Blenderに組み込まれたPythonへのGDALインストール手順

概要

Blenderは3次元コンピュータグラフィックス制作ソフトウェアであり、Pythonを内蔵している。地理空間データ処理ライブラリGDALをこの内蔵Pythonにインストールすることで、地形データの読み込みや処理がBlender上で可能になる。本記事では、Windows環境におけるBlender内蔵PythonへのGDALインストール手順を解説する。

目次

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第1章:前準備

Blenderは,3次元コンピュータグラフィックス・アニメーションソフトウェアである.3次元モデルの編集,レンダリング,光源やカメラ等の設定による3次元コンピュータグラフィックス・アニメーション作成機能がある.

メニューの日本語化を行っておくと使いやすい.「編集(Edit)→プリファレンス(Preferences)→インターフェイス(Interface)→翻訳(Translation)」で設定できる.

第2章:BlenderへのGDALパッケージインストール

以下では、Windowsにおける手順を説明する。インストール先と内蔵PythonのバージョンはBlenderのバージョンや配置方法により異なるため、最初にBlender上で確認する。より詳細な情報はhttps://www.kkaneko.jp/db/cg/bpypip.htmlを参照されたい。

参考Webページ: https://github.com/domlysz/BlenderGIS/wiki/How-to-install-GDAL

  1. Blenderのバージョンを確認する。Blenderの「ヘルプ(Help)→Blenderについて(About Blender)」で確認できる。

  2. Blender Pythonコンソールを開き、Blenderに内蔵されたPythonのバージョン、Python実行ファイルの場所、wheelファイル選択に必要なタグを確認する。ワークスペースを「スクリプティング」に切り替えると、Pythonコンソールを表示できる。

    import sys
    import struct
    from pathlib import Path
    
    python_exe = Path(sys.prefix) / "bin" / "python.exe"
    print(sys.version)
    print(python_exe)
    print(python_exe.exists())
    print(f"wheel tag: cp{sys.version_info.major}{sys.version_info.minor}")
    print(f"{struct.calcsize('P') * 8} bit")
    

    python_exe.exists() の結果が True になることを確認する。以降のコマンドでは、ここで表示された python.exe のパスを使用する。

  3. Blenderを終了する。Program Files配下のBlenderにインストールする場合は、管理者権限コマンドプロンプトを起動する (手順:Windowsキーまたはスタートメニュー → cmd と入力 → 右クリック → 「管理者として実行」)。

    次のコマンドで、BlenderのPythonにpipが利用できる状態か確認する。コマンド中の [前の手順で表示されたpython.exeのパス] は、実際のパスに置き換える。

    "[前の手順で表示されたpython.exeのパス]" -m ensurepip --upgrade
    "[前の手順で表示されたpython.exeのパス]" -m pip --version
  4. 「Geospatial library wheels for Python on Windows」のページを開く。このページでは、GDALをはじめとする地理空間データ処理ライブラリのWindows用wheelファイルが配布されている。

    https://github.com/cgohlke/geospatial-wheels

  5. GDALパッケージのwheelファイルを選択する。前の手順で確認したPythonのwheelタグとビット数に一致するファイルを選ぶ。

    例えば、BlenderのPythonがPython 3.13で、wheelタグが cp313、64 bit版である場合は、GDAL-3.12.2-cp313-cp313-win_amd64.whl のように cp313win_amd64 を含むファイルを選ぶ。

  6. ダウンロードした .whl 形式ファイルをインストールする。Blenderを終了した状態で、管理者権限のコマンドプロンプトから次のように実行する。

    次の例では、D:\DocumentsGDAL-3.12.2-cp313-cp313-win_amd64.whl をダウンロードした場合を示している。パスとファイル名は、実際にダウンロードしたものに読み替える。

    "[前の手順で表示されたpython.exeのパス]" -m pip install --no-user "D:\Documents\GDAL-3.12.2-cp313-cp313-win_amd64.whl"
  7. 確認のため、Blenderを起動し直し、Blender Pythonコンソールで次を実行する。

    from osgeo import gdal, gdalnumeric
    
    print(gdal.VersionInfo("--version"))
    print(gdalnumeric.__name__)
    

    GDAL のバージョンと osgeo.gdalnumeric が表示されれば正常にインストールされている。

    from osgeo import gdalnumeric の実行時にnumpyに関するエラーが出る場合は、Blenderを終了し、管理者権限のコマンドプロンプトでnumpyを更新する。

    "[前の手順で表示されたpython.exeのパス]" -m pip install --no-user --upgrade numpy

    その後、Blenderを起動し直し、確認用コードを再度実行する。