Blender 最新版のインストール(ソースコードを使用)(Ubuntu 上)

Blenderは,3次元コンピュータグラフィックス・アニメーションソフトウェア. 3次元モデルの編集,レンダリング、光源やカメラ等を設定しての3次元コンピュータグラフィックス・アニメーション作成機能がある.

目次

  1. 前準備
  2. Blender 最新版のインストール(ソースコードを使用)(Ubuntu 上)
  3. Blenderに Wavefront OBJ形式ファイルをインポート
  4. Blender の Python コンソール (Blender Python console) を使ってみる

サイト内の関連 Web ページ:

先人に感謝.

キーワード:Blender, Wavefront OBJ, インポート

前準備

Ubuntu のシステム更新

Ubuntu で OS のシステム更新を行うときは, 端末で,次のコマンドを実行する.

Ubuntu のインストールは別ページ »で説明

sudo apt -y update
sudo apt -yV upgrade
sudo /sbin/shutdown -r now

C/C++ コンパイラー,make,パッケージツールのインストール(Ubuntu 上)

インストールするには,端末で,次のコマンドを実行する.

sudo apt -y install build-essential gcc g++ make libtool texinfo dpkg-dev pkg-config

Blenderが使用する Python のバージョンの確認

Blender 3.01 で使用されている Python は 3.10.4 (下図)

Blender 最新版のインストール(ソースコードを使用)(Ubuntu 上)

https://wiki.blender.org/wiki/Building_Blender/Linux/Ubuntu に記載の手順で行う

  1. Blender のビルドのための前提ソフトウェアを、パッケージを用いてインストール
    sudo apt -y build-dep blender
    sudo apt -y install build-essential git subversion cmake libx11-dev libxxf86vm-dev libxcursor-dev libxi-dev libxrandr-dev libxinerama-dev libglew-dev 
    
  2. Blender のソースコードからのビルド
    sudo mkdir /usr/local/blender
    cd /usr/local/blender
    sudo rm -rf blender
    sudo git clone --recursive https://github.com/blender/blender
    sudo rm -rf lib
    sudo mkdir lib
    cd lib
    sudo svn checkout https://svn.blender.org/svnroot/bf-blender/trunk/lib/linux_centos7_x86_64
    sudo chown -R $USER /usr/local/blender
    cd /usr/local/blender
    cd blender
    make update
    make
    
  3. 終了の確認

    エラーメッセージが出ていないこと.

  4. すでにビルドはできた

    今度は,依存ソフトウェアのインストールをやり直して,再度ビルドを行う.

    まず, Blender に付属のスクリプト install_deps.shを実行する.

    cd /usr/local/blender/blender
    ./build_files/build_environment/install_deps.sh --build-all
    
  5. 続行の確認
    y」,Enter キー
  6. 表示を確認する

    次のような表示が出るので確認する.

    このとき,「make -j8 BUILD_CMAKE_ARGS」の行を確認する.

  7. 表示された「make -j8 BUILD_CMAKE_ARGS」の行をそのまま実行する.

    実行してみてエラーが出る場合には,「WITH_LLVM=ON」を「WITH_LLVM=OFF」に書き換えてもう一度実行してみると,うまく行く場合がある.

  8. 終了の確認

    エラーメッセージが出ていないこと.

  9. Blender が使用する Python の確認
    ls -al /usr/local/blender/build_linux/bin/*/python/bin
    
  10. Blender が使用する Python での pip の更新

    次のコマンドで pip更新 を行う.

    cd /usr/local/blender/build_linux/bin/*/python/bin
    sudo rm -f get-pip.py
    curl -O https://bootstrap.pypa.io/get-pip.py
    ./python* get-pip.py 
    
  11. 確認のため,Blender が使用する Python で numpy, lxml, six のインストールを行ってみる

    今後,Blender が使用する Python で,さまざなパッケージをインストールするとき,同様の手順になる.

    cd /usr/local/blender/build_linux/bin/*/python/bin
    ./python* -m pip install -U numpy
    ./python* -m pip install -U lxml
    ./python* -m pip install -U six
    
  12. 試しに Blender を起動してみる
    /usr/local/blender/build_linux/bin/blender
    
  13. パスを通す設定

    端末で,次のコマンドを実行する.

    export PATH=/usr/local/blender/build_linux/bin:${PATH}
    echo 'export PATH=/usr/local/blender/build_linux/bin:${PATH}' >> ${HOME}/.bashrc
    

Blenderに Wavefront OBJ形式ファイルをインポート

<前準備>

説明のため Wevefront OBJ形式ファイル Wavefromt MTL形式ファイルを使う. この資料で使用している Wevefront OBJ形式ファイル, Wavefromt MTL形式ファイルは,次からダウンロードできる

Wavefront OBJ 形式ファイルとは 3次元コンピュータグラフィックスのファイル形式.ポリゴンなどの情報が書かれているファイル.

Wavefront MTL 形式ファイルとは マテリアルの情報が書かれているファイル.

インポート手順
  1. Blender を起動

    パスが通っている場合には「blender」

    /usr/local/blender/build_linux/bin/blender
    
  2. Blender が起動するので確認
  3. Blender のメニュー等の日本語化

    もし,表示が英語になっているときは, 最初の画面の「Language English (English)」のところで, 「Japanse (日本語)」を選ぶ

    この画面を再び出したいときは,メニューで「スプラッシュ画面 (Splash Screen)」を選ぶ.

    インポート手順
    1. Wavefront obj ファイルをインポートしたい. メニューで「ファイル (File)」,「インポート (Import)」と操作し「Wavefront (.obj)」を選択
    2. インポートしたいファイルを選び,「OBJ をインポート」をクリック. (ここでは sample.obj を選んでいる)

      次の2つのファイルをダウンロードして使っている.

    3. インポート結果の確認

      sample.obj をインポートした場合,マウスホイールを操作して,ズームアウトしていくと,オブジェクトが現れる

    * sample.obj をインポートした場合,マウスホイールを操作して,ズームアウトしていくと,オブジェクトが現れる

Blender の Python コンソール (Blender Python console) を使ってみる

Blender での画面の切り替え

    画面として「Python コンソール」を選ぶ.
  1. Python コンソールの画面が開くので確認する

    コンソール画面の中では, IPython シェルが動いている.

Blender Python コンソール (Blender Python console) で Python スクリプトを実行してみる

  1. 試しにBlender オブジェクトの一覧表示を行ってみる.

    コンソール画面で次を実行

    for i in bpy.data.objects:
        print(i.name)
    

    Blender オブジェクトが確認できる(下の実行結果例では Camera, Cube, Lamp の 3つ)