libpcl のインストール(ソースコードを使用)(Ubuntu 上)

https://pcl.readthedocs.io/projects/tutorials/en/master/compiling_pcl_posix.html

PCL (Point Cloud Library) は,点群データの処理(フィルタリング,特徴抽出,位置合わせ,領域分割,サーフェス再構成,可視化など)を行う C++ のライブラリである。ここでは,GitHub の最新のソースコードからビルドしてインストールする手順を示す。

Ubuntu の apt には PCL のパッケージ libpcl-dev があり,最新版の機能が不要な場合は sudo apt -y install libpcl-dev でインストールできる。ソースコードからのビルドは,新しい機能を使う場合や,ビルドオプションを指定する場合に行う。

前準備

Ubuntu のシステム更新

Ubuntu で OS のシステム更新を行うときは, 端末で,次のコマンドを実行する。これは,パッケージ情報を最新の状態に保ち,インストール済みのパッケージをセキュリティ更新やバグ修正を含めて更新するためである。

Ubuntu のインストールはこちらの別ページで説明する。
# パッケージリストの情報を更新
sudo apt update
# インストール済みのパッケージを包括的に更新 (依存関係の変化にも対応)
sudo apt full-upgrade
# カーネル更新等で再起動が必要な場合に実行
# sudo shutdown -r now

C/C++ コンパイラと Make とビルドツールのインストール

ソースコードからビルドするには,C/C++ コンパイラ (通常は GCC) や make ユーティリティといった開発ツールが必要である。Ubuntu では,これらのツールは build-essential パッケージにまとめられている。インストールするには,端末で,次のコマンドを実行する。

sudo apt -y install build-essential libtool texinfo dpkg-dev pkg-config

libtool, texinfo, dpkg-dev, pkg-config は,ライブラリのビルドやパッケージ管理で使用される開発関連ツールである。

Git, CMake のインストール(Ubuntu 上)

PCL のソースコードの取得には Git を,ビルドの構成には CMake を使用する。インストールするには, 端末で,次のコマンドを実行する。

sudo apt -y install git cmake cmake-curses-gui cmake-gui

前提ソフトウェア

https://pcl.readthedocs.io/projects/tutorials/en/master/compiling_pcl_posix.html に記載の必須ソフトウェアをインストールする。必要なバージョンは次の通りである。

インストールするには,端末で,次のコマンドを実行する。次のコマンドは Ubuntu 22.04, 24.04 で使用できる(どちらも VTK 9 系のパッケージ名は libvtk9-dev である)。

sudo apt -y install libboost-all-dev libvtk9-dev libflann-dev libeigen3-dev

点群の入出力や表面再構成の機能を有効にするときは,次のコマンドで追加のライブラリをインストールする。

sudo apt -y install libqhull-dev libusb-1.0-0-dev libpcap-dev libpng-dev

libpcl のインストール(ソースコードを使用)(Ubuntu 上)

  1. libpcl のビルドとインストール

    端末で,次のコマンドを実行する。

    make は終了までに時間がかかる。-j$(nproc) は CPU のコア数と同数の並列ビルドを行う指定である。ビルドではメモリを多く消費するため,メモリが少ない環境では -j2 のように並列数を小さく指定する。

    cd /tmp
    sudo rm -rf pcl
    git clone --depth 1 https://github.com/PointCloudLibrary/pcl
    cd pcl
    mkdir build
    cd build
    cmake -DCMAKE_BUILD_TYPE=Release ..
    make -j$(nproc)
    sudo make install
    sudo ldconfig
    

    インストール先は既定で /usr/local である。インストール先を変更するときは,cmake のオプションに -DCMAKE_INSTALL_PREFIX=<インストール先> を追加する。

  2. 終了の確認

    エラーメッセージが出ていないこと。

    インストールされたバージョンを表示するには,端末で,次のコマンドを実行する。バージョン番号が表示されれば,インストールは成功している。

    pkg-config --modversion $(pkg-config --list-all | grep -o '^pcl_common[^ ]*' | head -n 1)