Anaconda 3 のインストール(Ubuntu 上)

Anaconda 3 のUbuntuへのインストール手順を説明する.Anaconda 3 はPythonバージョン3の言語処理系と開発環境の詰め合わせであり,システムのPythonとは独立した環境を作成できる.インストールはAnacondaの公式ページからLinux版のインストーラをダウンロードして実行する.インストール後にはcondaコマンドが使えることを確認し,パッケージの検索や更新ができる.さらに,TensorFlowやKerasなどの機械学習フレームワークやツールのインストール手順も説明している.Anaconda 3 の環境の新規作成やアンインストールについても説明する.

Anaconda3 の URL: https://www.anaconda.com

Anaconda3 には、Python の仮想環境を作成し利用する機能もある.Anaconda で作成された Python 環境には、言語処理系と開発環境 (Jupyter ノートブック (Jupyter Notebook), Spyder) と,各種ツールが自動でインストール、設定される.

このページでは,Ubuntu での Anaconda3 のインストール,conda パッケージの追加手順を図解で説明する.

目次

  1. Anacondaとは
  2. 前準備
  3. Anaconda3 のダウンロードとインストール
  4. Anaconda3 の設定の確認
  5. conda を使ってみる
  6. TensorFlow,Keras,MatplotLib, Python 用 opencv のインストール
  7. Anaconda を用いた Python 環境の新規作成
  8. Anaconda3 のアンインストール

先人に感謝

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Anacondaとは

Anaconda は,Python バージョン 3 の言語処理系と,開発環境 (Jupyter ノートブック (Jupyter Notebook), Spyder) と,各種ツールの詰め合わせである. Anaconda3 には、Python の仮想環境を作成し利用する機能もある.

Anaconda の利用条件は Anaconda 社の Terms of Service で定められている.従業員・契約者が 200 名を超える組織での利用には有償のライセンスが必要である.条件に該当する場合は、Miniconda と conda-forge チャンネルの利用を検討する.最新の条件は https://www.anaconda.com/legal で確認できる.

前準備

Ubuntu で OS のシステム更新を行うときは, 端末で,次のコマンドを実行する。これは、パッケージ情報を最新の状態に保ち、インストール済みのパッケージをセキュリティアップデートやバグ修正を含めて更新するためである。

Ubuntu のインストールはこちらの別ページで説明する。

# パッケージリストの情報を更新
sudo apt update
# インストール済みのパッケージを包括的に更新 (依存関係も考慮)
sudo apt full-upgrade
# カーネル更新等で実際に再起動が必要な場合のみ実行を推奨
# sudo shutdown -r now

Anaconda3 のダウンロードとインストール

ダウンロードとインストールの手順

  1. Anaconda3 のダウンロードのページを開く

    https://www.anaconda.com/download

  2. 「Anaconda Installers」のところで,Linux 版のものを選ぶ.(ここでは 64-Bit (x86) Installer を選んでいる).
  3. ファイルのダウンロードが始まる.

    端末から直接ダウンロードすることもできる.

    curl -O https://repo.anaconda.com/archive/Anaconda3-2026.07-1-Linux-x86_64.sh
    
  4. ダウンロードしたファイルの完全性の確認

    生成した SHA-256 ハッシュ値を、https://repo.anaconda.com/archive/ に掲載されている値と比べる.一致すれば、ダウンロードは正常である.

    sha256sum Anaconda3-2026.07-1-Linux-x86_64.sh
    
  5. ダウンロードした .sh ファイルを実行.
    bash Anaconda3-2026.07-1-Linux-x86_64.sh
    
  6. ライセンス条項を確認するよう促すメッセージが出る.「Enterキー」.
  7. ライセンス条項の画面.「yes」,「Enterキー」.

    ライセンス条項に同意できないときは、進んではいけない.

  8. インストールディレクトリは既定(デフォルト)のままでよい.「Enterキー」.
  9. インストールが始まる.しばらく待つ
  10. conda init の実行について質問される. conda init を実行することにする.「yes」, 「Enterキー」.

    conda init は、シェルの設定ファイルを書き換え、端末を開いたときに conda コマンドが使えるようにする.

  11. インストール終了の確認

Anaconda3 の設定の確認

  1. ~/.bashrc の末尾に変更が行われたことを確認.
  2. 新しく端末を開き,確認を進める.
  3. パスが通っていることの確認

    端末で,次のコマンドを実行する.

    which python
    which ipython
    which pip
    which conda
    
  4. python のバージョンの確認

    端末で,次のコマンドを実行する.

    python --version
    
  5. conda の動作確認

    エラーメッセージが出なければ OK.

    端末で,次のコマンドを実行する.

    conda info
    
  6. python3, pip3 は,システムのものよりも,Anaconda3 のものが優先して使用されることの確認

    端末で,次のコマンドを実行する.

    which python3
    which pip3
    
  7. Anaconda3 の Python の numpy を確認

    バージョン番号が表示されれば OK.

    端末で,次のコマンドを実行する.

    python -c "import numpy; print( numpy.__version__ )"
    

conda を使ってみる

conda パッケージの検索

conda search <パッケージ名> で、設定されているチャンネル内の conda パッケージを検索できる.

端末で,次のコマンドを実行する.

conda search numpy

チャンネルを指定して検索するときは,-c オプションを使う.

端末で,次のコマンドを実行する.

conda search -c conda-forge opencv

conda パッケージの更新

conda パッケージの更新と、古い conda パッケージファイルの削除を行うときは, 端末で,次のコマンドを実行する.

conda upgrade -y --all
conda clean -y --packages

(途中省略)

複数のチャンネルからパッケージを混ぜて入れると、依存関係の解決に失敗することがある.conda-forge を使う場合は、次のようにチャンネル優先度を strict に設定する.
conda config --add channels conda-forge
conda config --set channel_priority strict

TensorFlow,Keras,MatplotLib, Python 用 opencv のインストール

  1. 端末を開く
  2. scikit-learn, MatplotLib, Python 用 opencv のインストール

    端末で,次のコマンドを実行する.

    conda install -y -c conda-forge scikit-learn matplotlib opencv
    

    (以下省略)
  3. TensorFlow と Keras のインストール

    conda の tensorflow-gpu パッケージは更新が止まっており、新しい GPU では動作しない.TensorFlow の公式が案内している pip での導入を用いる.Keras は TensorFlow に同梱される.

    GPU を使う場合は、NVIDIA のドライバをあらかじめインストールしておく.CUDA ツールキットと cuDNN は、次のコマンドで同時に導入される.

    端末で,次のコマンドを実行する.

    pip install "tensorflow[and-cuda]"
    
    GPU を使わない場合は, 端末で,次のコマンドを実行する.
    pip install tensorflow
    
  4. Python の numpy がインストールできたことの確認
    バージョン番号が表示されれば OK.下の図とは違うバージョンが表示されることがある.
    python3 -c "import numpy; print( numpy.__version__ )"
    
  5. TensorFlow のバージョン確認
    バージョン番号が表示されれば OK.下の図とは違うバージョンが表示されることがある.
    python3 -c "import tensorflow as tf; print( tf.__version__ )"
    
  6. Kerasバージョン確認
    バージョン番号が表示されれば OK.下の図とは違うバージョンが表示されることがある.
    python3 -c "import keras; print( keras.__version__ )"
    
  7. TensorFlow からGPU が認識できているかの確認
    python3 -c "import tensorflow as tf; print(tf.config.list_physical_devices('GPU'))"
    

    実行結果に「device_type='GPU'」を含む項目が表示されれば,GPU が認識できている.エラーメッセージが出ていないことを確認しておくこと.

Anaconda を用いた Python 環境の新規作成

  1. 新しく端末を開く
  2. Anaconda3 に付属のpython のバージョンの確認

    端末で,次のコマンドを実行する.

    python --version
    
  3. Python 環境の新規作成

    名前: py312

    Pythonのバージョン: 3.12

    端末で,次のコマンドを実行する.

    conda create --name py312 python=3.12
    
  4. 続行するか? (Proceed ?) に対しては、「y」, Enterキー
  5. 終了の確認

    エラーメッセージが出ていないこと

  6. 確認

    端末で,次のコマンドを実行する.

    conda info --envs
    

    py312」という新しい Python 環境が作成されたことが分かる

  7. 確認 の続き

    新しく端末を開き,次のコマンドを実行する.

    「conda activate py312」は、py312 の Python 環境の使用を開始するためのコマンドである. エラーメッセージが出なければ OK.

    conda activate py312
    which python
    which pip
    
  8. py312 の Python 環境の Python を使ってみる

    端末で,次のコマンドを実行する.

    conda activate py312
    python
    print(1 + 2)
    exit()
    

    元の環境に戻るときは, 端末で,次のコマンドを実行する.

    conda deactivate
    

Anaconda3 のアンインストール

  1. 新しく端末を開く
  2. 設定ファイルやキャッシュを削除する

    端末で,次のコマンドを実行する.

    conda install -y anaconda-clean
    anaconda-clean --yes
    
  3. インストールディレクトリを削除する

    「anaconda3」は、Anaconda をインストールしたディレクトリを指定すること

    端末で,次のコマンドを実行する.

    rm -rf ~/anaconda3
    
  4. ~/.bashrc の末尾にある conda init による記述(「# >>> conda initialize >>>」から「# <<< conda initialize <<<」までの範囲)を削除する