Windows ローカル AI エディタ活用ガイド(Windsurf・VS Code・JupyterLab)

【概要】本ガイドでは、Windows 環境で AI プログラミングを行うための AI エディタを導入し、使い方を学ぶ。AI エディタには、AI が自律的にファイル編集を行うエージェント型の Windsurf と、Cline 拡張を導入した Visual Studio Code、対話的開発環境の JupyterLab を扱う。Cline は登録不要・無料で安全に使えるローカル AI(Ollama)に接続して動作させる。AI によるコード生成支援を活用した開発が可能になる。各ソフトウェアのインストールとパスの設定は、コマンドラインから一括で実行できる。

【本ガイドの前提と方針】

【目次】

  1. 重要概念
  2. 目標と全体像
  3. AI エディタの機能と注意事項
  4. ここで紹介する 3 つの AI エディタ
  5. 開発環境とビルドツールのインストール
  6. Ollama・モデル・Open WebUI のインストール
  7. インストール後の動作確認
  8. AI エディタのインストール
  9. 導入後の設定と使い始め
  10. 次のステップ

【外部リソース】

重要概念

目標と全体像

目標

本ガイドの目標は、自身のパソコンで AI エディタを使った AI プログラミングの実行と実験が可能な環境を構築し、AI エディタを使いこなすことである。本ガイドを完了すると、AI プログラムを動作させ、AI 支援を受けながらソースコードを確認・修正できる環境が整う。

Python の役割

Python は AI プログラミングで広く利用されているプログラミング言語である。機械学習やディープラーニングのライブラリが豊富であり、初学者にも扱いやすいという特徴がある。

AI プログラミングにおける開発環境の全体像

本ガイドでは以下のソフトウェアをインストールする。

開発環境とビルドツール

ソフトウェア説明用途
Python 3.12汎用プログラミング言語。3.12 では型ヒント(変数や引数の型を明示する記法)の強化、インタープリタの最適化、サブインタープリタ(独立した Python 実行環境)による並列処理の基盤を導入。AI 開発、データ解析、Web 開発
VS Build ToolsMSVC(Microsoft Visual C++ コンパイラ)、リンカ、Windows SDK を含む。C/C++ のビルドや Python 拡張ライブラリのコンパイルに使用する。C/C++ ビルド
Git分散型バージョン管理システム(ソースコードの変更履歴を管理するツール)。変更履歴を DAG(有向非巡回グラフ:履歴の分岐と統合を表現するデータ構造)として管理し、共同開発を支援する。ソースコード管理
CMakeクロスプラットフォームのビルド自動化ツール。定義ファイルから OS やコンパイラに応じたビルド構成を生成する。ビルド構成の自動生成
NVIDIA CUDANVIDIA GPU 用の並列計算基盤。GPU を GPGPU(汎用 GPU 計算:グラフィックス処理以外の計算に GPU を利用する技術)として活用し、行列演算等を高速に処理する。GPU 非搭載 PC ではインストール不要。GPU 並列計算
PyTorchMeta が開発した機械学習フレームワーク。動的計算グラフ(実行時にグラフを構築する方式)による柔軟な記述ができる(pip でインストール)。機械学習モデル開発
Ollamaローカル AI モデルの実行基盤。PC 上でモデルを動かし、ローカル API として提供する。登録・API キー不要で安全に利用できる。ローカル AI 実行
WindsurfAI 機能を統合したエージェント型 IDE(AI が主体的にタスクを遂行する開発環境)。コード生成や修正を AI が自律的に実行する。AI 駆動開発
Visual Studio CodeLSP(Language Server Protocol:言語サーバ規格、エディタと言語解析機能を分離する仕組み)対応のコードエディタ。拡張機能により各種言語の開発環境として使用できる。コード編集
ClineVS Code 拡張機能。AI によるファイル操作、ターミナル実行、複数ファイルの編集ができる。本ガイドでは Ollama によるローカル AI に接続する。AI 駆動開発
JupyterLab対話的プログラミング環境。コードと実行結果を一つのノートブックに記録しながら分析できる(pip でインストール)。対話的データ分析

実行前の確認事項

AI エディタの機能と注意事項

AI エディタは次の機能を備えており、Python やその他のプログラミング言語の開発に使用されている。

AI エディタの機能:

注意事項:

AI エディタは開発を支援するツールであり、コード生成や修正提案が正確でない場合がある。生成されたコードや提案内容は理解し検証してから使用し、最終的な判断は開発者自身が行うものである。授業課題や研究での利用可否については、担当教員・指導教員の指示に従うこと。

ここで紹介する 3 つの AI エディタ

本ガイドでは、以下の 3 つの AI エディタを扱う。いずれも基本機能を無料で利用でき、Python 開発に適している。Cline は Ollama によるローカル AI に接続するため、登録不要・無料で、コードを外部に送信せずに利用できる。なお、他に JetBrains 製品や Vim 系エディタ等の選択肢も存在する。

1. Windsurf

AI 統合 IDE(統合開発環境:プログラムの編集、実行、デバッグを一つのソフトウェアで行える環境)。開発者の指示に基づき AI がコードを編集する機能(Cascade)を搭載する。AI が自律的に複数ファイルを編集するエージェント型の利用に向く。

2. Visual Studio Code + Cline

マイクロソフト製エディタに、Cline 拡張機能で AI 支援機能を追加した構成。Cline はエージェント型で、AI がファイル操作・ターミナル実行・複数ファイルの編集を行う。本ガイドでは Cline を Ollama によるローカル AI に接続し、登録不要・無料で安全に利用する。

3. JupyterLab

Web ブラウザ上で動作する対話的開発環境。「セル」と呼ばれるブロック単位でコードを書き、実行するとその結果(数値、表、グラフ等)がすぐ下に表示される。データ分析、アルゴリズムの検証、学習過程や結果の可視化に向く。

Python 3.12 のインストール

本章では、Python のインストール を行い、Python のプログラムを実行する環境を整える。扱う環境は、Windows 搭載パソコンである。金子研究室では、Python 3.12.10 を推奨する。

[Windows での Python 3.12 のインストール手順を見るには、ここをクリック]

Windows での Python 3.12 のインストール

以下のいずれかの方法で Python 3.12 をインストールする.Python がインストール済みの場合,この手順は不要である.

方法 1:winget によるインストール

インストールコマンドの実行方法

管理者権限コマンドプロンプトを起動する(手順:Windows キーまたはスタートメニュー → cmd と入力 → 右クリック → 「管理者として実行」)。そして,コマンド全体をコマンドプロンプトにコピー&ペーストする。

--scope machine を指定することで,システム全体(全ユーザー向け)にインストールされる.このオプションの実行には管理者権限が必要である.インストール完了後,コマンドプロンプトを再起動すると PATH が自動的に設定される.

REM Python 3.12 をシステム領域にインストール
winget install --id Python.Python.3.12 -e --scope machine --silent --accept-source-agreements --accept-package-agreements --override "/quiet InstallAllUsers=1 PrependPath=1 Include_test=0 Include_pip=1 Include_launcher=1 InstallLauncherAllUsers=1 TargetDir=\"C:\Program Files\Python312\""

REM Python と Scripts を PATH 先頭に追加
powershell -NoProfile -Command "$p='C:\Program Files\Python312'; $s=\"$p\Scripts\"; $c=[Environment]::GetEnvironmentVariable('Path','Machine'); if((Test-Path $p) -and (';'+$c+';' -notlike \"*;$p;*\") -and (';'+$c+';' -notlike \"*;$s;*\")){[Environment]::SetEnvironmentVariable('Path',\"$p;$s;$c\",'Machine')}"

方法 2:インストーラーによるインストール

  1. Python 公式サイト(https://www.python.org/downloads/)にアクセスし,「Download Python 3.x.x」ボタンから Windows 用インストーラーをダウンロードする.
  2. ダウンロードしたインストーラーを実行する.
  3. 初期画面の下部に表示される「Add python.exe to PATH」に必ずチェックを入れてから「Customize installation」を選択する.このチェックを入れ忘れると,コマンドプロンプトから python コマンドを実行できない.
  4. 「Install Python 3.xx for all users」にチェックを入れ,「Install」をクリックする.

インストールの確認

コマンドプロンプトで以下を実行する.

python --version

バージョン番号(例:Python 3.12.x)が表示されればインストール成功である.「'python' は、内部コマンドまたは外部コマンドとして認識されていません。」と表示される場合は,インストールが正常に完了していない.

以降の章では、必要に応じて題材に応じた必要なソフトウェアを追加する。

Build Tools・CUDA Toolkit・PyTorch のインストール

本章では、C++ ビルドツール、NVIDIA CUDA Toolkit、PyTorch のインストールを行い、GPU を活用した機械学習プログラムを実行する環境を整える。扱う環境は、Windows 搭載パソコンである。

[Build Tools・CUDA Toolkit・PyTorch のインストール手順を見るには、ここをクリック]

Windows での Build Tools for Visual Studio 2026 のインストール

Build Tools for Visual Studio 2026 は、C++ ソースコードを Windows 用バイナリにコンパイルするための開発ツール群である。unsloth 等の一部 Python パッケージは、インストール時に C++ コードのビルドを必要とするため、これらのツールが必須となる。

以下のコマンドは、Build Tools が未インストールの場合は winget で新規インストールし、インストール済みの場合は setup.exe modify でコンポーネントを追加する(バージョンは変更しない)。

インストールコマンドの実行方法

管理者権限コマンドプロンプトを起動する(手順:Windows キーまたはスタートメニュー → cmd と入力 → 右クリック → 「管理者として実行」)。そして、コマンド全体をコマンドプロンプトにコピー&ペーストする。

REM VC++ ランタイム
winget install --scope machine --id Microsoft.VCRedist.2015+.x64 -e --silent --disable-interactivity --force --accept-source-agreements --accept-package-agreements --override "/quiet /norestart"

REM ============================================================
REM Visual Studio Build Tools + Desktop development with C++
REM (VCTools、MSBuildTools、CMake連携、Clang、Windows 11 SDK)
REM ============================================================
REM 進行中のインストーラーを停止(ロック競合回避)
taskkill /F /IM vs_setup.exe /T >nul 2>&1
taskkill /F /IM vs_installer.exe /T >nul 2>&1
taskkill /F /IM vs_installerservice.exe /T >nul 2>&1

REM 未インストール時: winget で新規インストール
REM インストール済み時: setup.exe modify でコンポーネント追加(バージョンは変更しない)
winget list --id Microsoft.VisualStudio.BuildTools 2>nul | findstr /i "BuildTools" >nul 2>&1
if %ERRORLEVEL% EQU 0 (
    for /f "usebackq delims=" %P in (`"C:\Program Files (x86)\Microsoft Visual Studio\Installer\vswhere.exe" -products Microsoft.VisualStudio.Product.BuildTools -property installationPath`) do start /wait "" "C:\Program Files (x86)\Microsoft Visual Studio\Installer\setup.exe" modify --installPath "%P" --add Microsoft.VisualStudio.Workload.VCTools --add Microsoft.VisualStudio.Workload.MSBuildTools --add Microsoft.VisualStudio.Component.VC.CMake.Project --add Microsoft.VisualStudio.Component.VC.Llvm.Clang --add Microsoft.VisualStudio.Component.VC.Llvm.ClangToolset --add Microsoft.VisualStudio.Component.Windows11SDK.26100 --includeRecommended --quiet --norestart --nocache
) else (
    winget install --scope machine --id Microsoft.VisualStudio.BuildTools -e --silent --disable-interactivity --force --accept-source-agreements --accept-package-agreements --override "--quiet --wait --norestart --nocache --add Microsoft.VisualStudio.Workload.VCTools --includeRecommended --add Microsoft.VisualStudio.Workload.MSBuildTools --add Microsoft.VisualStudio.Component.VC.CMake.Project --add Microsoft.VisualStudio.Component.VC.Llvm.Clang --add Microsoft.VisualStudio.Component.VC.Llvm.ClangToolset --add Microsoft.VisualStudio.Component.Windows11SDK.26100"
)

REM 破損時の修復(任意、動作がおかしくなった場合)
REM "C:\Program Files (x86)\Microsoft Visual Studio\Installer\setup.exe" repair --installPath "C:\Program Files (x86)\Microsoft Visual Studio\18\BuildTools" --quiet --norestart

REM 導入確認(インストールパスが表示されれば正常)
"C:\Program Files (x86)\Microsoft Visual Studio\Installer\vswhere.exe" -products * -requires Microsoft.VisualStudio.Workload.VCTools -property installationPath

上記のコマンドでは、Build Tools 本体と Visual C++ 再頒布可能パッケージをインストールし、続いて以下のコンポーネントを追加している。

追加のコンポーネントが必要になった場合は Visual Studio Installer で個別にインストールできる。

Windows での NVIDIA CUDA Toolkit のインストール

NVIDIA CUDA Toolkit は、NVIDIA GPU 上で計算を行うためのコンパイラ・ライブラリ群である。PyTorch や vLLM 等が GPU を利用するために必要となる。GPU を使用しない場合、この手順は不要である。

前提条件:NVIDIA GPU、NVIDIA ドライバ、Build Tools for Visual Studio もしくは Visual Studio が必要である。

インストール中の注意:他のウインドウは閉じておくこと。

インストールコマンドの実行方法

管理者権限コマンドプロンプトを起動する(手順:Windows キーまたはスタートメニュー → cmd と入力 → 右クリック → 「管理者として実行」)。そして、コマンド全体をコマンドプロンプトにコピー&ペーストする。

REM NVIDIA CUDA Toolkit 12.8 をシステム領域にインストール
winget install --scope machine --id Nvidia.CUDA --version 12.8 -e --silent --disable-interactivity --force --uninstall-previous --accept-source-agreements --accept-package-agreements --override "-s -n"

REM 環境変数TEMP, TMPの設定(一時ファイルの保存先を短いパスに変更)
mkdir C:\TEMP
setx TEMP "C:\TEMP" /M
setx TMP "C:\TEMP" /M

環境変数 TEMP および TMP を C:\TEMP に変更しているのは、後続のインストール処理で長いパス名や空白を含むパス名がエラーの原因となる場合があるためである。

Windows での PyTorch のインストール

https://pytorch.org のインストールガイドに従い、自環境の CUDA バージョンに対応したコマンドを取得して実行する。CUDA バージョンは以下で確認できる。

nvcc --version

Python 3.12、CUDA 12.6 以上の場合は、管理者権限コマンドプロンプトを起動し、以下を実行する。cu128 は CUDA 12.8 用のタグである。CUDA バージョンが異なる場合は、上記公式サイトで該当するタグを確認し、URL 末尾の cu128 を置き換えること。GPU 非搭載 PC では、--index-url 以降を付けずに pip install --no-user -U numpy torch torchvision torchaudio を実行して CPU 版を導入する。

pip install --no-user -U numpy torch torchvision torchaudio --index-url https://download.pytorch.org/whl/cu128

以降の章では、必要に応じて題材に応じた必要なソフトウェアを追加する。

Ollama・モデル・Open WebUI のインストール

Ollama、3 つのモデル(LFM2.5-1.2B-Instruct、gemma4:e2b-it-qat、gemma4:12b-it-qat)、埋め込みモデル bge-m3、および Open WebUI を導入する。あわせて、本手順で使う設定(コンテキスト長 262144、KV キャッシュ q8_0、Flash Attention)を一度だけ設定する。Flash Attention は KV キャッシュの量子化に必要な高速化機能である。

ハードウェアの前提

ハードウェア要件の事前確定は難しい。新規に PC を準備する前に、現有の機器で本手順を試行し、性能面の問題の有無を確認したうえで、本格運用のハードウェアを決定する。

インストールコマンドの実行方法

管理者権限コマンドプロンプトを起動する(手順:Windows キーまたはスタートメニュー → cmd と入力 → 右クリック → 「管理者として実行」)。winget の --scope machine オプションでシステム全体にインストールするには、管理者権限が必要である。実行時はコマンド全体をコマンドプロンプトにコピー&ペーストする。

REM ============================================================
REM 管理者権限チェック
net session >nul 2>&1
if errorlevel 1 ( echo [エラー] 管理者権限で実行してください & pause & exit /b 1 )

REM winget パッケージ一覧のローカルキャッシュを更新
winget source update

REM === 1. Ollama 環境変数を Machine スコープで事前設定 ===
REM   インストール前に設定することで、Ollama 起動時から正しい設定が読み込まれる
powershell -NoProfile -Command "[System.Environment]::SetEnvironmentVariable('OLLAMA_FLASH_ATTENTION', '1', 'Machine')"
powershell -NoProfile -Command "[System.Environment]::SetEnvironmentVariable('OLLAMA_KV_CACHE_TYPE', 'q8_0', 'Machine')"
REM   コンテキスト長:Ollama のデフォルトは 4096。
REM   ここでは gemma4:12b-it-qat の上限 262144 に設定する
powershell -NoProfile -Command "[System.Environment]::SetEnvironmentVariable('OLLAMA_CONTEXT_LENGTH', '262144', 'Machine')"
powershell -NoProfile -Command "[System.Environment]::SetEnvironmentVariable('OLLAMA_MODELS', 'C:\Ollama\models', 'Machine')"
set "OLLAMA_FLASH_ATTENTION=1"
set "OLLAMA_KV_CACHE_TYPE=q8_0"
set "OLLAMA_CONTEXT_LENGTH=262144"
set "OLLAMA_MODELS=C:\Ollama\models"

REM === 2. 既存の Ollama プロセスを停止(ファイルロック解除のため) ===
taskkill /IM ollama.exe /F >nul 2>&1
taskkill /IM "ollama app.exe" /F >nul 2>&1

REM === 3. モデルフォルダの作成と権限設定 ===
if not exist "C:\Ollama\models" mkdir "C:\Ollama\models"
icacls "C:\Ollama\models" /grant *S-1-5-32-545:(OI)(CI)(M) /T /C

REM === 4. 既存モデルの移動(ユーザープロファイルに残っている場合) ===
REM   Ollama 停止状態で実行するためファイルロックが起きない
if exist "%USERPROFILE%\.ollama\models" robocopy "%USERPROFILE%\.ollama\models" "C:\Ollama\models" /E /MOVE
if exist "%USERPROFILE%\.ollama\models" rd /s /q "%USERPROFILE%\.ollama\models"

REM === 5. winget パッケージ一覧のローカルキャッシュを更新 ===
winget source update

REM === 6. Ollama のインストール(Inno Setup) ===
winget uninstall --id Ollama.Ollama -e --silent --disable-interactivity --accept-source-agreements
REM   uninstall 後にプロセスが残ることがあるため再度停止
taskkill /IM ollama.exe /F >nul 2>&1
taskkill /IM "ollama app.exe" /F >nul 2>&1
winget install --id Ollama.Ollama -e --silent --disable-interactivity --force --accept-source-agreements --accept-package-agreements --custom "/DIR=C:\Ollama"
winget upgrade --id Ollama.Ollama -e --silent --disable-interactivity --force --accept-source-agreements --accept-package-agreements --custom "/DIR=C:\Ollama"

REM === 7. Ollama のパス設定(システム PATH に未登録の場合のみ追加) ===
powershell -NoProfile -Command "$p='C:\Ollama'; $c=[Environment]::GetEnvironmentVariable('Path','Machine'); if((Test-Path $p) -and (';'+$c+';' -notlike \"*;$p;*\")){[Environment]::SetEnvironmentVariable('Path',\"$c;$p\",'Machine')}"

REM   Ollama のパスを現在のセッションに反映
set "PATH=C:\Ollama;%PATH%"

REM === 8. Ollama サービスの起動(モデルダウンロードの前に必要) ===
where ollama >nul 2>&1
if errorlevel 1 echo Ollama のパスが見つかりません。再起動後に再実行してください。 & exit /b 1
tasklist /fi "imagename eq ollama.exe" | find "ollama.exe"  2>&1
if errorlevel 1 start "" "C:\Ollama\ollama.exe" serve & timeout /t 10 /nobreak

REM === 9. モデルのダウンロード ===
REM   動作確認用(テキスト専用、約 731MB)。
echo LFM2.5-1.2B-Instruct モデルをダウンロード中...
ollama pull LiquidAI/lfm2.5-1.2b-instruct
REM   画像入力対応(軽量、約 4.3GB)
echo gemma4:e2b-it-qat モデルをダウンロード中...
ollama pull gemma4:e2b-it-qat
REM   画像入力対応(上位、約 7.2GB)
echo gemma4:12b-it-qat モデルをダウンロード中...
ollama pull gemma4:12b-it-qat
echo モデルダウンロード完了

REM === 10. 埋め込みモデルのダウンロード(RAG 演習で使用) ===
echo bge-m3 埋め込みモデルをダウンロード中...
ollama pull bge-m3
echo 埋め込みモデルダウンロード完了

REM === 11. Open WebUI のインストール ===
REM   open-webui パッケージにより、依存パッケージ(FastAPI、ChromaDB、
REM   sentence-transformers 等)が一括インストールされる
python -m pip install --no-user --upgrade pip
python -m pip install --no-user --upgrade open-webui
python -m pip uninstall -y open-webui
python -m pip install --user --upgrade open-webui

REM === 12. Git のインストール ===
winget install --scope machine --id Git.Git -e --silent --disable-interactivity --force --accept-source-agreements --accept-package-agreements --override "/VERYSILENT /NORESTART /NOCANCEL /SP- /CLOSEAPPLICATIONS /RESTARTAPPLICATIONS /COMPONENTS=""icons,ext\reg\shellhere,assoc,assoc_sh"" /o:PathOption=Cmd /o:CRLFOption=CRLFCommitAsIs /o:BashTerminalOption=MinTTY /o:DefaultBranchOption=main /o:EditorOption=VIM /o:SSHOption=OpenSSH /o:UseCredentialManager=Enabled /o:PerformanceTweaksFSCache=Enabled /o:EnableSymlinks=Disabled /o:EnableFSMonitor=Disabled"

REM   Git のパスを現在のセッションに反映
set "PATH=C:\Program Files\Git\cmd;%PATH%"

REM === 13. スタートメニュー ショートカット作成 ===
REM   gemma4:e2b-it-qat 起動ショートカット(CUI で質問・応答を行う)
powershell -NoProfile -Command "$s=New-Object -ComObject WScript.Shell; $l=$s.CreateShortcut([Environment]::GetFolderPath('CommonPrograms')+'\Ollama Gemma4 e2b.lnk'); $l.TargetPath='cmd.exe'; $l.Arguments='/k \"start cmd /k ollama serve ^& timeout /t 3 /nobreak ^>nul ^& ollama run gemma4:e2b-it-qat\"'; $l.Save()"

echo インストール完了

インストール後の動作確認

重要:動作確認は、新しくコマンドプロンプトを開いて実行する。インストール前に開いていたコマンドプロンプトでは、環境変数の変更が反映されない。

Python 3.12 の動作確認

新しくコマンドプロンプトを起動し、以下のコマンドを実行して Python のバージョンを確認する。

python --version

「Python 3.12.x」と表示されれば正常にインストールが完了している。

Git の動作確認

以下のコマンドを実行して Git のバージョンを確認する。

git --version

「git version x.x.x」と表示されれば正常にインストールが完了している。

CUDA 12.8 の動作確認

GPU 搭載 PC のみ実施する。以下のコマンドを実行して CUDA のバージョンを確認する。

nvcc --version

「Cuda compilation tools, release 12.8」と表示されれば正常にインストールが完了している。

PyTorch の動作確認

以下のコマンドを実行して PyTorch バージョン、CUDA の動作、GPU 数を確認する。

python -c "import torch; print(torch.__version__)"
python -c "import torch; print(torch.cuda.is_available())"
python -c "import torch; print(torch.cuda.device_count())"

NVIDIA 製 GPU を搭載している場合、torch.cuda.is_available()True を返し、torch.cuda.device_count() は GPU の数(1 以上)を返す。GPU を搭載していないパソコンでは、torch.cuda.is_available()Falsetorch.cuda.device_count()0 を返す。

Ollama の動作確認

以下のコマンドを実行して Ollama のバージョンと、ダウンロード済みモデルの一覧を確認する。

ollama --version
ollama list

バージョン番号が表示され、ollama listgemma4:e2b-it-qatLiquidAI/lfm2.5-1.2b-instruct 等のモデルが表示されれば正常である。次のコマンドで、ローカル AI に実際に質問して応答を確認できる。

ollama run gemma4:e2b-it-qat "こんにちは。あなたは何ができますか。"

コマンドが認識されない場合の確認手順

上記いずれかのコマンドが「内部コマンドまたは外部コマンドとして認識されていません」と表示される場合、以下の順に確認する。

  1. 新しいコマンドプロンプトを開き直す:環境変数の変更は、変更後に新規に起動したプロセスにのみ反映される。
  2. PATH の内容を確認するecho %PATH% を実行し、対象ソフトウェア(Python、Git、CUDA、Ollama 等)のディレクトリが含まれているかを確認する。
  3. 実体の所在を確認するwhere pythonwhere gitwhere ollama 等で実行ファイルが見つかるかを確認する。見つからない場合は当該ソフトウェアのインストール自体が失敗している可能性がある。
  4. システム環境変数とユーザ環境変数を確認する:「設定」→「システム」→「バージョン情報」→「システムの詳細設定」→「環境変数」で、システム環境変数の PATH に対象ディレクトリが含まれていることを確認する。

AI エディタのインストール

Python プログラムの編集・実行には、AI エディタを使用できる。本節では、第 3 節で紹介した 3 つの AI エディタ(Windsurf、Visual Studio Code + Cline、JupyterLab)をインストールする。

JupyterLab のインストール(Windows 上)

管理者権限のコマンドプロンプトで以下を実行して、JupyterLab をインストールする。

REM JupyterLab をインストール
set "PYTHON_PATH=C:\Program Files\Python312"
"%PYTHON_PATH%\Scripts\pip" install -U jupyterlab

AI エディタ Windsurf のインストール(Windows 上)

Windsurf をインストールする。Windsurf がインストール済みの場合、この手順は不要である。

管理者権限のコマンドプロンプトで以下を実行する。

winget install --scope machine --id Codeium.Windsurf -e --silent --disable-interactivity --force --accept-source-agreements --accept-package-agreements --custom "/SP- /SUPPRESSMSGBOXES /NORESTART /CLOSEAPPLICATIONS /DIR=""C:\Program Files\Windsurf"" /MERGETASKS=!runcode,addtopath,associatewithfiles,!desktopicon"
powershell -Command "$env:Path=[System.Environment]::GetEnvironmentVariable('Path','Machine')+';'+[System.Environment]::GetEnvironmentVariable('Path','User'); windsurf --install-extension MS-CEINTL.vscode-language-pack-ja --force; windsurf --install-extension ms-python.python --force; windsurf --install-extension Codeium.windsurfPyright --force"

--scope machine を指定することで、システム全体(全ユーザ向け)にインストールされる。インストール完了後、コマンドプロンプトを再起動すると PATH が反映される。

Visual Studio Code と Cline のインストール(Windows 上)

管理者権限のコマンドプロンプトで以下を実行して、Visual Studio Code をシステム全体にインストールし、関連する拡張機能(Cline を含む)を導入する。

REM Microsoft VS Code をシステム領域にインストール
winget install --scope machine --id Microsoft.VisualStudioCode -e --silent --accept-source-agreements --accept-package-agreements

REM VS Code 拡張機能のインストール(Python 環境、日本語化、Cline)
if exist "C:\Program Files\Microsoft VS Code\bin" cd "C:\Program Files\Microsoft VS Code\bin"
if exist "C:\Program Files\Microsoft VS Code\bin" code --install-extension ms-python.python
if exist "C:\Program Files\Microsoft VS Code\bin" code --install-extension ms-python.vscode-pylance
if exist "C:\Program Files\Microsoft VS Code\bin" code --install-extension MS-CEINTL.vscode-language-pack-ja
if exist "C:\Program Files\Microsoft VS Code\bin" code --install-extension dongli.python-preview
if exist "C:\Program Files\Microsoft VS Code\bin" code --install-extension saoudrizwan.claude-dev

上記のコマンドでは、Visual Studio Code のインストールに加えて、以下の拡張機能を自動的にインストールしている。

導入後の設定と使い始め

7.1 Windsurf の設定と基本操作

Windsurf は、AI 補完機能(Tab)と AI チャット機能(Cascade)を統合したエディタである。AI が複数ファイルを自律的に編集するエージェント的な利用に向く。

初期設定

  1. スタートメニューから Windsurf を起動する
  2. アカウント登録は任意である。登録なしでも AI 補完機能は利用できる
  3. Python 実行環境の確認:Terminal(ターミナル:コマンド入力画面)を開き、python --version を実行する
  1. Python 実行環境の設定確認:Ctrl+Shift+P を押し、「Python: Select Interpreter」を選択する。システムにインストールされた Python 3.12 が選択されていることを確認する(選択されていなければ変更する)

Windsurf の AI コード補完機能(Autocomplete)の使い方

Windsurf の AI コード補完は、AI モデルがカーソル位置の文脈、変数の型、プロジェクト全体の構造を解析し、次に記述すべきコードを推論・提示する機能である。

基本動作:
入力を開始すると、AI が推論したコードが灰色の文字(ゴーストテキスト)としてエディタ上に表示される。

キー操作一覧(ショートカット、VS Code 版):

操作 Windows / Linux 説明
補完を受け入れる Tab 提案されたゴーストテキスト全体(複数行含む)を確定し、挿入する。
補完を拒否する Esc 現在の提案をキャンセルし、ゴーストテキストを消去する。
次/前の候補を表示 Alt + ] / [ AI が複数の実装パターンを提案している場合、候補を切り替える。
補完の手動トリガー Alt + \ 自動で提案が出ない場合に、AI 補完を呼び出す。

実践例:
Python におけるリスト操作関数の実装例である。コメントを記述することで、AI に意図を伝え、精度の高い補完を得られる。

# 数値リストを受け取り、その平均値を計算する関数
# 例外処理:リストが空の場合は0を返す
def calculate_average(numbers):
    if not numbers:
        return 0
    return sum(numbers) / len(numbers)

上の 2 行のコメントを入れ、「def」まで入力すると、残りを AI が補完する。

Cascade(AI チャット機能)の使い方

Cascade は、AI と対話しながら複数ファイルの作成・編集、コードの説明、エラー修正等を行う機能である。無料プランでは利用回数に制限がある

起動方法:

モード:

実践例:

  1. Ctrl+L(または Cmd+L)で Cascade を起動する
  2. Code モードを選択する
  1. 例えば、「バグをすべて解決して」と入力する

バグの発見と解決、コメントの追加、説明文の作成、機能の追加や変更、コード内の冗長部分の削除等を依頼できる。

  1. AI がファイルを解析し、変更案を提示する
  2. 変更内容を確認して承認する(承認する場合には、「Accept」をクリック)

7.2 Visual Studio Code + Cline の設定と使い方

Cline は、AI がファイル操作・ターミナル実行・複数ファイルの編集を自律的に行うエージェント型の拡張機能である。本ガイドでは Cline を Ollama によるローカル AI に接続する。これにより、アカウント登録や API キーが不要で、コードを外部に送信せずに安全に利用できる

初期設定

  1. スタートメニューから VS Code を起動する
  2. Cline 拡張機能がインストールされていることを確認する(左サイドバーに Cline のアイコンが表示される)
  3. Ollama が起動していることを確認する。「Ollama・モデル・Open WebUI のインストール」の手順で Ollama サービスは起動済みだが、起動していない場合は、コマンドプロンプトで ollama serve を実行する

Cline を Ollama(ローカル AI)に接続する

登録不要・安全なローカル AI に接続するため、以下の手順で設定する。

  1. 左サイドバーの Cline アイコンをクリックして、Cline パネルを開く
  2. Cline パネル右上の設定(歯車)アイコンをクリックする
  3. API Provider のドロップダウンから Ollama を選択する
  4. Base URLhttp://localhost:11434 を入力する(Ollama のローカル API のアドレスである)
  5. Model に、ダウンロード済みのモデル名(例:gemma4:e2b-it-qat)を入力する
  6. 設定を保存する

以上で、Cline がローカル AI に接続される。Ollama はアカウント登録や API キーが不要であり、コードやデータが外部に送信されない。Ollama が起動していない場合は、コマンドプロンプトで ollama serve を実行する。

Cline の使い方

Cline は、開発者の指示に基づき AI が自律的にファイルを編集する。

  1. Cline パネルの入力欄に、行いたいことを自然言語で入力する(例:「バグをすべて解決して」)
  2. AI がファイルを解析し、変更案(編集内容やコマンド)を提示する
  3. 変更内容を確認して承認する。Cline は各ステップで承認を求めるため、内容を理解したうえで承認する

バグの発見と解決、コメントの追加、説明文の作成、機能の追加や変更、コード内の冗長部分の削除等を依頼できる。ローカル AI のモデルは、クラウドの大規模モデルに比べて性能が限られる場合がある。複雑なタスクでは、gemma4:12b-it-qat のような上位モデルに切り替えると精度が向上することがある(Model 欄のモデル名を変更する)。

7.3 JupyterLab の設定と使い方

JupyterLab は、セル単位でコードを書いて実行し、結果をその場で確認できる対話的開発環境である。データ分析や可視化に向く。

起動方法

コマンドプロンプトで以下を実行する。Web ブラウザが開き、JupyterLab の画面が表示される。

jupyter lab

基本操作

これらの AI エディタと拡張機能により、Python 開発の環境が構築される。各ツールの特性を理解し、用途に応じて使い分けることを推奨する

次のステップ

パッケージ管理ツール pip の活用

pip(Python に標準搭載されているパッケージ管理ツール)を使用すると、他の開発者が作成したライブラリを追加できる。例えば、データ分析、画像処理、Web アプリケーション開発等、各分野の機能を利用できる。