このページでは,Windows で,Dlib 最新版をソースコードからビルドして,インストールする.
Dlib のインストールは,「python -m pip install dlib」でも簡単に行えるが, 自分の環境にあわせたい(NVIDIA CUDA ツールキットに対応させたい),最新版を追いかけたいなどの場合は, ソースコードからビルドする.
Dlib は,機械学習などのライブラリ.顔認知,顔検知,顔特徴の抽出の機能もある. Dlib を用いた顔検出,顔識別,表情,顔分類,肌色については,別ページにまとめている.
Dlib の URL: http://dlib.net
【このページの目次】
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謝辞
Dlib の作者に感謝します
Python の URL: http://www.python.org/
インストール手順の詳細は: 別ページで説明している.
コマンドプロンプトを管理者として実行し,次のコマンドを実行.
python -m pip install -U pip setuptools python -m pip install -U jupyterlab jupyter jupyter-console jupytext nteract_on_jupyter spyder
Git の URL: https://git-scm.com/
cmake の URL: https://cmake.org/download/
sudo apt -y install git cmake cmake-curses-gui cmake-gui
※ GPU とは,グラフィックス・プロセッシング・ユニットの略で、コンピュータグラフィックス関連の機能,乗算や加算の並列処理の機能などがある.
ダウンロードページ
詳細説明
※ CUDA とは,NVIDIA社が提供している GPU 用のプラットフォームである. ダウンロードページ
指定されているバージョンより高いものは使わない. その根拠は次のページ. URL: https://www.tensorflow.org/install/source#common_installation_problems
詳細説明
ダウンロードページ
ダウンロードして展開(解凍)したら,パスを通しておくこと.
TensorFlow 2.4 の GPU 版での,cuDNN のバージョンは 8.0.5(現時点で,NVIDIA CUDA ツールキット 11.0 で動く最新版).
TensorFlow 2.3, 2.2, 2.1 の GPU 版での,cuDNN のバージョンは 7.6.そして,TensorFlow 1.13 以上 TensorFlow 2.0 までの GPU 版での,cuDNN のバージョンは7.4 .それより高いバージョンよりは使わないこと.
詳細説明
Windows での Visual C++ ビルドツール (Build Tools) のインストール手順: 別ページで説明している.
必要に応じて OpenBLAS をインストールしておく.
※ Visual C++ ビルドツール (Build Tools) がインストール済みであるとして手順を示す
操作の途中でエラーが出たときは, Visual Studio の x64 Native Tools コマンドプロンプトを使い,操作をやり直すと解決する場合がある.
※ その起動は,Windows のメニューで「Visual Studio 20..」の下の「x64 Native Tools コマンドプロンプト (Command Prompt)」(あるいは類似名のもの)を選ぶ
※ 「x64 Native Tools コマンドプロンプト (Command Prompt)」がないときは, Visual C++ ビルドツールのインストールを行う. Visual C++ ビルドツールのインストール手順は,別ページで説明している.
端末で,次のコマンドを実行.エラーメッセージが出なければ OK.
where cmake
エラーメッセージが出たときは,Windows での cmake のインストールがうまく行われていない可能性がある.Windows での cmake のインストール手順は,「別のページ」で説明している.
rmdir /s /q "C:\Program Files (x86)\dlib_project"
mkdir c:\pytools cd c:\pytools rmdir /s /q dlib
cd c:\pytools git clone https://github.com/davisking/dlib
古いバージョンの Dlib を使いたい場合には,次のように行う
cd c:\pytools wget http://dlib.net/files/dlib-19.19.zip 7z x dlib-19.19.zip move dlib-19.19 dlib
「Visual Studio 16 2019」のところは, cmake のオプションである. 使用する Visual Studio のバージョンに応じて調整すること
「11.0」のところは,実際にインストールしている NVIDIA CUDA のバージョンにあわせること.
cd c:\pytools cd dlib rmdir /s /q build mkdir build cd build del CMakeCache.txt cmake -G "Visual Studio 16 2019" -A x64 -T host=x64 ^ -DCUDA_SDK_ROOT_DIR=C:/Program Files/NVIDIA GPU Computing Toolkit/CUDA/v11.0 ^ -DCUDA_TOOLKIT_ROOT_DIR=C:/Program Files/NVIDIA GPU Computing Toolkit/CUDA/v11.0 ^ -DCMAKE_INSTALL_PREFIX=C:/pytools/dlib ^ -DUSE_AVX_INSTRUCTIONS=1 ^ ..
エラーメッセージが出ていないことを確認
CUDA との連携ができている場合には、 「DLIB WILL USE CUDA」と表示される
※ CUDAと連携する Dlib を動かすには,CUDA と cuDNN が必要.
cmake --build . --config RELEASE --target INSTALL
エラーメッセージが出ていないことを確認
次を実行する.エラーメッセージが出ないことを確認.警告メッセージ(黄色)は無視してよい.
かなり時間がかかる.(テストが不要なら,この操作は行わない)
cd c:\pytools cd dlib cd test mkdir build cd build cmake .. cmake --build . --config Release .\dtest --runall
cd c:\pytools cd dlib python setup.py build python setup.py install
※ バージョン番号が表示されれば OK.下の図とは違うバージョンが表示されることがある.
python -c "import dlib; print( dlib.__version__ )"
※ dlib を用いた顔検知、顔識別などについては, 別ページにまとめている.
次のコマンドを実行することにより, 顔識別などに利用できるファイルの ダウンロードと展開(解凍)が行われる. 次のコマンドを実行するには,Wget と 7-Zip が必要である. これらのインストールは 別ページで説明している.
cd C:\pytools\dlib\python_examples wget http://dlib.net/files/mmod_human_face_detector.dat.bz2 wget http://dlib.net/files/dlib_face_recognition_resnet_model_v1.dat.bz2 wget http://dlib.net/files/shape_predictor_5_face_landmarks.dat.bz2 wget http://dlib.net/files/shape_predictor_68_face_landmarks.dat.bz2 "C:\Program Files\7-Zip\7z.exe" e mmod_human_face_detector.dat.bz2 "C:\Program Files\7-Zip\7z.exe" e dlib_face_recognition_resnet_model_v1.dat.bz2 "C:\Program Files\7-Zip\7z.exe" e shape_predictor_5_face_landmarks.dat.bz2 "C:\Program Files\7-Zip\7z.exe" e shape_predictor_68_face_landmarks.dat.bz2 del mmod_human_face_detector.dat.bz2 del dlib_face_recognition_resnet_model_v1.dat.bz2 del shape_predictor_5_face_landmarks.dat.bz2 del shape_predictor_68_face_landmarks.dat.bz2
上の手順でうまく dlib をインストールできないとき.
この Web ページでは, CUDA と連携させたい,最新版を使いたいという理由で, pip を用いずに,コマンド(手動)で,ソースコードをダウンロードし,ビルドしてインストールしている.
上の手順でうまくいかないときは,次の(1),(2),(3),(4)で解決する可能性がある.
(1)cmakeにパスが通っているかを確認する
(2)Python のインストールのときに, 「Install for all users」をチェックしなかった場合にトラブルが起きることがある. Python をインストールし直す(このとき, 「Install for all users」をチェック)と簡単に解決できる場合がある.
(3)なお,NVIDIA GPU と Visual Studio Community 2019 を使う場合には, CUDA バージョン 10.1 以上と,それに合う cuDNN をインストールすること.
(4)最新版のDlib でなく,古いバージョンの Dlib を使うと解決できる場合はある.その手順については,このWebページの上に説明がある.
(5)pip を用いて,インストール操作するとうまく動くようになる場合がある.その手順は次の通り.
python --version
python -m pip install -U pip setuptools
「dlib==19.19」とあるのはバージョン指定. 上の手順でうまく dlib をインストールできない場合は,別のバージョン(古いバージョンなど)を指定してインストールすることで,問題を回避できる可能性がある
python -m pip install -U dlib==19.19
py -c "import dlib; print( dlib.__version__ )"
今度は,Dlib 付属のツール類をインストールしたい
http://dlib.net/compile.html の記述に従う
cd C:\pytools\dlib cd tools\htmlify rmdir /s /q build mkdir build cd build cmake -G "Visual Studio 16 2019" -A x64 -T host=x64 ^ -DCMAKE_INSTALL_PREFIX="C:\pytools\dlib" .. cmake --build . --config RELEASE cmake --build . --config RELEASE --target INSTALL
結果を確認.エラーメッセージが出ていないこと
cd C:\pytools\dlib cd tools\imglab rmdir /s /q build mkdir build cd build cmake -G "Visual Studio 16 2019" -A x64 -T host=x64 ^ -DCMAKE_INSTALL_PREFIX="C:\pytools\dlib" .. cmake --build . --config RELEASE cmake --build . --config RELEASE --target INSTALL
結果を確認.エラーメッセージが出ていないこと
imglab の使用法については 別ページで説明している.
今度は,examples をビルドしたい
http://dlib.net/compile.html の記述に従う
cd C:\pytools\dlib cd examples rmdir /s /q build mkdir build cd build cmake -G "Visual Studio 16 2019" -A x64 -T host=x64 ^ -DCMAKE_INSTALL_PREFIX="C:\pytools\dlib" ..
エラーメッセージが出ていないこと
cmake --build . --config RELEASE cmake --build . --config RELEASE --target INSTALL
結果を確認.エラーメッセージが出ていないこと
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