Visual Studio Code のダウンロード,インストール,日本語化と,Python プログラムの実行(Windows 上)

概要】 この記事では、高機能なコードエディタである Visual Studio Code (VS Code) を Windows 環境にインストールし、日本語化、そして Python および C言語 の開発が行えるように基本的な設定を行う手順を解説します。プログラミングを学ぶ大学生や、開発環境を構築したい技術者の方を対象としています。

目次

  1. 1. Visual Studio Code のダウンロードとインストール
  2. 2. Visual Studio Code の日本語化
  3. 3. Python 開発環境のセットアップ
  4. 4. C 言語プログラムの編集と C/C++ 拡張機能
  5. 5. その他の便利な拡張機能
  6. まとめ

Visual Studio Code

高機能で拡張性の高いテキストエディタです。

主な機能: コード補完、デバッグ機能の統合、Git連携。

Visual Studio Code は、テキストエディタとしての機能を備え、豊富な拡張機能をもち、ソースコードの編集やデバッグを効率的に行うことができる開発環境です。多様なプログラミング言語に対応しており、ソースコードのシンタックスハイライトやコード補完、Gitの統合など、ソースコードの編集やデバッグに便利な機能を幅広く提供しています。

winget を用いたインストールコマンド: `winget install --scope machine Microsoft.VisualStudioCode`

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関連項目Visual Studio Code のインストール(Windows 上), Visual Studio Code の設定

● 実演ビデオ(YouTube)「Visual Studio Code のインストール(Windows 上)」

動画リンク: https://www.youtube.com/watch?v=2SVnOoJg4JY

● 実演ビデオ(YouTube)「Visual Studio Code で Python を使う」

動画リンク: https://www.youtube.com/watch?v=B2QB8gvk11g

謝辞

Visual Studio Code の作者に感謝します.

1. Visual Studio Code のダウンロードとインストール

まず、Visual Studio Code 本体を公式サイトからダウンロードし、インストールします。

  1. 公式サイトへアクセス: ウェブブラウザで以下のURLを開きます。

    https://visualstudio.microsoft.com/ja/

  2. ダウンロード:Visual Studio Code のダウンロード」ボタンをクリックし、「Windows」を選択します。
  3. インストーラー実行: ダウンロードされた `.exe` ファイルを実行します。
  4. 使用許諾契約: 内容を確認し、同意できる場合は「同意する」を選択して「次へ」をクリックします。
  5. インストール先: 通常は変更の必要がないため、既定(デフォルト)のままで「次へ」をクリックします。
  6. プログラムグループ: そのまま「次へ」をクリックします。
  7. 追加タスク: 必要に応じて、「PATHへの追加」や「エクスプローラーのコンテキストメニューに追加」などのオプションを確認・選択し、「次へ」をクリックします(通常はデフォルトでも問題ありません)。
  8. インストール開始: 「インストール」をクリックすると、インストールが開始されます。
  9. 完了: インストール完了画面が表示されたら、「完了」をクリックします。
  10. 起動確認: インストールが正常に完了したか確認するため、一度 Visual Studio Code を起動してみましょう。

2. Visual Studio Code の日本語化

デフォルトでは英語表示のため、必要に応じて日本語化を行います。これには「Japanese Language Pack」拡張機能を使用します。

  1. VS Code 起動: Visual Studio Code を起動します。
  2. 拡張機能ビューを開く: 左側のアクティビティバーから 「拡張機能」 (Extensions) アイコン(四角いブロックのアイコン)をクリックするか、「表示 (View)」 > 「拡張機能 (Extensions)」 を選択します。
  3. 検索: 検索ボックスに 「japanese」 と入力します。
  4. インストール: 「Japanese Language Pack for Visual Studio Code」 が表示されたら、 「Install」 ボタンをクリックします。
  5. 言語設定変更: インストール後、右下に表示される「Change Language and Restart」をクリックするか、以下の手順で言語を変更します。
    • `Ctrl+Shift+P` を押してコマンドパレットを開きます。
    • `Configure Display Language` と入力し、表示されたコマンドを実行します。
  6. 「日本語」を選ぶ: 表示された言語リストから「ja」 (日本語) を選択します。
  7. 再起動: Visual Studio Code の再起動を促す表示が出るので、「Restart」をクリックします。再起動後、インターフェースが日本語表示になります。

3. Python 開発環境のセットアップ

3.1. Python のインストール (Windows)

注記:既にPython (バージョン 3.10 以降推奨、この記事では 3.12 を例とします) がインストールされている場合は、この手順は不要です。

ここでは Windows 標準のパッケージ管理ツール `winget` を使用して Python をインストールします。

  1. コマンドプロンプト起動: Windows キーを押し `cmd` と入力し、「管理者として実行」を選択してコマンドプロンプト管理者権限で起動します。
  2. winget 確認: `winget` が利用可能か確認します。バージョン情報が表示されれば OK です。
    winget --version
    
  3. Python インストール: 以下のコマンドを実行して、Python 本体とランチャーをインストールします (`--scope machine` はシステム全体へのインストールを指定します)。
    winget install --scope machine Python.Launcher
    winget install --scope machine Python.Python.3.12
    
  4. 確認 (任意): インストール後、新しいコマンドプロンプトを開き `python --version` を実行して、バージョンが表示されるか確認できます。

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3.2. VS Code Python 拡張機能のインストール

VS Code で Python を快適に開発するために、Microsoft 提供の公式 Python 拡張機能をインストールします。これにより、コード補完 (IntelliSense)、デバッグ、リンティングなどの機能が利用可能になります。

  1. 拡張機能ビューを開く: VS Code の左側のアクティビティバーから 「拡張機能」 アイコンをクリックします。
  2. 検索: 検索ボックスに `Python` と入力します。
  3. インストール: Microsoft によって発行されている 「Python」 拡張機能 (通常、一番上に表示されます) を選択し、 「インストール」 ボタンをクリックします。

3.3. Python プログラムの編集と実行

Python 拡張機能をインストールしたら、実際に Python ファイルを作成し、実行してみましょう。

  1. 新規ファイル作成: 「ファイル (File)」 > 「新規ファイル (New File)」 を選択します。
  2. 言語モード選択・保存: 「ファイル (File)」 > 「名前を付けて保存 (Save As...)」 を選択し、ファイル名に `.py` の拡張子 (例: `hello.py`) を付けて保存します。
  3. ディレクトリ指定: 保存するディレクトリ(フォルダ)を指定します。すでに同一名のファイルが存在する場合は確認が表示されます。
  4. 拡張機能推奨 (補足): `.py` ファイルを初めて開くと、リンター (Pylint など) やフォーマッター (Black など) の追加の拡張機能のインストールを推奨される場合があります。これらはコードの品質向上に役立つため、必要に応じてインストールしてください。
  5. エディタ確認: 新しいエディタ画面(中身は空)が開くことを確認します。
  6. コード入力: エディタ画面に、簡単な Python プログラムを入力します。
    print("Hello, World!")
    
  7. 実行: エディタ右上の 「実行 (Run)」 ボタン (緑色の三角アイコン `▷`) をクリックします。これにより、現在 VS Code で選択されている Python インタープリターを使ってスクリプトが実行されます。
  8. 結果確認: 画面下部の 「ターミナル」 パネルに `Hello, World!` と表示されることを確認します。
  9. インタープリターの切り替え: 複数の Python 環境がシステムに存在する場合、VS Code ウィンドウ右下のステータスバーに表示されている Python のバージョン (例: `Python 3.12.1 64-bit`) をクリックすることで、使用するインタープリターを切り替えることができます。

3.4. Python デバッガの使用

VS Code の Python 拡張機能には、強力なデバッグ機能が含まれています。ここでは基本的な使い方を紹介します。(Python拡張機能がインストールされていることが前提です)

4. C 言語プログラムの編集と C/C++ 拡張機能

VS Code は C 言語のプログラム編集にも適しています。ここでは基本的なファイル作成と、開発を助ける C/C++ 拡張機能について説明します。

  1. VS Code 起動: Visual Studio Code を起動します。
  2. 新規ファイル作成: 「ファイル (File)」 > 「新規ファイル (New File)」 を選択します。
  3. 言語モード選択・保存: 「ファイル (File)」 > 「名前を付けて保存 (Save As...)」 を選択し、ファイル名に `.c` の拡張子 (例: `main.c`) を付けて保存します。
  4. エディタ確認: 新しいエディタ画面(中身は空)が開くことを確認します。
  5. C/C++ 拡張機能のインストール:

    `.c` ファイルを初めて開くと、「C/C++ Extension Pack」 のインストールを推奨されることがあります。これは Microsoft 提供の拡張機能で、C/C++ のコード補完 (IntelliSense)、デバッグ、コードナビゲーションなどを大幅に強化します。インストールすることを強く推奨します。

    推奨されなかった場合や後でインストールする場合は、拡張機能ビューで `C/C++` と検索し、Microsoft 提供のものをインストールしてください。

  6. ディレクトリ指定: 保存するディレクトリ(フォルダ)を指定します。すでに同一名のファイルが存在する場合は確認が表示されます。
  7. コード入力: エディタ画面に、簡単な C プログラムを入力します。
    #include 
    #include  // size_t を使うために追加
    
    int main() {
        printf("Hello, World!\n");
        // size_t のサイズを表示 (書式指定子は %zu が推奨されるが、%ld も多く使われる)
        printf("sizeof(size_t) = %zu\n", sizeof(size_t));
        return 0;
    }
    
  8. コンパイルと実行に関する注意点:

    重要: VS Code は C 言語のコードエディタおよびデバッガのインターフェースですが、C プログラムのコンパイル(実行可能ファイルの生成)と実行には、別途 C コンパイラ (例: GCC, Clang) がシステムにインストールされている必要があります。

    コンパイラがインストールされていれば、VS Code のターミナルから `gcc main.c -o main` のようなコマンドでコンパイルし、`./main` で実行できます。

    より高度なビルドやデバッグ設定については、VS Code の `tasks.json` や `launch.json` ファイルの設定が必要になります(この記事の範囲外)。

5. その他の便利な拡張機能

VS Code は豊富な拡張機能でカスタマイズ可能です。拡張機能ビュー (`Ctrl+Shift+X`) や以下のマーケットプレイスで探すことができます。

Visual Studio Marketplace: https://marketplace.visualstudio.com/

まとめ

この記事では、Visual Studio Code のインストールから日本語化、そして Python と C 言語の基本的な開発環境を整える手順を解説しました。VS Code は非常に多機能であり、豊富な拡張機能や設定により、さらに開発効率を高めることが可能です。ぜひ、さまざまな機能を試してみてください。