AIエディタ Windsurf の活用

【概要】WindsurfはVS CodeをベースとしたAIエディタである。無料でも利用できる。Ctrl + LでCascade機能(AIとの対話パネル)を起動し,日本語で各種依頼ができる。Windsurf標準のAIモデルを使う場合,外部サービスのAPI Keyは不要であり,Windsurfアカウントの登録のみで使用できる。

【料金・モデルに関する注意】 Windsurfの料金体系と利用可能なAIモデル,およびその無料・有料の区分は頻繁に更新される。本資料に記載した数値(利用枠やクレジット数,各モデルの消費量,無料・無制限の条件など)は執筆時点のものである。その後(2026年3月)に料金体系は大きく改定され,従来の月単位のクレジット制から,日次・週次の利用枠(クォータ)制へ移行した。あわせてプラン料金の改定や,無料で利用できるモデルの変更・縮小も行われている。本資料の記述(クレジット数や特定モデル名など)は旧制度を前提とした箇所があるため,最新の情報は,公式の料金ページ(https://windsurf.com/pricing)とドキュメント(https://docs.windsurf.com)で必ず確認すること。本資料で言う「クレジット(利用枠)」とは,AIモデルへの問い合わせで消費される単位であり,モデルによって消費量が異なる(詳細は第3章で説明する)。現行のクォータ制では,この単位は日次・週次で更新される利用枠に置き換わっている。

【目次】

  1. メリットと機能
  2. 基本機能とショートカットキー
  3. 無料プランの機能
  4. API Key 要件
  5. Cursor と Windsurf の比較
  6. 事前準備
  7. Windsurf の起動と初回設定
  8. Windsurf の推奨モデル
  9. 無料枠で使えるモデルの選択手順
  10. Windsurf をエディタとして活用する
  11. Windsurf の AI 機能の活用
  12. Windsurf の重要機能一覧

【資料】旧版のWord windsurf.docx,PDF windsurf.pdf(このページの記事が最新版である)

【サイト内のPython関連主要ページ】

【外部リソース】

1. メリットと機能

WindsurfはVS Codeをベースとした統合開発環境(IDE: Integrated Development Environment)であり,AI機能を標準搭載している。無料プランがあり,学生や個人開発者が利用しやすい。VS Codeと操作方法が類似しているため,VS Code利用者は移行が容易である。VS Codeの多くの拡張機能をそのまま利用できる。

Windsurf Tabは,Tabキーを用いたコード補完機能である。Cascade機能は,コード生成や実行を支援するAI機能である。

個人情報を含む画像やデータを使用する場合は,匿名化処理を行い,データ保護法に従って取り扱う。

2. 基本機能とショートカットキー

Cascade 機能

Cascadeは,コード生成や実行を支援するAI機能である。Ctrl + Lキーを押すとCascadeパネルが開く。日本語の指示に対応しており,例えば「Pythonで折れ線グラフのサンプルコードを作成して」のように自然言語で依頼できる。

主要ショートカットキー

主要なショートカットキーを以下に示す。Ctrl + L と Ctrl + I はいずれもAIを呼び出すが,用途が異なる。Ctrl + L はパネルでAIと対話する用途,Ctrl + I はエディタ内のカーソル位置で直接コードを生成・編集する用途である。

3. 無料プランの機能

Windsurfの無料プランでは,一定量の利用枠(プロンプトクレジット)が提供される。クレジット(利用枠)とは,AIモデルへの問い合わせで消費される単位であり,モデルによって消費量が異なる。執筆時点では月25クレジットが提供され,これはGPT-4.1プロンプト約100回分(GPT-4.1は0.25クレジット/プロンプトのため,25 ÷ 0.25 = 約100回)に相当した。利用可能なモデルには,GPT-4.1(0.25クレジット/プロンプト),Claude 3.7 Sonnet(1クレジット/プロンプト),DeepSeek-V3-0324(執筆時点では無料枠で利用可)などがあった。

クレジットを消費するモデル(GPT-4.1,Claude 3.7 Sonnetなど)には月間上限がある一方,無料枠のモデル(DeepSeek-V3-0324など)はクレジットを消費せずに利用できた。すなわち,クレジット上限は主にクレジットを消費するモデルの利用回数に対する制約であった。執筆時点では,無制限のFast TabやSWE-1 Liteも無料プランに含まれていた。

上記のクレジット数・消費量・無料・無制限の条件は変動する。2026年3月には月単位のクレジット制から日次・週次の利用枠(クォータ)制へ移行し,その後,無料プランで利用できるモデルも変更・縮小されている(執筆時点で無料枠にあった DeepSeek-V3-0324 や SWE-1 系は,現在は無料プランの対象から外れている場合がある)。Tabによるコード補完は引き続き全プランで利用枠を消費せずに使える。最新の条件は,公式の料金ページとドキュメントで確認すること。

4. API Key 要件

Windsurf標準のAIモデルを利用する場合,外部サービスのAPIキー(外部のAIサービスにアクセスするための認証キー)は不要である。Windsurfアカウントの作成のみで利用を開始できる。アカウント登録は無料であり,登録後すぐに利用できる。

特定の高性能モデルを自分で契約して使う場合は,自前のAPIキーを登録して利用するBYOK(Bring Your Own Key)という仕組みがある。これは任意の選択肢であり,標準モデルのみを使う通常の利用では不要である。BYOKで利用できるモデルや設定方法は変更されるため,必要な場合は公式ドキュメントで確認すること。

5. Cursor と Windsurf の比較

執筆時点での比較を示す。Claude 3.7 Sonnetの利用回数は,Cursor無料版が月50回,Windsurf無料版が月約25回であった。一方,Windsurfでは無料枠のモデル(DeepSeek-V3-0324など)を,その時点の条件の範囲で多く利用できた。

両者の無料枠の内容・回数・対象モデルは変動する。上記の比較値は執筆時点(クレジット制・回数制)の目安であり,現在は両サービスとも料金・利用枠の方式が変わっている(Windsurfは日次・週次のクォータ制へ移行済み)。最新の条件は各サービスの公式情報で確認すること。

6. 事前準備

本資料の手順とスクリーンショットは,Windows環境を前提とする。

Python 3.12 のインストール(Windows 上) [クリックして展開]

以下のいずれかの方法で Python 3.12 をインストールする。Python がインストール済みの場合,この手順は不要である。なお,Windows版のPyTorchが対応するPythonのバージョンには範囲があるため,新しすぎるバージョンではなく Python 3.12 を用いる。

方法1:winget によるインストール

winget は Windows 標準のパッケージ管理ツールである。Windows 10(1809以降)・Windows 11 では「アプリインストーラー(App Installer)」として利用できる。winget コマンドが認識されない場合は,Microsoft Store から「アプリインストーラー」を導入する。

管理者権限コマンドプロンプトで以下を実行する。管理者権限のコマンドプロンプトを起動するには,Windows キーまたはスタートメニューから「cmd」と入力し,表示された「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択する。

winget install --id Python.Python.3.12 -e --scope machine --silent --accept-source-agreements --accept-package-agreements --override "/quiet InstallAllUsers=1 PrependPath=1 Include_test=0 Include_pip=1 Include_launcher=1 InstallLauncherAllUsers=1 TargetDir=\"C:\Program Files\Python312\""
powershell -Command "$p='C:\Program Files\Python312'; $s=\"$p\Scripts\"; $m=[Environment]::GetEnvironmentVariable('Path','Machine'); if($m -notlike \"*$s*\") { [Environment]::SetEnvironmentVariable('Path', \"$p;$s;$m\", 'Machine') }"

--scope machine を指定すると,システム全体(全ユーザー向け)にインストールされる。このオプションの実行には管理者権限が必要である。インストール完了後,コマンドプロンプトを再起動すると PATH が設定される。

方法2:インストーラーによるインストール

  1. Python 公式サイト(https://www.python.org/downloads/)にアクセスし,Python 3.12 系の Windows 用インストーラーをダウンロードする。
  2. ダウンロードしたインストーラーを実行する。
  3. 初期画面の下部に表示される「Add python.exe to PATH」にチェックを入れてから「Customize installation」を選択する。このチェックを入れないと,コマンドプロンプトから python コマンドを実行できない。
  4. 「Install Python 3.xx for all users」にチェックを入れ,「Install」をクリックする。

インストールの確認

コマンドプロンプトで以下を実行する。

python --version

バージョン番号(例:Python 3.12.x)が表示されればインストール成功である。「'python' は,内部コマンドまたは外部コマンドとして認識されていません。」と表示される場合は,インストールが正常に完了していない。

AIエディタ Windsurf のインストール(Windows 上) [クリックして展開]

ここでは,Windsurf のインストールを説明する。Windsurf がインストール済みの場合,この手順は不要である。

なお,Windsurf(旧 Codeium)は2025年7月に Cognition(AIコーディングエージェント Devin の開発元)に買収された。これに伴い,下記の winget パッケージID(Codeium.Windsurf)や提供元の表記が変更されている場合がある。コマンドが認識されない場合は,「winget search windsurf」で現在のIDを確認すること。

管理者権限コマンドプロンプトで以下を実行する。管理者権限のコマンドプロンプトを起動するには,Windows キーまたはスタートメニューから「cmd」と入力し,表示された「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択する。

winget install --scope machine --id Codeium.Windsurf -e --silent --disable-interactivity --force --accept-source-agreements --accept-package-agreements --custom "/SP- /SUPPRESSMSGBOXES /NORESTART /CLOSEAPPLICATIONS /DIR=""C:\Program Files\Windsurf"" /MERGETASKS=!runcode,addtopath,associatewithfiles,!desktopicon"
powershell -Command "$env:Path=[System.Environment]::GetEnvironmentVariable('Path','Machine')+';'+[System.Environment]::GetEnvironmentVariable('Path','User'); windsurf --install-extension MS-CEINTL.vscode-language-pack-ja --force; windsurf --install-extension ms-python.python --force; windsurf --install-extension Codeium.windsurfPyright --force"

--scope machine を指定すると,システム全体(全ユーザー向け)にインストールされる。このオプションの実行には管理者権限が必要である。インストール完了後,コマンドプロンプトを再起動すると PATH が設定される。

【関連する外部ページ】

Windsurf の公式ページ: https://windsurf.com/

7. Windsurf の起動と初回設定

Windsurfの初回起動時には,アカウント登録と基本設定を行う。これにより,AI機能を含むすべての機能が利用可能になる。以下の画面表示やメッセージは,Windsurfのバージョンによって異なる場合がある。

  1. Windsurfを起動する。スタートメニューから起動するか,コマンドラインで「windsurf」コマンドを実行する。
  2. 「Get Started」をクリックする。
  3. VS Codeから設定を引き継ぐ場合は「Import from VS Code」を,引き継がない場合は「Start fresh」を選択する。
  4. 設定を続行する。
  5. 「Log in to Windsurf」の画面で,「Sign up」をクリックしてアカウントを新規作成する。登録情報を記録しておき,次回からは「Log in」でログインする。Googleアカウントを使ったアカウント登録もできる。これでインストールと初期設定は完了である。
  6. Getting Started(始めよう)の画面を確認する。
    Getting Startedの画面
  7. 動作確認を行う。利用枠(クォータ)を節約するため,あらかじめ第9章の手順で無料枠のモデルを選択しておく。Ctrl + LキーでCascadeを開き,「折れ線グラフを描くコードを出して」と入力し,Enterキーを押す。
    Cascadeへの入力例

コードが出力される。

コード出力結果

このとき,左下に「Do you want to install the recommended 'Python' extension...」というメッセージが表示される場合がある。「Install」をクリックし,インストール終了を待つ。

Python拡張機能のインストール確認

AIパネルには「コードを実行します」のように表示される。実行する場合は「Accept」をクリックする。

コード実行の確認

実行結果を確認する。

実行結果の表示

8. Windsurf の推奨モデル

利用枠(クォータ)を節約するため,消費の少ないモデルの利用を推奨する。どのモデルが無料枠(利用枠を消費しないモデル,または無料プランで選択可能なモデル)に該当するかは頻繁に変更されるため,利用時に画面の表示を確認すること。執筆時点では,以下のモデルが消費の少ない選択肢であった。

  1. DeepSeek-V3-0324(執筆時点では0クレジットで利用可。提供条件は変更される)
  2. SWE-1(執筆時点では0クレジットだが,期間限定の提供であった)
  3. SWE-1-lite(執筆時点では0クレジットの軽量版)

これらの具体的なモデル名や無料提供の条件は変動が大きく,上記のモデルはいずれも現在は無料プランの対象から外れている場合がある(無料プランで選べるモデルは,より新しいモデルへ随時入れ替わっている)。長期的にどのモデルが無料で使えるかは,モデル選択時の画面表示と公式ドキュメントで確認すること。

9. 無料枠で使えるモデルの選択手順

無料枠で利用できるモデルを選択する手順を示す。第7章・第10章・第11章の演習に入る前にこの手順でモデルを選んでおくと,利用枠(クォータ)の消費を抑えられる。

  1. Cascadeパネル(Ctrl + Lキー)を開く。
  2. 入力欄上部のモデル選択ドロップダウンをクリックする。
  3. その時点で無料枠(利用枠を消費しないモデル,または無料プランで選択可能なモデル)に表示されているモデルを選択する。執筆時点では DeepSeek-V3-0324 や SWE-1 系が該当したが,提供条件は変更されるため,現在表示されている無料枠のモデルを選ぶこと。

10. Windsurf をエディタとして活用する

ここでは,Windsurfでファイル作成,コード編集,実行を行う手順を説明する。AI機能を使う場合は,第9章の手順で無料枠のモデルを選択した状態で進める。

演習1.Pythonファイルの作成と実行

手順

  1. Windsurfを起動する。スタートメニューから起動する。起動直後にログインを求められた場合はログインする。初回起動時には,サインアップ(IDとパスワードの登録)が必要である。サインアップの際は,Googleアカウントの利用を推奨する。
  2. 新規ファイルを作成する。メニューで「File」>「New File」を選択する。
  3. ファイル名を設定する。例えば a.py とする。このとき,拡張子を「.py」に設定する。これはPythonファイルとして認識させるためである。
    新規ファイル作成
  4. Enterキーを押し,「Create File」をクリックしてファイル作成を確定する。
  5. a.py に以下のプログラムを入力する。
    print(100 + 200)
    プログラムの入力
    このとき,左下に「Do you want to install the recommended 'Python' extension...」というメッセージが表示される場合がある。「Install」をクリックし,インストール終了を待つ。
    Python拡張機能のインストール確認
  6. プログラムを実行する。画面上部の三角形の実行ボタンをクリックする。実行ボタンがない場合は,Python拡張機能をインストールする。
  7. 実行結果として「300」が表示されることを確認する。ターミナルがない場合は,「View」メニュー >「Terminal」を選択する。
    実行結果の表示

ヒント

考察ポイント

11. Windsurf の AI 機能の活用

ここでは,AIによる画像分類プログラムを実行し,AIとの対話を行う。画像分類プログラムを通じて,深層学習の流れ(データ準備,モデル構築,学習,評価)を体験する。

【GPUの有無について】 以下のプログラムは,GPUがあればGPUで,なければCPUで動作する。NVIDIA GPUを搭載していない環境では,本章の「NVIDIA CUDA Toolkit 12.8 のインストール」とGPU版PyTorchのインストールは不要であり,CPU版のPyTorchをインストールする。GPUがない環境では学習に時間がかかる。

NVIDIA CUDA Toolkit 12.8 のインストール(NVIDIA GPU搭載環境のみ)

GPU版PyTorchを使う場合は,CUDA Toolkit 12.8 をインストールする。以下のコマンドを管理者権限コマンドプロンプトで実行する。管理者権限のコマンドプロンプトを起動するには,Windows キーまたはスタートメニューから「cmd」と入力し,表示された「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択する。

以下のコマンドのうち setx ... /M は,一時ファイルの保存先(環境変数 TEMP・TMP)を C:\TEMP にシステム全体で恒久的に変更する操作である(システム設定の変更であり,他のアプリの動作に影響する場合がある)。元に戻す場合は,システムの環境変数設定から TEMP・TMP を既定値(%USERPROFILE%\AppData\Local\Temp など)に戻す。変更を望まない場合は,TEMP・TMP の設定行を実行せず,CUDAのインストール行のみを実行する。

REM NVIDIA CUDA Toolkit 12.8 をシステム領域にインストール
winget install --scope machine --id Nvidia.CUDA --version 12.8 -e --silent --disable-interactivity --force --uninstall-previous --accept-source-agreements --accept-package-agreements --override "-s -n"

REM 環境変数TEMP, TMPの設定(一時ファイルの保存先を短いパスに変更。システム全体に影響する)
mkdir C:\TEMP
set "TEMP_PATH=C:\TEMP"
setx TEMP "%TEMP_PATH%" /M >nul
setx TMP "%TEMP_PATH%" /M >nul

PyTorch のインストール

PyTorchがインストール済みの場合,この手順は不要である。管理者権限コマンドプロンプトで以下を実行する。管理者権限のコマンドプロンプトを起動するには,Windows キーまたはスタートメニューから「cmd」と入力し,表示された「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択する。

NVIDIA GPU搭載環境では,CUDA 12.8 対応のGPU版PyTorchをインストールする。インデックスURLの cu128 は CUDA 12.8 向けを表す。

REM PyTorch をインストール(GPU版。CUDA 12.8 対応)
set "CUDA_TAG=cu128"
set "PYTHON_PATH=C:\Program Files\Python312"
"%PYTHON_PATH%\Scripts\pip" install --no-user -U numpy torch torchvision torchaudio --index-url https://download.pytorch.org/whl/%CUDA_TAG%

GPUがない環境では,CUDA Toolkitのインストールは行わず,CPU版のPyTorchをインストールする。

REM PyTorch をインストール(CPU版。GPUがない環境向け)
set "PYTHON_PATH=C:\Program Files\Python312"
"%PYTHON_PATH%\Scripts\pip" install --no-user -U numpy torch torchvision torchaudio

必要なライブラリのインストール

管理者権限コマンドプロンプトで以下を実行する。管理者権限のコマンドプロンプトを起動するには,Windows キーまたはスタートメニューから「cmd」と入力し,表示された「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択する。

pip install matplotlib numpy pillow

pip は,Pythonのパッケージ管理システムである。インターネット上のライブラリをダウンロードし,インストールする。ライブラリとは,再利用可能なプログラムの集合体である。機械学習や画像処理などの処理を簡潔に実装できる。

各ライブラリの役割を以下に示す。

グラフ中の日本語表示には,Windowsに標準で含まれる日本語フォント(MS Gothic)をMatplotlibに指定する。これは後述のプログラム内で設定するため,追加のライブラリは不要である。

演習2.CIFAR-10画像分類とAI対話

手順

  1. Windsurfエディタ画面に,以下のプログラムをコピーして貼り付ける。
    # CIFAR-10画像分類プログラム
    #   CNNによる10クラス画像分類と学習過程の可視化
    #   参考: PyTorch公式チュートリアル "Training a Classifier"
    #   URL: https://pytorch.org/tutorials/beginner/blitz/cifar10_tutorial.html
    #   到達精度は設定(エポック数,ネットワーク規模など)により変動する
    #   前準備: GPU搭載環境(CUDA 12.8)
    #             pip install torch torchvision torchaudio --index-url https://download.pytorch.org/whl/cu128
    #           GPUなし環境
    #             pip install torch torchvision torchaudio
    #           共通
    #             pip install matplotlib numpy pillow
    #           (管理者権限のコマンドプロンプトで実行)
    
    import torch
    import torch.nn as nn
    import torch.optim as optim
    import torchvision
    import torchvision.transforms as transforms
    import matplotlib.pyplot as plt
    import matplotlib
    import numpy as np
    
    # グラフの日本語表示(Windows標準フォント MS Gothic を指定)
    matplotlib.rcParams['font.family'] = 'MS Gothic'
    
    # 定数定義
    BATCH_SIZE = 32
    EPOCHS = 5
    LEARNING_RATE = 0.001
    RANDOM_SEED = 42
    
    # 再現性確保のためのシード設定
    torch.manual_seed(RANDOM_SEED)
    np.random.seed(RANDOM_SEED)
    
    # データセットのクラス名
    CLASSES = ['飛行機', '自動車', '鳥', '猫', '鹿', '犬', 'カエル', '馬', '船', 'トラック']
    
    # デバイス設定
    device = torch.device('cuda' if torch.cuda.is_available() else 'cpu')
    print(f'使用デバイス: {device}')
    if torch.cuda.is_available():
        print('GPUを使用して学習を実行します')
    else:
        print('CPUを使用して学習を実行します')
    
    # データの前処理
    transform = transforms.Compose([
        transforms.ToTensor(),
        transforms.Normalize((0.5, 0.5, 0.5), (0.5, 0.5, 0.5))
    ])
    
    # CIFAR-10データセットの読み込み
    print("データセットを読み込み中...")
    trainset = torchvision.datasets.CIFAR10(
        root='./data', train=True, download=True, transform=transform
    )
    trainloader = torch.utils.data.DataLoader(
        trainset, batch_size=BATCH_SIZE, shuffle=True
    )
    
    testset = torchvision.datasets.CIFAR10(
        root='./data', train=False, download=True, transform=transform
    )
    testloader = torch.utils.data.DataLoader(
        testset, batch_size=BATCH_SIZE, shuffle=False
    )
    
    # CNNモデルの定義
    class CNN(nn.Module):
        def __init__(self):
            super(CNN, self).__init__()
            self.conv1 = nn.Conv2d(3, 32, 3, padding=1)
            self.conv2 = nn.Conv2d(32, 64, 3, padding=1)
            self.conv3 = nn.Conv2d(64, 64, 3, padding=1)
            self.pool = nn.MaxPool2d(2, 2)
            self.fc1 = nn.Linear(64 * 8 * 8, 64)
            self.fc2 = nn.Linear(64, 10)
            self.relu = nn.ReLU()
    
        def forward(self, x):
            x = self.pool(self.relu(self.conv1(x)))
            x = self.pool(self.relu(self.conv2(x)))
            x = self.relu(self.conv3(x))
            x = x.view(-1, 64 * 8 * 8)
            x = self.relu(self.fc1(x))
            x = self.fc2(x)
            return x
    
    model = CNN().to(device)
    criterion = nn.CrossEntropyLoss()
    optimizer = optim.Adam(model.parameters(), lr=LEARNING_RATE)
    
    # 学習
    print("学習を開始します...")
    train_losses = []
    val_losses = []
    
    for epoch in range(EPOCHS):
        # 訓練フェーズ
        model.train()
        running_train_loss = 0.0
        for inputs, labels in trainloader:
            inputs, labels = inputs.to(device), labels.to(device)
            optimizer.zero_grad()
            outputs = model(inputs)
            loss = criterion(outputs, labels)
            loss.backward()
            optimizer.step()
            running_train_loss += loss.item()
    
        # 検証フェーズ
        model.eval()
        running_val_loss = 0.0
        with torch.no_grad():
            for inputs, labels in testloader:
                inputs, labels = inputs.to(device), labels.to(device)
                outputs = model(inputs)
                loss = criterion(outputs, labels)
                running_val_loss += loss.item()
    
        epoch_train_loss = running_train_loss / len(trainloader)
        epoch_val_loss = running_val_loss / len(testloader)
        train_losses.append(epoch_train_loss)
        val_losses.append(epoch_val_loss)
        print(f'エポック {epoch+1}/{EPOCHS}: 訓練損失 = {epoch_train_loss:.4f}, 検証損失 = {epoch_val_loss:.4f}')
    
    # 評価
    print("評価を実行中...")
    model.eval()
    correct = 0
    total = 0
    test_images = []
    test_labels = []
    predictions = []
    
    with torch.no_grad():
        for images, labels in testloader:
            images, labels = images.to(device), labels.to(device)
            outputs = model(images)
            _, predicted = torch.max(outputs, 1)
            total += labels.size(0)
            correct += (predicted == labels).sum().item()
    
            if len(test_images) < 5:
                for j in range(min(5 - len(test_images), images.size(0))):
                    test_images.append(images[j].cpu())
                    test_labels.append(labels[j].cpu())
                    predictions.append(predicted[j].cpu())
    
    accuracy = 100 * correct / total
    
    # 分類結果の表示
    plt.figure(figsize=(15, 3))
    for i in range(5):
        plt.subplot(1, 5, i+1)
        img = test_images[i].permute(1, 2, 0)
        img = img * 0.5 + 0.5
        plt.imshow(img)
        plt.title(f'予測: {CLASSES[predictions[i]]}\n実際: {CLASSES[test_labels[i]]}')
        plt.axis('off')
    plt.tight_layout()
    plt.show()
    
    # 学習曲線の表示
    plt.figure(figsize=(8, 4))
    plt.plot(range(1, EPOCHS + 1), train_losses, 'b-', label='訓練損失')
    plt.plot(range(1, EPOCHS + 1), val_losses, 'r-', label='検証損失')
    plt.title('学習過程')
    plt.xlabel('エポック')
    plt.ylabel('損失')
    plt.legend()
    plt.grid(True)
    plt.show()
    
    print(f"テスト精度: {accuracy:.2f}%")
    
    プログラムの入力
  2. プログラムを実行する。画面上部の三角形の実行ボタンをクリックする。
    プログラムの実行
  3. 実行完了まで数分待機する。深層学習モデルの訓練は計算量が多いため,通常のプログラムより時間を要する。GPUがない環境ではさらに時間がかかる。
  4. 最初に,5枚のテスト画像に対する予測結果と正解の比較が表示される。
    画像分類結果
  5. 確認後,右上の「x」ボタンをクリックして次へ進む。
  6. 学習曲線(損失の変化)が表示される。これはモデルの学習過程を可視化したグラフである。
    学習曲線
  7. 確認後,右上の「x」ボタンをクリックする。
  8. AI対話パネルを起動する。Ctrl + Lキーを押す。右側にAI対話用パネルが開く。
  9. 右側の対話画面で,以下の質問を順に入力する(各質問の後にEnterキーを押す)。
    • 「このプログラムの機能は」
      AIへの質問例1
    • 「このプログラムの使い方を具体的に教えて」
      AIへの質問例2
    • 「このプログラムを使って何が研究できるの。研究中間発表(研究目標,研究課題,取り組み,期待される成果,独自の工夫予定)のサンプルを簡潔に教えて。そのとき,社会課題の解決を考えて。」
      AIへの質問例3

ヒント

考察ポイント

12. Windsurf の重要機能一覧

AI機能

開発支援機能