はほぼ同じになる

  3. Windows 版が欲しいので「opencv- ... -vc14_vc15.exe」というような名前のファイルを選ぶ.
  4. ダウンロードが始まる
  5. ダウンロードした .exe ファイルを実行する
  6. 展開(解凍)先は自動設定される.既定(デフォルト)のままでよい.展開(解凍)先は覚えておく.「Extract」をクリック
  7. 展開(解凍)が終わると,展開(解凍)先に,「opencv」というディレクトリができ,その中にファイルができるので確認する
  8. 展開してできたディレクトリを, 分かりやすいディレクトリの下に丸ごとコピーする.

    ここでは,「c:\opencv」にファイルを置くことにしている. この「c:\opencv」 は何に変えてもよいが,分かりやすくて,日本語を含まないものがよい

  9. Windowsシステム環境変数 Pathに,c:\opencv\build\bin, c:\opencv\build\x64\vc15\bin追加することにより,パスを通す

    Windows で,コマンドプロンプト管理者として実行

    コマンドプロンプトを管理者として実行: 別ページ »で説明

    次のコマンドを実行.

    c:\opencv」は,実際にコピーしたディレクトリに合わせること.

    powershell -command "$oldpath = [System.Environment]::GetEnvironmentVariable(\"Path\", \"Machine\"); $oldpath += \";c:\opencv\build\bin\"; [System.Environment]::SetEnvironmentVariable(\"Path\", $oldpath, \"Machine\")"
    powershell -command "$oldpath = [System.Environment]::GetEnvironmentVariable(\"Path\", \"Machine\"); $oldpath += \";c:\opencv\build\x64\vc15\bin\"; [System.Environment]::SetEnvironmentVariable(\"Path\", $oldpath, \"Machine\")"
    
  10. Windowsシステム環境変数 OPENCV_DIR に,c:\opencv\build を設定

    Windows で,コマンドプロンプト管理者として実行

    コマンドプロンプトを管理者として実行: 別ページ »で説明

    次のコマンドを実行

    powershell -command "[System.Environment]::SetEnvironmentVariable(\"OPENCV_DIR\", \"c:\opencv\build\", \"Machine\")"
    
  11. opencv_version にパスが通っていることを確認する

    そのために,新しく Windowsコマンドプロンプトを開き,次のコマンドを実行する.

    エラーメッセージが出なければOK.

    where opencv_version
    opencv_version
    

OpenCV を用いた画像表示の例

Build Tools for Visual Studio 2022 (ビルドツール for Visual Studio 2022)または Visual Studio 2022 のインストール(Windows 上)

インストールの判断Build Tools for Visual Studio は,開発ツールセットである. Visual Studio は統合開発環境であり,いくつかの種類があり,Build Tools for Visual Studioの機能を含むか連携して使用するものである.インストールは以下の基準で判断してください:

不明な点がある場合は,Visual Studio 全体をインストール を行う方が良い.

Build Tools for Visual Studio 2022 のインストール(Windows 上)

  1. Windows で,コマンドプロンプト管理者として実行

    コマンドプロンプトを管理者として実行: 別ページ »で説明

    次のコマンドを実行

    次のコマンドは,Build Tools for Visual Studio 2022と VC2015 再配布可能パッケージをインストールするものである.

    winget install --scope machine Microsoft.VisualStudio.2022.BuildTools 
    winget install --scope machine Microsoft.VCRedist.2015+.x64
    
  2. Build Tools for Visual Studio 2022 での C++ によるデスクトップ開発,CLI,ATL,MFC のインストール(Windows 上)
    1. Visual Studio Installer の起動

      起動方法: スタートメニューの「Visual Studio Installer」を選ぶ.

    2. Visual Studio Build Tools 2022 で「変更」を選ぶ.
    3. C++ によるデスクトップ開発」をクリック.そして,画面右側の「インストール」の詳細で「v143 ビルドツール用 C++/CLI サポート(最新)」,「ATL」,「MFC」をチェックする.その後,「変更」をクリック.

Visual Studio のインストール(Windows 上)

  1. Windows で,コマンドプロンプト管理者として実行

    コマンドプロンプトを管理者として実行: 別ページ »で説明

    次のコマンドを実行

    次のコマンドは,Visual Studio Community 2022と VC2015 再配布可能パッケージをインストールするものである.

    winget install --scope machine Microsoft.VisualStudio.2022.Community
    winget install --scope machine Microsoft.VCRedist.2015+.x64
    
  2. Visual Studio での C++ によるデスクトップ開発,CLI のインストール(Windows 上)
    1. Visual Studio Installer の起動

      起動方法: スタートメニューの「Visual Studio Installer」を選ぶ.

    2. Visual Studio Community 2022 で「変更」を選ぶ.
    3. C++ によるデスクトップ開発」をチェック.そして,画面右側の「インストール」の詳細で「v143 ビルドツール用 C++/CLI サポート(最新)」をチェックする.その後,「インストール」をクリック.

OpenCV で画像表示を行う C++ プログラム

ファイル名 a.cpp で保存.

#include <opencv2/opencv.hpp>

int main(int argc, char* argv[])
{
    cv::Mat bgr = cv::imread("c:/opencv/sources/samples/data/fruits.jpg");
    cv::imshow("", bgr);
    cv::waitKey(0);
    cv::destroyAllWindows();
    return 0;
}

Windows では,Visual Studio の x64 Native Tools コマンドプロンプトを使う.(Windows のスタートメニューで起動できる).次のように実行して,C++ のプログラムファイル a.cpp を作り,実行する.

cd C:\opencv\sources\samples\data
notepad a.cpp
cl /I"c:\opencv\build\include" a.cpp /link /LIBPATH:"c:\opencv\build\x64\vc15\lib" opencv_world460.lib
.\a.exe

画像表示が行われる.画面をクリックし,なにかのキーを押して閉じる.

OpenCV で画像表示を行う Python プログラム

注意: Python で OpenCV を使うときは,pip でのインストールが良い. それは別ページ »で説明簡単に行うことができる.

ここでは,「最新の OpenCV を試したい」などのときに役立つと考えて, システムの環境変数 PYTHONPATH の設定により,OpenCV を使う方法を説明する. pip の管理外のファイルにパスを通すことになるので,あとで混乱が生じる可能性がある. 試用が終わったら,システムの環境変数 PYTHONPATH の設定を元に戻すことも検討すること.

  1. Windows で,コマンドプロンプト管理者として実行

    コマンドプロンプトを管理者として実行: 別ページ »で説明

  2. numpy のインストール
    python -m pip install -U numpy
    
  3. OpenCV の Python 用のファイルがあるディレクトリを確認したい.

    カレントディレクトリを移動する操作

    cd c:\opencv\build\python
    
  4. ファイルを確認

    cv2」というディレクトリ(フォルダ)があれば OK.

    dir /w
    
  5. システムの環境変数 PYTHONPATH に「c:\opencv\build\python」を追加する

    OpenCV の Python 用のファイルがあるディレクトリを設定する.

    Windows で,コマンドプロンプト管理者として実行

    コマンドプロンプトを管理者として実行: 別ページ »で説明

    次のコマンドを実行.

    powershell -command "$oldpythonpath = [System.Environment]::GetEnvironmentVariable(\"PYTHONPATH\", \"Machine\"); $oldpythonpath += \";c:\opencv\build\python\"; [System.Environment]::SetEnvironmentVariable(\"PYTHONPATH\", $oldpythonpath, \"Machine\")"
    
  6. OpenCV のサンプルデータ の中の fruits.jpg を使う
    c:\opencv\sources\samples\data にある
  • Python プログラムの実行

    Python プログラムの実行

    Python 開発環境(Jupyter Qt Console, Jupyter ノートブック (Jupyter Notebook), Jupyter Lab, Nteract, Spyder, PyCharm, PyScripterなど)も便利である.

    Python のまとめ: 別ページ »にまとめ

    python
    
    import cv2
    bgr = cv2.imread('c:/opencv/sources/samples/data/fruits.jpg')
    cv2.imshow("", bgr)
    cv2.waitKey(0)
    cv2.destroyAllWindows()
    

    画像が表示されるので確認. このあと,ウインドウの右上の「x」をクリックしない.画面の中をクリックしてから,何かのキーを押して閉じる