OpenCV, OpenCV Contrib 4.10 のインストール,NVIDIA CUDA 対応可能(ソースコードを用いたインストール)(Windows 上)
【要約】 Windows環境でOpenCVをソースコードからインストールする手順を説明している.主な内容としては,OpenCVのビルドに必要な前提ソフトウェアのインストール,OpenCVとOpenCV contribのソースコードのダウンロード,CMakeを使用したビルド設定,Build Tools for Visual Studio 2022 (ビルドツール for Visual Studio 2022)を用いたビルドとインストール,システム環境変数の設定である.また,NVIDIA CUDA,Intel MKL,VTK,OpenNI2,OpenBLASなどの追加機能の統合方法も示している.インストール後の動作確認として,C++とPythonでの簡単な画像表示プログラムの例が提供されている.この方法は上級者向けで時間がかかるが,最新バージョンのOpenCVを使用したい場合や,特定の機能が必要な場合に有用である.記事全体を通して,コマンドラインの操作を具体的に示している.
OpenCV
OpenCV は,実時間コンピュータビジョン (real time computer vision) の アルゴリズムと文書とサンプルコードの集まり.
- 2500 以上のアルゴリズム.
- 顔認識,物体認識,人間の動きの分類,カメラの動きの追跡,オブジェクトの動きの追跡,3次元モデルの抽出,ステレオカメラからの3次元点群の生成,イメージスティッチング,類似画像の検索,赤目の除去,眼球運動の追跡,ARの機能など
- ライセンス: BSD ライセンス
- インタフェース: C++, Python, Java, MATLAB
- マシン: Windows, Linux, Mac OS, iOS, Android
【関連する外部ページ】
- OpenCV の公式ページ: https://opencv.org
- GitHub の OpenCV のページ: https://github.com/opencv/opencv/releases
【サイト内の関連ページ】
【関連項目】 OpenCV Python, OpenCV のサンプルデータ , OpenCV のインストールと,C++ プログラムの実行
前準備
Python 3.10,Git,CMake,7-Zip のインストール(Windows 上)
Pythonは,プログラミング言語の1つ. Gitは,分散型のバージョン管理システム. CMakeは,クロスプラットフォームのビルドシステム生成ツール. 7-Zipは,ファイル圧縮・展開(解凍)ツール.
【手順】
- Windows で,コマンドプロンプトを管理者として実行
コマンドプロンプトを管理者として実行: 別ページ »で説明
- 次のコマンドを実行
次のコマンドは,Python ランチャーとPython 3.10とGitとCMakeと7-Zipをインストールし,Gitと7-Zipにパスを通すものである.
次のコマンドでインストールされるGitは 「git for Windows」と呼ばれるものであり, Git,MinGW などから構成されている.
winget install --scope machine Python.Launcher winget install --scope machine Python.Python.3.10 winget install --scope machine Git.Git powershell -command "$oldpath = [System.Environment]::GetEnvironmentVariable(\"Path\", \"Machine\"); $oldpath += \";c:\Program Files\Git\cmd\"; [System.Environment]::SetEnvironmentVariable(\"Path\", $oldpath, \"Machine\")" winget install --scope machine Kitware.CMake powershell -command "$oldpath = [System.Environment]::GetEnvironmentVariable(\"Path\", \"Machine\"); $oldpath += \";c:\Program Files\CMake\bin\"; [System.Environment]::SetEnvironmentVariable(\"Path\", $oldpath, \"Machine\")" winget install --scope machine 7zip.7zip powershell -command "$oldpath = [System.Environment]::GetEnvironmentVariable(\"Path\", \"Machine\"); $oldpath += \";c:\Program Files\7-Zip\"; [System.Environment]::SetEnvironmentVariable(\"Path\", $oldpath, \"Machine\")"
【関連する外部ページ】
- Python の公式ページ: https://www.python.org/
- Git の公式ページ: https://git-scm.com/
- CMake の公式ダウンロードページ: https://cmake.org/download/
- 7-Zip の公式ページ: https://7-zip.opensource.jp/
【サイト内の関連ページ】
【関連項目】 Python, Git バージョン管理システム, Git の利用, CMake ビルドシステム生成ツール, CMake の使用方法, 7-Zip
Build Tools for Visual Studio 2022 (ビルドツール for Visual Studio 2022)または Visual Studio 2022 のインストール(Windows 上)
【インストールの判断】 Build Tools for Visual Studio は,開発ツールセットである. Visual Studio は統合開発環境であり,いくつかの種類があり,Build Tools for Visual Studioの機能を含むか連携して使用するものである.インストールは以下の基準で判断してください:
- Build Tools for Visual Studio の機能のみが必要な場合
- Visual Studio の機能が必要である,あるいは,よく分からない場合
Visual Studio 2022 をインストールする際に,「C++ によるデスクトップ開発」を選択することで, Build Tools for Visual Studio 2022 の機能も一緒にインストールされる.
不明な点がある場合は,Visual Studio 全体をインストール を行う方が良い.
Build Tools for Visual Studio 2022 のインストール(Windows 上)
- Windows で,コマンドプロンプトを管理者として実行
コマンドプロンプトを管理者として実行: 別ページ »で説明
次のコマンドを実行
次のコマンドは,Build Tools for Visual Studio 2022と VC2015 再配布可能パッケージをインストールするものである.
- Build Tools for Visual Studio 2022 での C++ によるデスクトップ開発,CLI,ATL,MFC のインストール(Windows 上)
- Visual Studio Installer の起動
起動方法: スタートメニューの「Visual Studio Installer」を選ぶ.
- Visual Studio Build Tools 2022 で「変更」を選ぶ.
- 「C++ によるデスクトップ開発」をクリック.そして,画面右側の「インストール」の詳細で「v143 ビルドツール用 C++/CLI サポート(最新)」,「ATL」,「MFC」をチェックする.その後,「変更」をクリック.
- Visual Studio Installer の起動
Visual Studio のインストール(Windows 上)
- Windows で,コマンドプロンプトを管理者として実行
コマンドプロンプトを管理者として実行: 別ページ »で説明
次のコマンドを実行
次のコマンドは,Visual Studio Community 2022と VC2015 再配布可能パッケージをインストールするものである.
- Visual Studio での C++ によるデスクトップ開発,CLI のインストール(Windows 上)
- Visual Studio Installer の起動
起動方法: スタートメニューの「Visual Studio Installer」を選ぶ.
- Visual Studio Community 2022 で「変更」を選ぶ.
- 「C++ によるデスクトップ開発」をチェック.そして,画面右側の「インストール」の詳細で「v143 ビルドツール用 C++/CLI サポート(最新)」をチェックする.その後,「インストール」をクリック.
- Visual Studio Installer の起動
NVIDIA ドライバのインストール(Windows 上)
NVIDIA ドライバ
NVIDIA ドライバは,NVIDIA製GPUを動作させるための重要なソフトウェアである.このドライバをインストールすることにより,GPUの性能を引き出すことができ,グラフィックス関連のアプリ,AI関連のアプリの高速化が期待できる.
ドライバはNVIDIA公式サイトである https://www.nvidia.co.jp/Download/index.aspx?lang=jp からダウンロードできる.このサイトからダウンロードするときには,グラフィックスカードとオペレーティングシステムを選択する. なお,NVIDIA GeForce Experiance を用いてインストールすることも可能である.
【サイト内の関連ページ】
- NVIDIA グラフィックス・ボードの確認
Windows で,NVIDIA グラフィックス・ボードの種類を調べたいときは, 次のコマンドを実行することにより調べることができる.
wmic path win32_VideoController get name
- NVIDIA ドライバのダウンロード
NVIDIA ドライバは,以下の NVIDIA 公式サイトからダウンロードできる.
- ダウンロードの際には,使用しているグラフィックス・ボードの型番とオペレーティングシステムを選択する.
NVIDIA CUDA ツールキット 11.8 のインストール(Windows 上)
NVIDIA CUDA ツールキットのインストール時の注意点
NVIDIAのGPUを使用して並列計算を行うためのツールセット
主な機能: GPU を利用した並列処理,GPU のメモリ管理,C++をベースとした拡張言語とAPIとライブラリ
【NVIDIA CUDA ツールキットの動作に必要なもの】
- CUDA対応のNVIDIA GPUが必要.
そのために,NVIDIA グラフィックス・ボードを確認する. Windows で,NVIDIA グラフィックス・ボードの種類を調べたいときは, 次のコマンドを実行することにより調べることができる.
wmic path win32_VideoController get name
- NVIDIA ドライバのダウンロードとインストール
NVIDIA ドライバは,以下の NVIDIA 公式サイトからダウンロードできる. ダウンロードの際には,使用しているグラフィックス・ボードの型番とオペレーティングシステムを選択する.
- Windows では,インストール前に,Build Tools for Visual Studio もしくは Visual Studio をインストールしておくことが必要である.
【Windows でインストールするときの注意点】
- Windows では, NVIDIA CUDA ツールキットのインストール中は,なるべく他のウインドウはすべて閉じておくこと.
- NVIDIA CUDA ツールキットのインストールが終わったら,ユーザ環境変数 TEMP の設定を行う.
Windows のユーザ名が日本語のとき,nvcc がうまく動作しないエラーを回避するためである.
ユーザ環境変数 TEMP に「C:\TEMP」を設定するために, コマンドプロンプトで,次のコマンドを実行する.
mkdir C:\TEMP powershell -command "[System.Environment]::SetEnvironmentVariable(\"TEMP\", \"C:\TEMP\", \"User\")"
【関連する外部ページ】
- NVIDIA CUDA ツールキットのアーカイブの公式ページ: https://developer.nvidia.com/cuda-toolkit-archive
- NVIDIA CUDA ツールキット の公式のドキュメント: https://docs.nvidia.com/cuda/cuda-installation-guide-linux/index.html
- NVIDIA CUDA ツールキットのインストールに関する,NVIDIA CUDA クイックスタートガイドの公式ページ: https://docs.nvidia.com/cuda/cuda-quick-start-guide/index.html
【関連項目】 NVIDIA CUDA ツールキット, NVIDIA CUDA ツールキット 12.5 のインストール(Windows 上), NVIDIA CUDA ツールキット 11.8 のインストール(Windows 上)
- Windows では,NVIDIA CUDA ツールキットのインストール中は,なるべく他のウインドウはすべて閉じておくこと.
- Windows で,コマンドプロンプトを管理者として実行
コマンドプロンプトを管理者として実行: 別ページ »で説明
- 次のコマンドを実行
次のコマンドは,NVIDIA GeForce Experience,NVIDIA CUDA ツールキット 11.8 をインストールするものである.
wmic path win32_VideoController get name winget install --scope machine Nvidia.GeForceExperience winget install --scope machine Nvidia.CUDA --version 11.8 powershell -command "[System.Environment]::SetEnvironmentVariable(\"CUDA_HOME\", \"C:\Program Files\NVIDIA GPU Computing Toolkit\CUDA\v11.8\", \"Machine\")"
- NVIDIA CUDA ツールキットのインストールが終わったら,ユーザ環境変数 TEMP の設定を行う.
Windows のユーザ名が日本語のとき,nvcc がうまく動作しないエラーを回避するためである.
ユーザ環境変数 TEMP に「C:\TEMP」を設定するために, コマンドプロンプトで,次のコマンドを実行する.
mkdir C:\TEMP powershell -command "[System.Environment]::SetEnvironmentVariable(\"TEMP\", \"C:\TEMP\", \"User\")"
OpenCV のインストール(ソースコードを用いたインストール)(Windows 上)
gflags,glog,Ceres ソルバ(Ceres Solver)のインストール
Windows での SuiteSparse,gflags,glog,Ceres ソルバ(Ceres Solver)のインストール: 別ページ »で説明
sfm を使いたいときはインストールする.
OpenCV のインストール(ソースコードを用いたインストール)(Windows 上)
OpenCV を C:\opencv, C:\opencv_contrib にインストールする
-
Windows で,コマンドプロンプトを管理者として実行
コマンドプロンプトを管理者として実行: 別ページ »で説明
- ディレクトリを削除する
cd /d c:%HOMEPATH% rmdir /s /q opencv rmdir /s /q opencv_contrib
- OpenCV のバージョンの確認
次のページなどで,最新バージョンのバージョン番号を確認できる.
- OpenCV のソースコードをダウンロード
cd /d c:%HOMEPATH% rmdir /s /q opencv git clone --recursive https://github.com/opencv/opencv.git
- OpenCV contrib のソースコードをダウンロード
OpenCV contrib が不要の場合は,この手順は不要である
cd /d c:%HOMEPATH% rmdir /s /q opencv_contrib git clone --recursive https://github.com/opencv/opencv_contrib.git
- Python 3 のバージョンを調べる
バージョン 3.10 系列なのか、バージョン 3.9 系列なのか、3.8 系列なのか、3.7 系列なのか、3.6 系列なのか、調べる.この情報はあとで使う.
下の実行例では、Python のバージョンは 3.10 系列(3.10.11) である
python --version
- Python 3 の場所を調べる
複数表示されたときは,表示の一番上を使う.この結果は,あとの設定で使う.
where python
- pip と setuptools の更新.numpy, pylint, flake8 のインストール.opencv-python のアンインストール
python -m pip install -U pip setuptools python -m pip install -U numpy pylint flake8 python -m pip uninstall -y opencv-python python -m pip uninstall -y opencv-python-headless python -m pip uninstall -y opencv-contrib-python
- cmake の実行
cmake でのオプションについて
- 「cmake -G "Visual Studio 17 2022"」
Build Tools for Visual Studio 2022 を使うときは,「cmake -G "Visual Studio 17 2022"」と設定する. Build Tools for Visual Studio 2022 のインストールは: 別ページ »で説明
2019 のときは, 「cmake -G "Visual Studio 16 2019"」のように指定する.
- パスの区切りは「\」でなくて「/」
「c:\」ではなくて「c:/」のようにしている. 「\」は使わずに「/」を使う. これは、opencv_contrib の modules 下の cmake のエラーを回避するため.
- Python 3 の設定
次の設定では,実際に存在するファイル名を設定する必要がある. 必要に応じて,実際の自分のパソコンのファイルを検索すること.
- -DPYTHON_DEFAULT_EXECUTABLE=C:/Program Files/Python310/python.exe
- -DPYTHON3_EXECUTABLE=C:/Program Files/Python310/python.exe
- -DPYTHON3_INCLUDE_DIR=C:/Program Files/Python310/include
- -DPYTHON3_LIBRARY=C:/Program Files/Python310/libs/python310.lib
- -DPYTHON3_NUMPY_INCLUDE_DIRS=C:/Program Files/Python310/lib/site-packages/numpy/_core/include
* 先ほど調べた Python 3 のバージョンが、 Python 3.10 系列のときは「python310.lib」となり、 Python 3.9 系列のときは「python39.lib」となり、 Python 3.8 系列のときは「python38.lib」となり、 Python 3.7 系列のときは「python37.lib」のようにとなる.
cmake の実行手順例は次の通り
cd /d c:%HOMEPATH% cd opencv rmdir /s /q build mkdir build cd build del CMakeCache.txt rmdir /s /q CMakeFiles\ cmake .. -G "Visual Studio 17 2022" -A x64 -T host=x64 ^ -DCMAKE_BUILD_TYPE=RELEASE ^ -DBUILD_SHARED_LIBS=ON ^ -DWITH_CUDA=ON ^ -DCUDA_NVCC_FLAGS="-allow-unsupported-compiler" ^ -DCUDA_ARCH_BIN=6.1 -DCUDA_ARCH_PTX="" ^ -DOPENCV_CUDA_ARCH_BIN=6.1,7.5,8.0,8.6 ^ -DWITH_NVCUVID=OFF -DWITH_NVCUVENC=OFF ^ -DBUILD_opencv_world=ON ^ -DBUILD_opencv_apps=ON ^ -DBUILD_opencv_sfm=OFF ^ -DOPENCV_EXTRA_MODULES_PATH=C:%HOMEPATH%\opencv_contrib\modules ^ -DWITH_PYTHON=ON ^ -DBUILD_opencv_python2=OFF ^ -DPYTHON_DEFAULT_EXECUTABLE="C:/Program Files/Python310/python.exe" ^ -DBUILD_opencv_python3=ON ^ -DPYTHON3_EXECUTABLE="C:/Program Files/Python310/python.exe" ^ -DPYTHON3_INCLUDE_DIR="C:/Program Files/Python310/include" ^ -DPYTHON3_LIBRARY="C:/Program Files/Python310/libs/python310.lib" ^ -DPYTHON3_NUMPY_INCLUDE_DIRS="C:/Program Files/Python310/lib/site-packages/numpy/_core/include" ^ -DBUILD_EXAMPLES=ON ^ -DWITH_OPENGL=ON ^ -DOPENCV_ENABLE_NONFREE=OFF ^ -DCMAKE_INSTALL_PREFIX="C:/opencv" ^ -DBLAS_openblas_LIBRARY="%OpenBLAS_ROOT%\lib\openblas.lib" ^ -DGlog_DIR="%GLOG_ROOT%" ^ -DGLOG_LIBRARY="%GLOG_ROOT%\lib\glog.lib" ^ -DGLOG_INCLUDE_DIR="%GLOG_ROOT%\include" ^ -DGflags_DIR="%GFLAGS_ROOT%" ^ -DCeres_DIR="%CERES_ROOT%" ^ -DMETIS_INCLUDE_DIR="%SUITESPARSE_ROOT%\include" ^ -DCXSparse_INCLUDE_DIR="%SUITESPARSE_ROOT%\include\suitesparse" ^ -DCXSparse_LIBRARY="%SUITESPARSE_ROOT%\lib\libcxsparse.lib" ^ -DSuiteSparse_AMD_INCLUDE_DIR="%SUITESPARSE_ROOT%\include\suitesparse" ^ -DSuiteSparse_CAMD_INCLUDE_DIR="%SUITESPARSE_ROOT%\include\suitesparse" ^ -DSuiteSparse_CCOLAMD_INCLUDE_DIR="%SUITESPARSE_ROOT%\include\suitesparse" ^ -DSuiteSparse_CHOLMOD_INCLUDE_DIR="%SUITESPARSE_ROOT%\include\suitesparse" ^ -DSuiteSparse_COLAMD_INCLUDE_DIR="%SUITESPARSE_ROOT%\include\suitesparse" ^ -DSuiteSparse_Config_INCLUDE_DIR="%SUITESPARSE_ROOT%\include\suitesparse" ^ -DSuiteSparse_SPQR_INCLUDE_DIR="%SUITESPARSE_ROOT%\include\suitesparse" ^ -DSuiteSparse_AMD_LIBRARY="%SUITESPARSE_ROOT%\lib\libamd.lib" ^ -DSuiteSparse_CAMD_LIBRARY="%SUITESPARSE_ROOT%\lib\libcamd.lib" ^ -DSuiteSparse_CCOLAMD_LIBRARY="%SUITESPARSE_ROOT%\lib\libccolamd.lib" ^ -DSuiteSparse_CHOLMOD_LIBRARY="%SUITESPARSE_ROOT%\lib\libcholmod.lib" ^ -DSuiteSparse_COLAMD_LIBRARY="%SUITESPARSE_ROOT%\lib\libcolamd.lib" ^ -DSuiteSparse_Config_LIBRARY="%SUITESPARSE_ROOT%\lib\suitesparseconfig.lib" ^ -DSuiteSparse_SPQR_LIBRARY="%SUITESPARSE_ROOT%\lib\libspqr.lib" ^ -DINSTALL_TESTS=ON ^ -DINSTALL_C_EXAMPLES=ON ^ -DINSTALL_BIN_EXAMPLES=ON ^ -DINSTALL_PYTHON_EXAMPLES=ON
cmake でのオプションの調整について
- NVIDIA CUDA ツールキット, NVIDIA cuDNN の設定例
例えば,上に書いた cmake でのオプションに、次を付け加えるなどが考えられる.
-DWITH_CUDA=ON ^ -DCUDA_FAST_MATH=ON ^ -DWITH_CUBLAS=ON ^ -DWITH_CUDNN=ON ^ -DWITH_NVCUVID=ON ^ -DOPENCV_DNN_CUDA=ON ^
- Intel MKL を使いたいとき
* Intel MKL は,「w_mkl_2019.4.245.exe」を用いてインストール済み,そして,「C:\Program Files (x86)\IntelSWTools\compilers_and_libraries_2019\windows\redist\intel64_win\tbb\vc_mt」にパスが通っているとする.
上に書いた cmake でのオプションに、次を付け加える
-DWITH_MKL=ON ^ -DMKL_USE_MULTITHREAD=ON ^ -DWITH_TBB=ON ^ -DMKL_WITH_TBB=ON ^
- VTK を使いたいとき
上に書いた cmake でのオプションに、次を付け加える.
* Windows での VTK のインストール手順は、 「Windows で VTK 最新版をソースコードからビルドして、インストールする(Build Tools for Visual Studio を利用)」で説明している.
-DWITH_VTK=ON ^ -DVTK_DIR="C:/tools/VTK" ^
- OpenNI2 を使いたいとき
上に書いた cmake でのオプションに、次を付け加える.
* Windows でのインストール手順は、 「Windows で libPCL 1.9.0, Boost, Eigen, OpenNI 2.2, NITE2 のインストール」で説明している.
-DWITH_OPENNI2=ON ^ -DOPENNI2_INCLUDE="C:/Program Files/OpenNI2/include" ^ -DOPENNI2_LIB="C:/Program Files/OpenNI2/lib" ^ -DOPENNI2_REDIST="C:/Program Files/OpenNI2/Redist" ^
- OpenBLAS を使いたいとき
上に書いた cmake でのオプションに、次を付け加える.
Windows での OpenBLAS (BLAS, CBLAS, LAPACK, LAPACKE)のインストール(ソースコードを使用)(Build Tools for Visual Studio を利用): 別ページ »で説明
-DOpenBLAS_LIB="%OpenBLAS_ROOT%\lib\openblas.lib" ^ -DOpenBLAS_INCLUDE_DIR="%OpenBLAS_ROOT%\include\openblas" ^ -DWITH_LAPACK=ON ^ -DLAPACK_LIBRARIES="C:/tools/lapack-release/lib/lapack.lib" ^ -DLAPACK_INCLUDE_DIR="C:/tools/lapack-release/CBLAS/include" ^ -DLAPACK_CBLAS_H="C:/tools/lapack-release/CBLAS/include/cblas.h" ^
- 「cmake -G "Visual Studio 17 2022"」
- cmake の実行結果の確認
Python 3 のところが自動設定される(Python 3 を使わない場合は,その設定は無視)
* 下図のとおりになるとは限らない.
* エラーメッセージが出た場合には,うまくいっていない.設定を変えてやり直す.
- ソースコードからビルドし、インストールする
終了するまでしばらく待つ.
- 結果の確認
エラーが無ければ,インストールが終わっている.エラーメッセージが出ていないことを確認. そして,インストールが終わっていることも確認.
* 黄色の警告メッセージは無視しても良い
- Windows の システム環境変数 Pathに,次を追加することにより,パスを通す.
- C:\opencv\x64\vc17\bin を追加
- C:\opencv\bin を追加
コマンドプロンプトを管理者として実行: 別ページ »で説明
次のコマンドを実行
powershell -command "$oldpath = [System.Environment]::GetEnvironmentVariable(\"Path\", \"Machine\"); $oldpath += \";C:\opencv\x64\vc17\bin\"; [System.Environment]::SetEnvironmentVariable(\"Path\", $oldpath, \"Machine\")" powershell -command "$oldpath = [System.Environment]::GetEnvironmentVariable(\"Path\", \"Machine\"); $oldpath += \";C:\opencv\bin\"; [System.Environment]::SetEnvironmentVariable(\"Path\", $oldpath, \"Machine\")"
- Windows の システム環境変数 LIB の設定
次を追加する
C:\opencv\x64\vc17\staticlib
そのために Windows で,コマンドプロンプトを管理者として実行
コマンドプロンプトを管理者として実行: 別ページ »で説明
次のコマンドを実行
powershell -command "$oldpath = [System.Environment]::GetEnvironmentVariable(\"LIB\", \"Machine\"); $oldpath += \";C:\opencv\x64\vc17\staticlib\"; [System.Environment]::SetEnvironmentVariable(\"LIB\", $oldpath, \"Machine\")"
- Windows の システム環境変数 OPENCV_ROOT に,c:\opencv を設定
コマンドプロンプトを管理者として実行: 別ページ »で説明
次のコマンドを実行
powershell -command "[System.Environment]::SetEnvironmentVariable(\"OPENCV_ROOT\", \"c:\opencv\", \"Machine\")"
- Python 関係のファイルもインストールされていることを確認
「Python310」のところは,実際の Python インストールディレクトリに読み替えて実行すること.
dir "C:\Program Files\Python310\lib\site-packages\cv2"
* Python 関係のファイルがインストールされていない場合でも,Python ローダ (python loader) を使用することは推奨しない.(Python ローダを使用すると,エラーが出たときに,Python のインストールからやり直す可能性がある.Python ローダをよく知らずに実行するのは避けること)
- Python でOpenCV のバージョン確認
python -c "import cv2; print( cv2.__version__ )"
OpenCV を用いた画像表示の例
OpenCV で画像表示を行う C++ プログラム
- エディタを起動
ここではメモ帳 (notepad) を使っている.
Windows では,Visual Studio の x64 Native Tools コマンドプロンプトを使う.(Windows のスタートメニューで起動できる). そして,次のように実行して,C++ のプログラムファイルを作る. そのファイル名は a.cpp としている.
c: cd /d c:%HOMEPATH% notepad a.cpp
- いまメモ帳で開いたファイルを,
次のように編集する(コピー&ペーストしてください).
そしてファイル名 a.cpp で保存する.
#include<opencv2/opencv.hpp> int main (int argc, char *argv[]) { cv::Mat bgr = cv::imread("c:/opencv/sources/samples/data/fruits.jpg"); cv::imshow("", bgr); cv::waitKey(0); cv::destroyAllWindows(); return 0; }
-
Windows では,Visual Studio の x64 Native Tools コマンドプロンプトを使う.(Windows のスタートメニューで起動できる).次のように実行する.
cl /I"c:\opencv\include" a.cpp /link /LIBPATH:"c:\opencv\x64\vc17\staticlib" opencv_world4100.lib .\a.exe
- 画像表示が行われる.画面をクリックし,なにかのキーを押して閉じる.
OpenCV で画像表示を行う Python プログラム
Python プログラムの実行
- Windows では python (Python ランチャーは py)
- Ubuntu では python3
Python 開発環境(Jupyter Qt Console, Jupyter ノートブック (Jupyter Notebook), Jupyter Lab, Nteract, Spyder, PyCharm, PyScripterなど)も便利である.
Python のまとめ: 別ページ »にまとめ
python
import cv2 bgr = cv2.imread('c:/opencv/sources/samples/data/fruits.jpg') cv2.imshow("", bgr) cv2.waitKey(0) cv2.destroyAllWindows()
画像が表示されるので確認. このあと,ウインドウの右上の「x」をクリックしない.画面の中をクリックしてから,何かのキーを押して閉じる
【まとめ】WindowsでのOpenCVのソースコードからのインストールから,カスタム設定,動作確認までの一連のプロセスを説明