教師データ無しでの画像復元 (DmitryUlyanov/deep-image-prior,Python,NVIDIA CUDA,PyTorch,torchvision を使用)
ソフトウェアの利用条件は,利用者自身で確認すること.
このページは, Windows での PyTorch のインストール手順を示すことと, 画像のノイズ除去 (image restoration) におけるAIの応用例の紹介のため,掲載している.
前準備
Build Tools for Visual Studio 2026(ビルドツール)のインストール
Build Tools for Visual Studio は,Visual Studio の IDE を含まない C/C++ コンパイラ,ライブラリ,ビルドツール等のコマンドライン向け開発ツールセットである.インストール済みの場合,この手順は不要である.
以下のコマンドは,Build Tools が未インストールの場合は winget で新規インストールし,インストール済みの場合は setup.exe modify でコンポーネントを追加する(バージョンは変更しない).
管理者権限のコマンドプロンプトで以下を実行する(手順:Windows キーまたはスタートメニュー → cmd と入力 → 右クリック → 「管理者として実行」).
REM VC++ ランタイム
winget install --scope machine --id Microsoft.VCRedist.2015+.x64 -e --silent --disable-interactivity --force --accept-source-agreements --accept-package-agreements --override "/quiet /norestart"
REM Build Tools + Desktop development with C++(VCTools)+ 追加コンポーネント(一括)
winget list --id Microsoft.VisualStudio.BuildTools 2>nul | findstr /i "BuildTools" >nul 2>&1
if %ERRORLEVEL% EQU 0 (
for /f "delims=" %P in ('"C:\Program Files (x86)\Microsoft Visual Studio\Installer\vswhere.exe" -products * -property installationPath') do start /wait "" "C:\Program Files (x86)\Microsoft Visual Studio\Installer\setup.exe" modify --installPath "%P" --add Microsoft.VisualStudio.Workload.VCTools --add Microsoft.VisualStudio.Workload.MSBuildTools --add Microsoft.VisualStudio.Component.VC.CMake.Project --add Microsoft.VisualStudio.Component.VC.Llvm.Clang --add Microsoft.VisualStudio.Component.VC.Llvm.ClangToolset --add Microsoft.VisualStudio.Component.Windows11SDK.26100 --includeRecommended --quiet --norestart
) else (
winget install --scope machine --id Microsoft.VisualStudio.BuildTools -e --silent --disable-interactivity --force --accept-source-agreements --accept-package-agreements --override "--quiet --wait --norestart --nocache --add Microsoft.VisualStudio.Workload.VCTools --includeRecommended --add Microsoft.VisualStudio.Workload.MSBuildTools --add Microsoft.VisualStudio.Component.VC.CMake.Project --add Microsoft.VisualStudio.Component.VC.Llvm.Clang --add Microsoft.VisualStudio.Component.VC.Llvm.ClangToolset --add Microsoft.VisualStudio.Component.Windows11SDK.26100"
)
インストール完了の確認
winget list Microsoft.VisualStudio.BuildTools
Python 3.12 のインストール(Windows 上) [クリックして展開]
以下のいずれかの方法で Python 3.12 をインストールする.Python がインストール済みの場合,この手順は不要である.
方法1:winget によるインストール
管理者権限のコマンドプロンプトで以下を実行する.管理者権限のコマンドプロンプトを起動するには,Windows キーまたはスタートメニューから「cmd」と入力し,表示された「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択する.
winget install --id Python.Python.3.12 -e --scope machine --silent --accept-source-agreements --accept-package-agreements --override "/quiet InstallAllUsers=1 PrependPath=1 Include_test=0 Include_pip=1 Include_launcher=1 InstallLauncherAllUsers=1 TargetDir=\"C:\Program Files\Python312\""
--scope machine を指定することで,システム全体(全ユーザー向け)にインストールされる.このオプションの実行には管理者権限が必要である.インストール完了後,コマンドプロンプトを再起動すると PATH が自動的に設定される.
方法2:インストーラーによるインストール
- Python 公式サイト(https://www.python.org/downloads/)にアクセスし,「Download Python 3.x.x」ボタンから Windows 用インストーラーをダウンロードする.
- ダウンロードしたインストーラーを実行する.
- 初期画面の下部に表示される「Add python.exe to PATH」に必ずチェックを入れてから「Customize installation」を選択する.このチェックを入れ忘れると,コマンドプロンプトから
pythonコマンドを実行できない. - 「Install Python 3.xx for all users」にチェックを入れ,「Install」をクリックする.
インストールの確認
コマンドプロンプトで以下を実行する.
python --version
バージョン番号(例:Python 3.12.x)が表示されればインストール成功である.「'python' は,内部コマンドまたは外部コマンドとして認識されていません.」と表示される場合は,インストールが正常に完了していない.
Git のインストール(Windows 上) [クリックして展開]
管理者権限のコマンドプロンプトで以下を実行する.管理者権限は,winget の --scope machine オプションでシステム全体にインストールするために必要となる.
REM Git をシステム領域にインストール
winget install --scope machine --id Git.Git -e --silent --disable-interactivity --force --accept-source-agreements --accept-package-agreements --override "/VERYSILENT /NORESTART /NOCANCEL /SP- /CLOSEAPPLICATIONS /RESTARTAPPLICATIONS /COMPONENTS=""icons,ext\reg\shellhere,assoc,assoc_sh"" /o:PathOption=Cmd /o:CRLFOption=CRLFCommitAsIs /o:BashTerminalOption=MinTTY /o:DefaultBranchOption=main /o:EditorOption=VIM /o:SSHOption=OpenSSH /o:UseCredentialManager=Enabled /o:PerformanceTweaksFSCache=Enabled /o:EnableSymlinks=Disabled /o:EnableFSMonitor=Disabled"
NVIDIA ドライバのインストール(Windows 上)
NVIDIA ドライバ
NVIDIA ドライバは,NVIDIA製GPUを動作させるための重要なソフトウェアである.このドライバをインストールすることにより,GPUの性能を引き出すことができ,グラフィックス関連のアプリ,AI関連のアプリの高速化が期待できる.
ドライバはNVIDIA公式サイトである https://www.nvidia.co.jp/Download/index.aspx?lang=jp からダウンロードできる.このサイトからダウンロードするときには,グラフィックスカードとオペレーティングシステムを選択する. なお,NVIDIA app を用いてインストールすることも可能である.
【サイト内の関連ページ】
- NVIDIA グラフィックス・ボードの確認
Windows で,NVIDIA グラフィックス・ボードの種類を調べたいときは, 次のコマンドを実行することにより調べることができる.
powershell -command "Get-CimInstance Win32_VideoController | Select-Object -ExpandProperty Name" - NVIDIA ドライバのダウンロード
NVIDIA ドライバは,以下の NVIDIA 公式サイトからダウンロードできる.
- ダウンロードの際には,使用しているグラフィックス・ボードの型番とオペレーティングシステムを選択する.
NVIDIA CUDA Toolkit 12.8 のインストール(Windows 上)
NVIDIA CUDA Toolkit のインストール時の注意点
NVIDIAのGPUを使用して並列計算を行うためのツールセット
主な機能: GPU を利用した並列処理,GPU のメモリ管理,C++をベースとした拡張言語とAPIとライブラリ
【NVIDIA CUDA Toolkit の動作に必要なもの】
- CUDA対応のNVIDIA GPUが必要.
そのために,NVIDIA グラフィックス・ボードを確認する. Windows で,NVIDIA グラフィックス・ボードの種類を調べたいときは, 次のコマンドを実行することにより調べることができる.
powershell -command "Get-CimInstance Win32_VideoController | Select-Object -ExpandProperty Name" - NVIDIA ドライバのダウンロードとインストール
NVIDIA ドライバは,以下の NVIDIA 公式サイトからダウンロードできる. ダウンロードの際には,使用しているグラフィックス・ボードの型番とオペレーティングシステムを選択する.
- Windows では,インストール前に,Build Tools for Visual Studio もしくは Visual Studio をインストールしておくことが必要である.
【Windows でインストールするときの注意点】
- Windows では, NVIDIA CUDA Toolkitのインストール中は,なるべく他のウインドウはすべて閉じておくこと.
- NVIDIA CUDA Toolkitのインストールが終わったら,環境変数 TEMP,TMP の設定を行う.
Windows のユーザ名が日本語のとき,nvcc がうまく動作しないエラーを回避するためである.
【関連する外部ページ】
- NVIDIA CUDA Toolkitのアーカイブの公式ページ: https://developer.nvidia.com/cuda-toolkit-archive
- NVIDIA CUDA Toolkit の公式のドキュメント: https://docs.nvidia.com/cuda/cuda-installation-guide-linux/index.html
- NVIDIA CUDA Toolkit のインストールに関する,NVIDIA CUDA クイックスタートガイドの公式ページ: https://docs.nvidia.com/cuda/cuda-quick-start-guide/index.html
以下のコマンドを管理者権限のコマンドプロンプトで実行する
(手順:Windows キーまたはスタートメニュー → cmd と入力 → 右クリック → 「管理者として実行」).
REM NVIDIA CUDA Toolkit 12.8 をシステム領域にインストール
winget install --scope machine --id Nvidia.CUDA --version 12.8 -e --silent --disable-interactivity --force --uninstall-previous --accept-source-agreements --accept-package-agreements --override "-s -n"
REM 環境変数 TEMP, TMP の設定(一時ファイルの保存先を短いパスに変更)
mkdir C:\TEMP
set "TEMP_PATH=C:\TEMP"
setx TEMP "%TEMP_PATH%" /M >nul
setx TMP "%TEMP_PATH%" /M >nul
NVIDIA cuDNN 9.19.0 のインストール
インストールするNVIDIA cuDNN のバージョンは 9.19.0 for CUDA 12.8
NVIDIA cuDNN
NVIDIA cuDNN は,NVIDIA CUDA Toolkit上で動作する高性能なディープラーニング用ライブラリである.畳み込みニューラルネットワーク (CNN) やリカレントニューラルネットワーク (RNN) など,さまざまなディープラーニングモデルのトレーニングと推論を高速化する.
【関連する外部ページ】
- NVIDIA cuDNN の公式ページ(ダウンロードにはDeveloper Programへの登録が必要): https://developer.nvidia.com/cudnn
NVIDIA cuDNN のインストール(Windows 上)の概要
- NVIDIA Developer Program メンバーシップへの加入: cuDNN のダウンロードには無料のメンバーシップ登録が必要である.
NVIDIA Developer Program の公式ページ: https://developer.nvidia.com/developer-program
- 互換バージョンの選択とダウンロード: インストール済みの CUDA Toolkit のバージョン(今回は 12.8)に適合する cuDNN のバージョン(今回は v9.19.0)を選択し,Windows 用のインストーラ(exe)または zip ファイルをダウンロードする.
- インストール: インストーラを使用する場合は,インストーラを実行し,対象の CUDA バージョンを選択してインストールする.zip ファイルを使用する場合は,展開し,中のファイル(
bin,include,lib\x64フォルダ内)を cuDNN のインストールディレクトリ(C:\Program Files\NVIDIA\CUDNN\v9.x)にコピーする. - 環境変数の設定: cuDNN の
binディレクトリ(C:\Program Files\NVIDIA\CUDNN\v9.x\bin)をシステム環境変数Pathに追加する.必要に応じてCUDNN_PATHも設定する. - 動作確認: cuDNN ライブラリ(
cudnn*.dll)にパスが通っているか確認する.
パスの確認
次の操作により,NVIDIA cuDNN のライブラリにパスが通っていることを確認する
Windows のコマンドプロンプトを開き,次のコマンドを実行する.エラーメッセージが出ないことを確認.
where cudnn64_9.dll
PyTorch のインストール(Windows 上)
- 以下の手順を管理者権限のコマンドプロンプトで実行する
(手順:Windows キーまたはスタートメニュー →
cmdと入力 → 右クリック → 「管理者として実行」). - PyTorch のページを確認
- 次のようなコマンドを実行(実行するコマンドは,PyTorch のページの表示されるコマンドを使う).
次のコマンドを実行することにより, PyTorch (NVIDIA CUDA 12.8 用)がインストールされる. 但し,Anaconda3を使いたい場合には別手順になる.
事前に NVIDIA CUDA のバージョンを確認しておくこと(ここでは,NVIDIA CUDA Toolkit 12.8 が前もってインストール済みであるとする).
PyTorch で,GPU が動作している場合には,「torch.cuda.is_available()」により,True が表示される.
python -m pip install -U --ignore-installed pip python -m pip uninstall -y torch torchvision torchaudio torchtext xformers python -m pip install -U torch torchvision torchaudio numpy --index-url https://download.pytorch.org/whl/cu128 python -c "import torch; print(torch.__version__, torch.cuda.is_available())"Anaconda3を使いたい場合には, Anaconda プロンプト (Anaconda Prompt) を管理者として実行し, 次のコマンドを実行する. (PyTorch と NVIDIA CUDA との連携がうまくいかない可能性があるため,Anaconda3を使わないことも検討して欲しい).conda install -y pytorch torchvision torchaudio pytorch-cuda=12.8 cudnn -c pytorch -c nvidia py -c "import torch; print(torch.__version__, torch.cuda.is_available())"【サイト内の関連ページ】
【関連する外部ページ】
DmitryUlyanov / deep-image-prior をダウンロードし,動かしてみる
ダウンロード
ここでは,Windows で %HOMEPATH% にダウンロードする手順を示す.
- 前提ソフトウエア
python -m pip install -U numpy scipy matplotlib scikit-image jupyter - ダウンロード
cd /d c:%HOMEPATH% rmdir /s /q deep-image-prior git clone https://github.com/DmitryUlyanov/deep-image-prior
動作確認
いままでの手順で,いくつかの Python プログラムは,簡単に試せるようになる.
「jupyter notebook <ノートブックファイル名>」で動かす
- ノイズ除去(denoising)
cd /d c:%HOMEPATH% cd deep-image-prior jupyter notebook denoising.ipynb
- 超解像(super-resolution)
cd /d c:%HOMEPATH% cd deep-image-prior jupyter notebook super-resolution.ipynb
- 画像復元 (画像のノイズ除去 (image restoration))
cd /d c:%HOMEPATH% cd deep-image-prior jupyter notebook restoration.ipynb